飼い方・育て方

トイ・プードルはどんな犬?特徴を踏まえた飼育方法を解説

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2019年のジャパンケネルクラブによると、トイ・プードルの飼育数は72,941頭で全犬種中トップです(全犬種の飼育数:293,659頭)。
したがって、犬の飼育を考えている方の多くは、選択肢の中にトイ・プードルが入っていると思います。
しかし、見た目のかわいらしさは誰しもが知るところですが、飼育のしやすさや注意点などはないのでしょうか?
この記事は、トイ・プードルの概要・人気の理由・注意点などを解説します。
50年以上、良質なフードを提供し続けてきた「日本ペットフード株式会社」が、専門のフードメーカーとして情報を解説していますので、トイ・プードルの飼育を検討中の方はぜひチェックしてください。

1.トイ・プードルってどんな犬?

トイ・プードルは、ペットショップへ行けば必ず見かける犬種です。

屋外で散歩をしているトイ・プードルを見かけることも多いでしょう。

しかし、トイ・プードルを飼育するには詳しい情報をチェックすることも大切です。

まずは、概要と歴史からチェックしましょう。

1-1. 概要

トイ・プードル(Toy Poodle)の基本的なデータは、以下のとおりです。

体高 :24~28cm

サイズ:超小型犬

体重 :~4kg

カラー:ブラック・ホワイト・グレー・ブラウンなど(単色)

プードルは、体のサイズによってスタンダード・ミディアム・ミニチュア・トイと名称が変わります。

したがって、小型であっても体高が28㎝を超える場合にはミニチュア・プードルに該当します。

なお、日本で飼育されているプードルの大半は、トイ・プードルです(74,240頭のうち72,941頭)。

外見的な特徴は、以下のとおりです。

  • フワフワとカールした被毛
  • アーモンドアイ(アーモンドのように目の両端が尖った形をしている)をもつ個体が多い
  • ぬいぐるみのような愛くるしさ

上記の特徴から、トリミングサロンにて被毛を整えたり、おしゃれな洋服を着せたりしてかわいがるご家庭が多いです。

愛玩犬として、非常に人気の犬種です。

1-2. 歴史

プードルの原産は諸説ありますが、16世紀頃のフランスであるとの考え方が一般的です。

当初は大型犬に該当するスタンダート・プードルであったこともあり、鳥の猟犬として飼育されていました。

このとき、見た目の愛くるしさからフランス貴族の間でプードルが人気を集め、愛玩動物としても飼育されるようになります。

そして、愛玩性をさらに高める目的で少しずつ小型化が進み、ミニチュア・プードルを経て現在のトイ・プードルが誕生しました。

2.トイプードルが人気の3つの理由

見た目のかわいらしさ・愛くるしさだけでも、トイ・プードルが人気を集めている理由は十分に説明できます。

しかし、トイ・プードルが人気の理由は、外見のかわいらしさだけではありません。

この章では、トイ・プードルが人気の理由を解説します。

2-1. 性格がかわいい

トイ・プードルは、全体的に明るくて人懐っこい性格です。

帰宅時に無邪気に玄関まで迎えに来てくれたり、ふとした時に飼い主さんに甘えたりする姿に、心を奪われる飼い主さんが続出しています。

また、トイ・プードルはオスとメスとで少し性格が異なります。

オスは、より甘えん坊で感情表現がストレートです。

メスは、やや控えめで高い自立心を持っている傾向があります。

いずれにせよ、素直で明るくケンカの少ないトイ・プードルは全般的に愛玩動物にぴったりの性格の持ち主です。

2-2. 飼育がしやすい

飼いやすさもトイ・プードルの魅力です。

  • ムダ吠えや噛みつきなどをせずおとなしく過ごせる
  • 被毛が抜けにくい
  • ニオイが強くない
  • 散歩の必要量が少ない

上記の特徴から室内飼いに適した犬種です。

どんな相手にもフレンドリーに接することができるので、複数飼いにも適しています。

また、周囲への迷惑にもなりにくいため、集合住宅や住宅の密集地などでも飼育しやすいです。

2-3. 頭がよい

トイ・プードルは、ボーダー・コリーに次いで二番目に頭のよい犬種として知られています。

指示をしたことをきちんと守れたりスムーズにしつけが成功したりするので、飼い主さんは愛犬とのコミュニケーションに意識を集中できます。

いくつか指示が聞けるようになると、愛犬の賢さに誇りを持てるようになるでしょう。

トイ・プードルは賢く従順で、犬を飼うのが初めての方でもしつけやすい犬種です。

3.トイ・プードル飼育時に注意すべきポイント

トイ・プードルを飼育する際には、注意をしておきたい点もいくつかあります。

注意点をうまくケアしなければ、せっかくのトイ・プードルの魅力が感じられなかったり健康寿命が短くなってしまったりするリスクがあります。

この章では特にケアしておきたいポイントを6点ご紹介します。

3-1. 日常のケアをする

トイ・プードルは健康維持や衛生面のために、以下の点を意識してケアする必要があります。

・ブラッシングする
毛が抜けにくいトイ・プードルですが、ブラッシングはできるだけ毎日行ってください。トイ・プードルの巻き毛は絡まりやすく、あっという間に毛玉ができてしまいます。毛玉を放置すると皮膚トラブルの原因となるので、ブラッシングで予防しましょう。

・目の周りの被毛ケア
目の周りの被毛が目に入ると、目の病気・炎症・涙やけなどの原因になります。定期的に短くカットするようにしましょう。

・耳そうじ
垂れ耳のトイ・プードルは、外耳炎を発症しやすい犬種です。外耳炎を完ぺきに防ぐ方法はありません。しかし、耳そうじをしたりコットンで耳の中を拭いたりすることで発症リスクを軽減できます。

・爪切り
2週間に1度程度、爪切りをしましょう。爪が伸びてしまうと、歩くときに関節に負担がかかったり、痛みを感じたりするようになります。

・歯磨き
トイ・プードルに限らず、犬は歯周病リスクが高い動物です。できる限り、毎日歯磨きをするよう心がけましょう。歯磨きを嫌がる場合、歯磨き用のガムを使用するのもよいでしょう。

これらの日常的なケアをすることで、病気になるリスクを軽減できます。

3-2. 定期的にトリミングサロンを利用する

トイ・プードルを飼育しているなら、トリミングサロンの利用もオススメです。

トリミングサロンでは以下のサービスを受けられます。

  • 被毛のカット
  • シャンプー
  • 簡易的な体調のチェック

トイ・プードルは被毛がカールしているため、放っておくと絡まって毛玉になってしまいます。

また、被毛が伸びてしまうと体温調節の面でも望ましくありません。

ご自宅でのトリミングは愛犬のケガのリスクにもつながるため、基本的にはトリミングサロンを利用しましょう。

トリマーさんは獣医師ではないため診断まではおこなってくれませんが、一般の飼い主さんよりも専門的な知識をもっています。

飼い主さんの気づかない病気の初期症状などに気付いて、動物病院を受診するようアドバイスしてくれることもあります。

3-3. スキンシップを重視する

トイ・プードルは、飼い主さんが日頃から意識的にスキンシップを多くとるようにすることも大切です。

人から触られることに慣れていないと、トリミングサロンで体を触られるのをひどく嫌がることがあるためです。

術の最中に暴れると、ハサミで大きなケガをしてしまうこともあります。

子犬の時期から外に連れ出していろいろな人や犬と触れ合わせ、おおらかなトイ・プードルに育てましょう。

3-4. 脱臼や骨折に注意

トイ・プードルは、脱臼や骨折をしやすい傾向があります。

元々、膝の関節が弱い子や骨格が細い子が活動的に動くからです。

脱臼や骨折を防ぐために簡単にできることは、ご家庭の環境を整えることです。

  • 高低差のある個所をできるだけなくす
  • 階段を自由に上り下りできないよう、ゲートをつける
  • フローリングですべらないように、すべり止めマットを敷く

また、日頃から毎日散歩をしたり健康的な食生活をしたりして、足に負担がかからないように体重管理をすることも重要です。

3-5. 人の子どもとの接触に注意

愛犬が子どもを驚かせてしまったり、噛みついてしまったりする可能性があります。

見た目がかわいいトイ・プードルに対して、近所の方々がコミュニケーションを取られることがあります。

このとき、ゆっくりと近づいて話しかけたり頭をなでたりする分には問題ありません。

ただし、子どもなどが勢いよく迫ってくるとトイ・プードルは恐怖を感じます。

特にしつけが完了していない子犬の場合には、トラブルになりやすいです。

トラブルを未然に防ぐため、飼い主さんは常に周囲の環境に気を配るようにしましょう。

3-6. 適量のフードを与える

トイ・プードルは、とても食べムラの多い犬種です。

食べムラが生じる理由はさまざまで、代表的なものだけでも以下の例があります。

  • ストレスを感じている
  • ワガママ
  • フードが気に入っていない(もっとおいしいフードがあることを知っている)
  • 夏バテ

フードを食べないときにはさまざまな原因が考えられますが、最も注意しなくてはならないのは病気の可能性です。

病気のサインを見逃さないようにするためには、日頃からていねいに愛犬の様子をチェックするようにしましょう。

また、病気以外の時にはいくらせがまれても適量のフードを与えてください。

4.トイ・プードルがドッグフードを食べない時の対策

前章にてご紹介したように、トイ・プードルは食べムラが起こりやすい犬種です。

特に、出したフードを食べてくれなくて困っている飼い主さんが多くいらっしゃいます。

そこで、この章ではトイ・プードルがフードを食べてくれない時の対策を解説します。

4-1. ドッグフードの変更

最初に試すべき方法はドッグフードの変更です。

  • 匂いがあまり好みではない
  • 食感が良くない
  • サイズが合っておらず飲み込みにくい

上記の理由から、食いつきが悪くなってしまうことがあります。

トイ・プードルの食いつきがよいフードとは、お肉や魚などのたんぱく質が多く含まれよい香りのするフードです。

また、あまり食べないからといって安易にウェットフードを与えたりおやつをトッピングしたりすると、嗜好性の高いフードしか食べなくなってしまうことがあります。

基本的にはそれらのフードに頼るのではなく、総合栄養食のドッグフードのなかで愛犬の好みにマッチするものを見つけましょう。

また、頻繁にコロコロとフードを変更するのもあまり望ましくないので、食いつきのよいフードが見つかったら同じものを継続して与えるようにしましょう。

4-2. ストレス対策

犬にとっても、ストレスは大敵です。強いストレスにより、健康を損なってしまったり日常的に楽しめなくなってしまったりします。

トイ・プードルもその例外ではありません。

ストレスが疑われるときの主な対策は以下のとおりです。

  • ストレス要因を取り除く(イヤなニオイ、大きな音など)
  • 積極的にコミュニケーションを取る(留守番の寂しさやかまってもらえないことがストレスになっている場合)
  • 定期的に散歩をする(運動不足がストレス要因の場合)

共通して言えることは、ストレスの根本原因を理解しなくてはならない点です。

トイ・プードルは活発で運動が大好き。小型犬だと家の中だけで運動量が十分なので散歩がいらないと言われることがあります。

しかし、トイ・プードルの体と心のためには1日30分程度散歩に連れて行きましょう。

散歩は精神面の健康や社会性を養うためにも重要です。

一日中同じ空間で刺激がない生活を送れば、トイ・プードルもストレスが溜まってしまいます。

トイ・プードルの心と体、両方の健康のため、毎日散歩に連れて行ってください。

4-3. 加齢によって食欲が減退している

トイ・プードルも、年齢を重ねるにつれてだんだん食が細くなります。原因は以下のとおりです。

  • 噛む力が弱くなり、フードを食べること自体に負荷がかかるようになる
  • 運動量が減り、必要摂取カロリー自体が減少する
  • 臓器の働きが弱まり、若い時ほど食物をうまく消化できなくなる

飼い主さんとして注意すべきことは、年齢に応じたフード(シニア犬用のフード)を与えることです。

また、歯を悪くしたりしてドライフードを食べにくそうにしている際には、フードをふやかして与えるなどの対策も効果的です。 

4-4. 病気が疑われるとき

以下の状況に合致する場合は、食欲不振の背景に病気が潜んでいるかもしれません。

  • 24時間以上連続してものを食べない(あるいは、3日間以上食欲の減退が続いている)
  • 下痢や嘔吐など、そのほかの不調の症状が発症している
  • 元気がなかったりぐったりしていたりするなど、なにかしら普段と様子が異なる

これらの症状がみられる場合には、一刻も早く動物病院を受診しましょう。

またこれらの症状に気がつけるよう、日頃から愛犬の様子をていねいに観察しましょう。

5.まとめ

トイ・プードルは、国内人気No.1の犬種ということもあり、ペットとして優れた面がたくさんあります。

  • 外見が人形のようにかわいらしく、癒しの存在であること
  • 頭がよく、しつけがしやすいこと
  • 甘え上手で、コミュニケーションを取りやすいこと

トリミングサロンにて被毛のケアをした方がよいといった注意点はありますが、基本的には飼い主さんに大きな負担がかかりにくい犬種です。

しかし、責任をもって飼育するために、飼い主さんは愛犬の健康状態のケアを徹底しましょう。

特に、トイ・プードルの場合は食べムラがあるので、日々その子に適したフードを与えることが大切です。

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