ドッグフードのアレルギーはどのように解消する?効果的な対策とは?
#犬のアレルギー #ドッグフードによるアレルギー愛犬にドッグフードを与える際に、アレルギーが気になる飼い主さんもいるのではないでしょうか?
「愛犬がくしゃみをする回数が増えた」
「しきりに鼻をかいている」
など、愛犬が変わった様子を見せているときには、特にアレルギーが心配になる方も多いでしょう。
この記事では、ドッグフードのアレルギーの概要・症状を解説します。
また、フードの選び方だけでなくさまざまな角度からの対策についても解説していますので、アレルギーが不安な方はぜひチェックしてください。
※食物アレルギーの場合は、アレルゲンを正しく排除することが必要ですが、特定が難しいという側面もあります。
気になる症状がある場合には本当に食物アレルギーかも含めて動物病院で確かめ、食事について相談してください。
1.ドッグフードのアレルギーとは?
ドッグフードのアレルギーとは、本来では有害でないものを食べたときに、免疫の働きによって起こる体調不良のことです。
基本的に、体質や体調などにかかわらずどんな犬が食べても体調が悪化する食中毒に対して、アレルギーの発症は体質に左右されます。
食品アレルギーは人間の食事に関して近年注目が高まっていますが、犬に関しても同様です。
どんな物質を口にしたときにどのような症状が出るのかについては、個体によって異なるため一概にはいえません。
したがって、飼い主さんが愛犬のアレルギー対応をするには以下の点を考える必要があります。
- そもそも、愛犬の不調はアレルギーによるものか?の判断
- アレルギーの原因の確認
- 具体的な対策
愛犬の体調不良は、アレルギー以外にもさまざまな要因があり判断が難しいからこそ、アレルギーに関して正しい知識を得る必要があります。
犬の食物アレルギーは、食事療法などの適切な処置をすれば他のアレルギーと異なり、予後は良好です。
2.ドッグフードのアレルギーでよく起こる症状
よく見られるドッグフードのアレルギー症状を3つご紹介します。
この章に該当する症状がみられた時には、アレルギーが疑われます。
特に、フードを変更したタイミングでこれらの症状が起こっているときや、症状が長期化しているときは要注意です。
2-1. 皮膚の疾患
最も典型的なアレルギー症状は皮膚疾患です。
強いかゆみを感じたり、炎症を起こしたりするなどの症状が出ます。
愛犬がかゆみを感じているかどうかを判断する方法は以下のとおりです。
- 愛犬がしきりに自分の体をなめたりかきむしったり、体を壁や柱などに何度もこすりつけたりしている
- 皮膚の赤み・発疹・脱毛などの症状が現れる
- 涙やけができたり目ヤニが増えたりする(かゆみは皮膚のやわらかい箇所に生じやすいため、目の周りに症状が出やすい)
耳のかゆみの症状が悪化すると、外耳炎になり悪臭が出てくることもあります。
さらに、お腹や脇の下に汗をかいたような湿り気があり、色素沈着を起こしやすくなるという特徴もあります。
悪化すると二次感染による膿皮症にも発展するので、早急な対処が必要です。
2-2. くしゃみ
アレルギーはくしゃみを引き起こすこともあります。
くしゃみ単体ではそれほど深刻な問題ではありません。
しかし、犬がくしゃみを繰り返しているときには、風邪・気管支炎・感染症などを患っている可能性もあります。
アレルギーによるくしゃみの対策を放置していて、くしゃみが不調のサインであることを見落としてしまうと、必要な治療措置の対策が遅れてしまうことも起こりえます。
したがって、くしゃみが止まらない場合には正確な診断を受けておくことが重要です。
2-3. 下痢・嘔吐
犬の食物アレルギー症状の一つには、下痢・嘔吐もあります。
慢性的に嘔吐や下痢を繰り返しているものの、皮膚の症状などが出ていない時には、飼い主さんもアレルギーかもしれないとの考えは思い浮かばないかもしれません。
食物アレルギーによる下痢や嘔吐の症状は、フードの中のたんぱく質(食物抗原)に対する過剰な免疫反応によって起こると考えられています。
その他、肉類・卵・乳製品・穀類なども原因としてあげられています。
3.ドッグフードがアレルギーを引き起こす原因
ドッグフードがアレルギーを引き起こす原因について、一つひとつチェックしていきましょう。
原因の全体像がイメージできれば、対策もイメージしやすくなります。
3-1. アレルゲン物質が含まれる
アレルゲン物質とは、アレルギーの原因となる抗原のことです。
人間の場合、そば・小麦粉・卵・牛乳などがアレルギーを引き起こしやすい原材料ですが、犬にとってのアレルギーを引き起こしやすい原材料は以下のものがあります。
- 穀物(小麦やトウモロコシなど)
- 肉や魚
- 卵
- 乳製品
上述の通り、アレルゲンはそれぞれの個体によって異なりますが、特に穀物アレルギーをもつ犬が多いと言われています。
グレインフリー(穀物不使用)のドッグフードも、第一の目的としてはアレルギー対策のために作られています。
3-2. 低品質な油
アレルゲン物質のほかに注意したいのは、低品質な油です。
ドッグフードは油でコーティングして成型されていますが、品質の悪い油は酸化してアレルギーを引き起こしやすい物質へと変化します。
油の酸化は、風味や匂いの悪化にもつながります。
ドッグフードを選ぶ際は、原材料にある油が不明瞭なものは避けた方がいいでしょう。
3-3. アミノ酸の不足
犬の体の機能を維持するために最も重要な役割を果たすのがアミノ酸です。
したがって、アミノ酸の量が不足したり摂取のバランスが崩れたりすると、免疫系の機能が低下してアレルギーを発症しやすくなります。
アミノ酸をバランスよく十分に摂取するために大切なことは、良質な動物系性たんぱく質を摂取することです。
鶏肉や魚などを主原料とした栄養価の高いドッグフードをチョイスしましょう。
目安になるのは、AAFCO 米国飼料検査官協会(Association of American Feed Control Officials)が発表しているガイドラインです。
ガイドラインによると成犬では18%以上、子犬では22.5%以上のたんぱく質(乾物量ベース)が必要である、と記載されています。
たんぱく質の含有量はパッケージを見ればチェックできるものが多いので、上記の基準値をクリアしたものを選びましょう。
ただし、シニア犬や疾患のある犬の場合などは獣医師の指示・アドバイスに従ってください。
3-4. 肥満細胞
アレルギー症状は、体内の肥満細胞という物質が関わっています。
「肥満」という名称がつけられていますが、愛犬の体重や脂肪分とは直接関係がありません。
肥満細胞は皮膚や粘膜などに存在し、通常は炎症や免疫反応などの生体防御機構に関わっており体内で重要な役割を担っています。
アレルゲンが体内に侵入することで肥満細胞が化学物質を分泌し、ヒスタミンを放出し、アレルギー反応を発生させます。
3-5. 腸内環境の悪化
腸内環境の乱れは、さまざまな体調不良の原因となるものです。
また、腸内環境と皮膚の状態は密接につながっているため、腸内環境の乱れはアレルギー以外にも被毛がバサバサになる、体に発疹を起こしやすくなるなど、さまざまな症状がでてきます。
根本的な解決を図るには、腸内環境の改善を意識しましょう。
腸の働きを左右する「乳酸菌」や「オリゴ糖」が含まれたドッグフードをおすすめします。
3-6. ストレス・運動不足
ストレスや運動不足が長期化すると、腸内環境の悪化を招きます。
また、強度のストレスは免疫系を弱めてしまう面もあります。
強いストレスや運動不足は、アレルギーだけではなくさまざまな体調不良の原因になりうるため、愛犬の健康状態を良好に保つためにも常に意識するようにしましょう。
4.アレルギー対策に適したドッグフードの選び方
アレルギー対策として多くの飼い主さんが最初に考えるのは、ドッグフードの変更ではないでしょうか?
実際ドッグフードを変更することでアレルギーが劇的に治ったり、それまで見せていたかゆそうなしぐさを一切見せなくなったりするケースは多々あります。
この章では、アレルギー対策に適したドッグフードの選び方を解説します。
4-1. アレルゲン物質の含有量が少ない
アレルゲン物質の含有量が少ないフードを選ぶことで、アレルギー症状の改善が期待できます。
- 穀物の含有量が少ない、もしくはグレインフリー(穀物不使用)
- アレルゲン対応フード(卵不使用など)
このときに注意したいのは、アレルギー反応を示すアレルゲン物質は個体ごとにそれぞれ異なるため、何に対してアレルギーを示しているのかを明確にしなくてはならないことです。
また、アレルギー対応にのみ意識が集中してしまうと、十分な栄養や愛犬のくいつきなどが後回しになることがあるため、総合的に判断する姿勢を忘れないことも重要です。
アレルゲンがわからない場合は、アレルゲンの少ないものを選んで、まずは様子を見ることからはじめてください。
それでも、アレルギー症状が出る場合は、獣医師に相談して適切なドッグフードを選んでください。
4-2. 有害な添加物を意識する
アレルギーのリスクを減らすためには、有害な添加物を避けることも重要です。
特に人工の酸化防止剤や保湿剤、保存料、発色剤などは、発がん性やアレルギーの誘因の可能性が示唆されているため、健康維持のためにもできるだけ避ける必要があります。
具体例をご紹介すると、亜硝酸ナトリウム・BHA・BHT・エトキシキンなどです。
ただし、添加物すべてが悪いものというわけではありません。
人間の健康食と同様に無添加なフードが好まれる傾向にありますが、保存料や保湿剤が含まれていないドッグフードは原材料の劣化が進行しやすく、逆にトラブルを起こしてしまうケースもあります。
ドッグフードの品質を保つため、完全に無添加にすることは難しいですが、自然素材を使っているものなどを選べば安全面のリスクを減らすことができます。
4-3. ドッグフードの鮮度や保存方法を意識する
ドッグフードの脂肪分や油脂は空気(酸素)に触れて酸化すると、過酸化脂質という物質に変化します。
過酸化脂質を日常的に体内に摂取すると、細胞の老化・動脈硬化・心筋梗塞・ガン・アレルギーなどが誘発されやすくなります。
まず、ドッグフードを選ぶ際は、原材料にある油が不明瞭なものは避けた方がいいでしょう。
そして次に、フードが酸化しないように鮮度や保存方法を意識することが重要です。
具体的には以下の点を意識しましょう。
- 使用期限をしっかりと守る
- 製品の安全性について信頼できるメーカーの商品を購入する
- 購入後は直射日光の当たらない冷暗所で保管し、できるだけ早く使い切る
4-4. 良質なたんぱく質を意識する
アレルギーを起こさない体質づくりのために重要なことは、良質なたんぱく質を多く含んだフードをチョイスすることです。
たんぱく質は、愛犬の丈夫で元気な体作りのためにもとても重要な栄養素なので、良質なたんぱく質を意識してドッグフードを選びましょう。
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飼い主さんの要望に応える総合栄養食、「ビューティープロ ドッグ 食物アレルゲンに配慮」シリーズをぜひご検討ください。
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5.ドッグフード以外のアレルギー対策とは?
アレルギー対策をする際にあれこれとドッグフードを試しがちですが、ドッグフードを変更しても症状が改善しないケースもあります。
実は、ドッグフードのアレルギー対策を考える際には、フード以外の要因を考えることも重要です。
むしろ根本的な状況の改善を目指すためには、フード以外の要因を考えなくてはならないケースもあります。
この章では、ドッグフード以外のアレルギー対策方法を3点ご紹介します。
5-1. 運動不足の解消
散歩や日常的な遊びから、運動不足の解消を意識しましょう。
慢性的な運動不足は免疫の力を低下させてしまうことに加え、愛犬にとってはストレス要因にもなります。
日常的な健康維持のためにも飼い主さんと愛犬とのコミュニケーションのためにも、十分に運動を意識しましょう。
5-2. 動物病院を受診する
動物病院では愛犬の状態にあった対策を専門家である獣医師から指示してもらえます。
また、動物病院では以下の対応が可能です。
- アレルギーテスト
- 食物負荷試験
- 抗アレルギー薬の処方
また、かかりつけの獣医師に生活習慣や対策について、個別相談をすることも可能です。
5-3. ストレスの軽減
アレルギーの原因の一つとして、強いストレスがかかっているときにはストレス対策がとても効果的です。
ストレス原因を絞り込んで一つひとつ対策をとりましょう。
例えば、引っ越しなどの大きな環境の変化があった方は、愛犬のお気に入りのタオルなどを与えることで、愛犬のストレスを和らげられるかもしれません。
あるいは、愛犬の複数飼育によって強いストレスがかかっているときには、犬同士が直接対面しないようにケージを利用するなどの対策をとるのも有効です。
6.まとめ
ドッグフードのアレルギーによって、犬は強いかゆみを感じたり嘔吐・下痢を繰り返したりするなどの症状が生じます。
飼い主さんが症状を把握していないと、毎日愛犬の状態をチェックしていてもアレルギーだと気がつかないケースもあるので、ぜひこの記事を参考にしてください。
対処法は食事療法が基本になりますが、ドッグフードを変更しただけでは症状が改善しないケースもあります。
ストレスの軽減・腸内環境の改善・運動不足の解消などに取り組むことで状況が改善することもあります。
また、やみくもにアレルギー対応食を試すのではなく、獣医師に相談のうえ良質なたんぱく質を含んだフードをチョイスするなどの対策も効果的です。
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