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犬はとうもろこしを食べられる?実の栄養価&芯がNGな理由を解説

#とうもろこし

とうもろこしの実は犬も食べられる栄養価の高い食材ですが、誤って芯まで食べてしまい、動物病院へ運ばれる事故が多発しています。
犬にとうもろこしを与える際には、加熱して芯を取り除き、実だけを与えなければなりません。
他にも、アレルギーや与える量など気をつけるべきポイントがいくつかあります。
犬の体調不良を防ぐためには、食べられる食材や与え方について正確な知識を持っておく必要があるでしょう。
この記事では、犬がとうもろこしの芯を食べた際の症状や対処方法に加え、とうもろこしの実の栄養価や適切な与え方などをご紹介します。
飼い犬の健康を気遣いたい飼い主さんはぜひ参考にしてください。

1. 犬はとうもろこしを食べてもいい?芯は大丈夫?

犬はとうもろこしの実は食べられますが、芯は消化できません。

犬にとうもろこしをまるごと与えるのはもちろん、芯ごと輪切りにしたとうもろこしを犬の届く場所に放置するのもやめましょう。

誤って芯を飲み込んでしまう可能性があり大変危険です。

とうもろこしの実を与える際の注意点や芯の危険性について、詳しく解説します。

1-1.  とうもろこしの実は食べられる

とうもろこしの実は栄養価が高く、犬が食べても健康に役立つ食材です。

ただし、生のとうもろこしを食べると消化不良による下痢や嘔吐を引き起こすリスクがあるため、加熱したとうもろこしを与えましょう。

「茹でる」「蒸す」などの加熱方法で柔らかくすれば問題なく食べられます。

1-2. とうもろこしの芯は消化できない

とうもろこしの芯は不溶性の食物繊維でできている非常に硬い物質で、犬が食べても消化できません。

とうもろこしの芯が食道や腸に詰まってしまうと、大切な飼い犬の命に関わります。

食べさせるのではなく、噛むおもちゃとして芯を与えるのも危険なのでやめましょう。

棒状なので噛むおもちゃに最適なように見えますが、犬が欠片を飲み込まない保証はありません。

誤って飲み込んでしまってから慌てるのではなく、誤飲事故を未然に防ぐ意識を持つことが大切です。

2. 犬がともろこしの芯を食べた!症状と対処方法

犬がとうもろこしの芯を食べてしまった場合は、すぐに動物病院を受診しましょう。

犬が細かくかみ砕いていれば重篤な症状を避けられることがありますが、とうもろこしの芯は包丁でもかなり力を入れなければ切れないほどの硬さです。

大きいサイズのまま飲み込んでしまうリスクはかなり高いといえるでしょう。

犬がとうもろこしの芯を飲み込んでしまった場合は動物病院でしか処置できないため、手遅れになる前に受診しましょう。

2-1.  呼吸困難

犬がとうもろこしの芯を大きいサイズのまま飲み込むと、食道にひっかかってしまうことがあります。

呼吸困難を引き起こした場合は一刻を争う事態となりますので、早急に動物病院へ連絡しましょう。

「呼吸回数の増加」「歯茎や舌の色が白い」「胸や腹がいつもより早く大きく動いている」といった症状が見られたら、呼吸困難を引き起こしている可能性があります。

動物病院へ連絡し、状況を説明して必要な応急処置などの指示を仰ぐ必要があります。

あらかじめ24時間対応の動物病院を調べておくと良いでしょう。

2-2.  嘔吐

とうもろこしの芯が食道にひっかかることなく胃や腸に達した場合は、嘔吐を繰り返すことがあります。

とうもろこしの芯は食物繊維でできているため、水分を吸収すると胃や腸のなかで膨らむのが特徴です。

犬はとうもろこしの芯を吐き出そうとして嘔吐を繰り返しますが、その過程で食道に詰まると呼吸困難を引き起こす可能性があるため注意しなければなりません。

嘔吐を繰り返す場合は早急に動物病院を受診し、呼吸困難に陥る前に対処してもらいましょう。

2-3.  腸閉塞

犬がとうもろこしの芯を食べた後、「呼吸困難が起こらなければ命の危険はない」という認識は間違いです。

とうもろこしの芯が腸の入口を塞いでしまう腸閉塞を引き起こす可能性があります。

硬い芯が腸を突き破ってしまったり、腸閉塞の状態が長く続くことによって腸が壊死してしまったりする場合があり、命に関わる病気です。

腸閉塞によって腸管が広がり、脱水症状に陥った場合も命に危険が及びます。

「嘔吐する」「下痢・便秘」「お腹を触られることを嫌がる」などの症状が見られたら、腸閉塞になっている可能性があるため、動物病院を受診しましょう。

腸閉塞の犬は動物病院で開腹手術により摘出をすることになります。

3. とうもろこしの実の摂取に注意すべき犬は?

年齢や持病によって、とうもろこしの実の摂取を避けた方が良い犬がいます。

飼い主さんはとうもろこしの芯のリスクだけでなく、とうもろこしの実についても理解しておく必要があるでしょう。

とうもろこしの実の摂取を避けた方が良い犬や、摂取にあたって特別な配慮のいる犬について解説します。

とうもろこしを与える前に、愛犬が該当していないか確認しておきましょう。

3-1.  アレルギー症状のでる犬

とうもろこしはアレルギーを起こしやすい食材のひとつだと言われています。

愛犬がとうもろこしアレルギーである可能性を考えて、最初は様子を見ながら少しずつ与えましょう。

「皮膚の痒み」「嘔吐・下痢」「喘息」「ぐったりする」などの症状が現れたら、アレルギー反応を起こしている可能性があります。

症状が落ち着いたら動物病院を受診し、今後はとうもろこしを与えないようにしましょう。

アナフィラキシーショックを起こして「痙攣」「呼吸困難」などの全身症状が現れた場合は、早急な動物病院への受診が必要です。

3-2.  子犬・シニア犬は要注意

離乳食が終わった子犬であればとうもろこしの実を食べられますが、離乳食が終わっていても子犬のうちは消化器官が未発達なため配慮が必要です。

シニア犬も消化能力が衰えているため、注意しなければなりません。

子犬やシニア犬にとうもろこしの実を与える場合は、ペースト状にして消化しやすい状態にしましょう。

裏ごしして消化しにくい皮を取り除いてあげると、より消化しやすくなりますよ。

3-3.  尿路結石などの持病のある犬

尿路結石の犬にとうもろこしを与えると、とうもろこしに多く含まれるマグネシウムが作用し、尿路結石を悪化させる可能性があります。

そもそも「尿路結石」とは、尿中のマグネシウムやカルシウムなどのミネラルが結晶化したものです。

尿路結石を患っている犬には、とうもろこしを与えないようにしましょう。

尿路結石に限らず持病があって療法食や投薬をうけている場合は、とうもろこしを与えても良いかどうか獣医に相談する必要があります。

病気の種類によっては、とうもろこしに含まれている成分がマイナスに働く場合があるため、勝手な自己判断で与えないように注意しましょう。

4. とうもろこしの実は栄養たっぷり!効能って?

犬にとうもろこしを与える際は「芯の誤飲」や「アレルギー反応」などに注意しなければなりませんが、適切な方法で与えれば、とうもろこしの栄養素は犬の健康にとってメリットになります。

とうもろこしに含まれる栄養素と効能について解説します。

4-1.  健康維持に役立つビタミン類

とうもろこしには、ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンE・ナイアシン・葉酸などのビタミン類が豊富に含まれており、それぞれの効能は以下のとおりです。

・ビタミンB1・ビタミンB2・ビタミンB6・ビタミンE

ビタミンB1とビタミンB6は糖質やたんぱく質の代謝に関わる栄養素で、ビタミンEは高い抗酸化作用を発揮します。

・ナイアシン

野菜の中でとうもろこしは、ナイアシンを非常に多く含む食材として知られており、細胞のエネルギーを生成するために必要な栄養素です。

・葉酸

DNAやたんぱく質の合成に関わる栄養素で、胎児の発育に重要な働きをします。

妊娠中の犬や、成長期の子犬に必要な栄養素のひとつだといえるでしょう。

赤血球を作る働きがあるため、酸素や血液のめぐりをよくする効果もあります。

4-2.  精神状態を保つミネラル

とうもろこしには、ミネラルが豊富に含まれています。

具体的には、マグネシウム・カルシウム・カリウムなどのミネラルが含まれており、それぞれの効能は以下のとおりです。

・マグネシウム

エネルギー代謝に関わる栄養素で、抗ストレスミネラルとして精神状態を安定させる効果があります。

・カルシウム

骨を強化する作用があり、マグネシウムと同様に抗ストレスミネラルと呼ばれる栄養素です。

・カリウム

余分な水分や塩分、体内の老廃物を体外に排出する働きがあり、利尿作用の効果があります。

体内の水分バランスや血圧を調整するため、むくみ改善や血流促進にも役立つ栄養素です。

4-3.  腸内環境を改善する食物繊維

とうもろこしには、不溶性食物繊維のセルロースが豊富に含まれています。

食物繊維を摂取することで善玉菌が増え、腸のぜん動運動を促す効果が期待できます。

便秘の予防や解消に役立つ他、腸内の不要な成分をからめとる働きもありますよ。

5. 犬にとうもろこしを与える正しい方法

犬にとうもろこしを与える際には芯をはずすことはもちろん、適切な量を守り、消化しやすくなる工夫をすることが大切です。

芯の誤飲や消化不良を起こすことなく、安全にとうもろこしを食事に取り入れたいですよね。

犬にとうもろこしを与える正しい方法を解説します。

5-1.  とうもろこしに味付けはNG

犬にとうもろこしを与える場合、塩やしょうゆなどの味付けをすると塩分過多になってしまうため、味付けは不要です。

特に調理済みのとうもろこしを購入する場合は注意しましょう。

塩ゆでされているとうもろこしを与えるのもNGです。

5-2.  とうもろこしは加熱して消化しやすくしよう

生のとうもろこしは消化しにくく、下痢や嘔吐の原因となるため、茹でたり蒸したりして柔らかくしましょう。

すり潰してペースト状にすると、さらに消化しやすくなります。

ミキサーを使うとペースト状にしやすいですよ。

5-3.  芯から外して与えよう

とうもろこしの芯を誤って飲み込むと、呼吸困難や腸閉塞を引き起こす可能性があり大変危険です。

犬にとうもろこしを与える際は、必ず実だけを取り外して与えましょう。

とうもろこしの芯は「加熱しても消化できる状態にはならない」と、理解しておくことが大切です。

5-4.  適量を守ろう

とうもろこしは糖質が高いため、食べすぎると肥満になるリスクがあります。

犬にとってのとうもろこしの適量は、一日の給餌量の10%以内が目安です。

ドッグフード以外に与える食材をすべて合わせて10%以内にするのが目安のため、とうもろこし以外の食材を与える場合、とうもろこしの適量はさらに少なくなるでしょう。

茹でたとうもろこし100gあたり99Kcalと目安にして計算してみましょう。

6. 犬はとうもろこしの加工食品を食べてもいい?

とうもろこしの加工食品には、スイートコーンやコーンスープなどがありますよね。

加工食品は調理の手間が少なく、手軽に与えられるメリットがあります。

ただし犬に与えてはいけない加工食品もあるため、詳しく見ていきましょう。

6-1.  スイートコーンの缶詰

スイートコーンの缶詰は実だけの状態になっているので、使い勝手の良い商品ですよね。

少量なら犬に与えても大丈夫ですが、カロリーオーバーになるため、砂糖や塩分の添加されていない商品を選びましょう。

6-2.  コーンスープ

「スープであれば消化しやすくて良いのでは?」と思うかもしれませんが、市販のコーンスープには塩・砂糖・生クリームなどが含まれているため、犬には与えないようにしましょう。

腎臓などに大きな負荷がかかる可能性があります。

6-3.  とうもろこしを含んだドッグフード

ドッグフードには、原材料としてとうもろこしを含んでいる商品があります。

犬が最も安全にとうもろこしの栄養素を摂取できる加工食品だといえるでしょう。

「芯から実を取り外す」「加熱する」などの工程を省略したい場合は、とうもろこしを含んだドッグフードを与えるのがおすすめです。

7. まとめ

今回は犬にとうもろこしを与えるリスクやとうもろこしの効能、適切な与え方などを解説しました。

適切な与え方をすれば、とうもろこしの栄養素は犬の健康に役立ちますが、芯の誤飲・アレルギー・食べすぎなどには注意しなければなりません。

とはいえ、芯をはずす・適量を見極める・加熱するなど、適切な与え方をするのはかなり手間がかかりますよね。

とうもろこしは、炭水化物が主成分であるため、糖質が多く、たくさん食べると肥満につながる可能性があります。

肥満になると体に負担がかかるだけでなく、さまざまな病気につながる危険性が高まります。

あくまでドッグフードを主食として考え、おやつやトッピンング程度与えてみましょう。

ドッグフードであれば芯を誤飲するリスクはなく、消化不良を起こすこともありません。

獣医師監修のもと、最新栄養学に基づくレシピを採用したドッグフード「ビューティープロ」は、原材料にとうもろこしを含んでおりバランスの良い栄養設計になっています、愛犬の食事にぴったりのドッグフードです。

原材料や栄養価に注目してドッグフードを選択し、より健康的な食生活を目指しましょう。

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