ペットフードについて

キャットフードのベストな選び方とは?愛猫が喜ぶポイントを解説

#キャットフード #選び方

猫を飼っている方は、理想的なキャットフードの選び方をご存じでしょうか?
あるいは、猫をこれから飼おうとしている方は、どのようにキャットフードを選べばよいかと困っていらっしゃいませんか?
キャットフードは、ペット用品店などで市販されているものだけでもかなりの種類があり、サイズ・形・原材料・価格などがそれぞれ大きく異なるため、選び方を知らなければ迷うのも当然です。
「ペットフードを通じて家族とペットの生活に憩いとうるおいをもたらす」をモットーに掲げる「日本ペットフード株式会社」が、さまざまな観点からキャットフードの選び方を解説します。

1.キャットフードの種類の選び方

キャットフードには、使用する目的によって以下の種類があります。

①総合栄養食

②一般食

③療法食

④栄養補助食

これらの選択を誤ると、愛猫は健康的な食生活から大きく遠のいてしまいます。

それぞれの概要をチェックしておきましょう。

1-1. メインのフードは総合栄養食

総合栄養食とは、猫が健康に生活・成長するために必要な栄養素のほとんどが含まれているペットフードです。

猫は、炭水化物・たんぱく質・脂肪・ミネラル・鉄分などの栄養素を食べ物から取り入れなければ、健康な生活を送れません。

さらに栄養素のバランスも重要です。肉食動物である猫は、人間のような雑食の動物よりもたんぱく質の必要量(割合)が多いです。

総合栄養食は、質・量・バランスのすべての面で猫の理想的なバランスを満たしているため、総合栄養食と水だけを十分に摂取すれば健康に長生きできます。

ペットフードのパッケージに「総合栄養食」と記載するペットフードメーカーは、栄養基準を満たしていることを証明するための分析試験を実施しなくてはなりません。

総合栄養食には、猫自身が体内で生成できないタウリンや不足しがちなミネラルなどが添加物で補強されています。

上記の理由から、毎日愛猫に与えるキャットフードは総合栄養食を選んでください。

1-2. 一般食の目的は?

一般食は、ごはんのおかず・トッピング・ふりかけなどに使用するフードを指します。

厳密な定義は設けられていません。

嗜好性の強いフードが多いため、総合栄養食と一緒に用いて食欲を喚起したり、ご褒美にしたりする際などに用いられます。

栄養面での基準は設けられていないものの、ペットフード安全法の安全基準を満たさなくてはならないため、一定の安全性は保たれています。(ペットフード安全法は、総合栄養食・一般食・療法食・おやつなど、ペットが口にするすべてのフードに対して適用されます)

1-3. 療法食とは?

療法食とは、病気の治療のために獣医師の指示のもと使用されるフードです。

腎臓疾患・消化器・ダイエットなど、さまざまな目的に応じた療法食があります。

疾病の症状や状態にもよりますが、多くの療法食は総合栄養食のように必要な栄養素をカバーしているため、メインのフードとして使用できます。

療法食は、使用法を誤ると大きな健康リスクにつながるため、必ず獣医師の指示のもとに使用してください。

1-4. 栄養補助食とは?

栄養補助食とは、猫用のサプリメントなどを指します。

療法食と同様、獣医師の指示のもとに使用してください。

例えば、関節痛を患っている猫に対して痛みを和らげるためのサプリメントなどが販売されています。

2.キャットフードのドライタイプとウェットタイプの選び方

キャットフードの総合栄養食・一般食には、それぞれドライタイプ(カリカリ)のものとウェットタイプのものとがあります。

両者には、大きな特徴の違いがあるため、フードを選ぶ際には必ず特徴を押さえておくようにしましょう。

2-1. ドライタイプの特徴

ドライフードは、水分含有量10%以下のキャットフードです。

加熱処理をされたものがほとんどで、固形状で保存がききます。

原材料は、お肉・魚・穀物・野菜などです。

それらを凝縮することによって必要な栄養素が効率よく摂取できるように工夫されています。

また、経済的でコストパフォーマンスにも優れており、実際に多くの飼い主さんが日常のメインのキャットフードとして、ドライフードを購入しています。

ドライフードをメインのフードとする場合は、水分含有量が少ないため別途水分を与えなくてはなりません。

2-2. ウェットタイプの特徴

ウェットフードは、水分含有量75%程度のキャットフードです。

殺菌処理をしたのちに、缶詰やパウチなどで真空保管されて、市場に流通します。

ウェットタイプの大きな特徴は、嗜好性が強いことです。

また水分量が多いことから、満腹感を得やすいことや水分摂取に優れている点などのメリットもあります。

その反面、栄養効率はドライフードに劣ります。

また、開封後は保存がきかないです。

総合栄養食よりも一般食として販売されているものが多く、フードのトッピング・ご褒美などに使用されることが多いです。

水分含有量が25~35%程度のソフトドライやセミモイストのフードもあります。

3.キャットフードの選び方で押さえておくべきポイント

ここまでにご紹介したペットフードの基本をふまえたうえで、具体的にペットフードを選ぶ際に押さえておきたいポイントをご紹介します。

この章のポイントは、全部で6点です。

3-1. 年齢に合ったフードをチョイスする

キャットフードは、同じシリーズであっても「子猫用」「成猫用」「シニア用」と、段階ごとにパッケージが分かれています。

このように区分されているのは明確な理由があり、段階ごとに必要な栄養バランスや栄養量が大きく異なるためです。

例えば、成長期である子猫の段階では体の成長を促すために積極的に栄養摂取をしなくてはなりません。

特に、成長に大きく影響する栄養素であるたんぱく質を多く含んだフードを意識する必要があります。

もし老猫に対して子猫用の高たんぱくフードを与え続けてしまうと、腎臓などの臓器への負担が重くなり、また、消化機能の衰えにより下痢や嘔吐などの健康面での不調につながるリスクがあります。

3-2. 栄養バランスを意識する

猫の健康維持のために最も重要なポイントの一つが、栄養バランスです。

環境省のガイドラインによると、猫の平均的な食事の栄養含有割合は、たんぱく質26%・脂質9.0%です。

また、目や心臓の機能維持のために必要なタウリンを猫は体内で生成できないため、食事から摂取しなくてはなりません(このほかにも、栄養バランスの優れたキャットフードはビタミンやミネラルなどを必要に応じて添加しています)。

ご自身で栄養素をすべて把握する必要はありませんが、栄養バランスの理解は不可欠です。

3-3. 添加物に注意

キャットフードの安全性は、ペットフード安全法によって守られています。

ただし、ペットフード安全法の基準は、ヨーロッパのペットフードに関する基準などとは異なり、決して厳しい基準であるとはいえません。

また、ペットフード業者が万が一ペットフード安全法に違反をしたとしても、罰則が課せられるわけではありません。

したがって、飼い主さんに求められるのはどのような物質が危険であるか否かの知識と、信頼できるペットフードメーカーを判断する力です。

<危険性が高いとされる添加物>

  • BHA
  • BHT
  • エトキシキン
  • ソルビン酸カリウム
  • 没食子酸プロピル

3-4. 絶対に与えてはならないもの

キャットフードやおやつを手作りする方が絶対に覚えておかなくてはならないのは、人間にとって無害であるものの猫にとっては有毒な食材です。

具体例は以下のとおりです。

  • ぶどう
  • タマネギ・ネギ・ニラ
  • チョコレート
  • アボカド
  • キシリトールガム
  • チキンなど動物の骨
  • 生の魚介類

市販のキャットフードやおやつを使用すれば問題になることはありませんが、上記の食材を与えると生命にかかわる危険性があります。

3-5. 最適なカロリー

飼い猫の多くが問題となるのは、肥満です。

猫にとって肥満は、生活習慣病や関節痛を引き起こしやすくなったり免疫力低下を招いたりするなど、大きな健康リスクであるとされています。

肥満を予防するためのベストな対策は、摂取カロリーを適正カロリーに抑えることです。

適正カロリーの目安を知るには、以下の方法があります。

  • キャットフードのパッケージの表示を参考にする
  • 計算式を使って計算する

猫にとってのカロリーを詳しく知りたい方は「猫のダイエット方法と手順|健康で長生きするために」で詳しくご紹介していますので、興味のある方はぜひチェックしてください。

3-6. 食いつきのよいフードを選ぶ

猫の食の好みは、それぞれ個体差があります。

そもそも好みではないフードや飽きてしまったフードは食いつきが悪く、必要な栄養補給ができなくなることがあるため、食いつきのよいフードを与えましょう。

猫は、香りによって食欲が大きく影響するため、猫の好むお肉や魚の香り強いフードを与えると食いつきがよくなる可能性が高まります。

4.キャットフードの選び方が重要とされる理由

市販のキャットフードは、どれを選んでも大きな違いがないとの考えをお持ちの方もいるかもしれません。

あるいは「多少は違うかもしれないけど、ちゃんと食べてくれさえすれば問題ない」との考え方もあるでしょう。

しかし、愛猫のことを本当に真剣に考えるのであればキャットフード選びはとても大切です。

具体的に2つのポイントをご紹介します。

4-1. 健康の維持

キャットフードは、個々の商品によって原材料や配合されている添加物が異なります。

長く健康に暮らすためには、年齢や体調に合ったフードを選ばなくてはなりません。

  • 原材料(良質なたんぱく質となるお肉や魚から作られていること)
  • 安全性(危険性が疑われる人工の添加物を使用していないこと)
  • 信頼性(安心感のあるメーカーが製造していること)


これらを飼い主さんが一つひとつ慎重に比較して検討する姿勢が求められます。

4-2. コミュニケーション

食事は、飼い主さんとペットとのコミュニケーションの場でもあります。

気まぐれな性格の猫だからこそ、心から喜ぶおいしい食事を提供することで、愛猫からの信頼関係も深まることでしょう。

猫の場合、手作り食などで愛情を表現するのが難しいので、心から喜んでくれるおいしいフードを探すことで愛情を表現してみてはいかがでしょうか?

ちなみに、猫が食事の際に「おいしい」と感じる要因の大部分を占めるのが、香りです。

お肉や魚など、優れたたんぱく質を原材料として作られたフードに惹きつけられやすいことをチェックしておきましょう。

5.本当にオススメのキャットフードとは?

キャットフードを選ぶ際には、どのような基準で選べばよいのかわからないという方も多いでしょう。

そこで、本当によいキャットフードを選ぶためのポイントをチェックしておきましょう。

・栄養バランスがよいこと
たんぱく質の配合割合が高く、炭水化物・穀物・ビタミン・ミネラルなどの必要な栄養素を、バランスよく十分に摂取できるフードが理想的です。総合栄養食のなかで、たんぱく質の割合が多いものを選びましょう。

・人工的な添加物の含有量が少ないこと
原材料表示をチェックして、健康に悪影響を生じうる人工的な添加物が含まれていないことを確認しましょう。

・メーカーの信頼性
ホームページなどの情報をチェックして、業務に対する姿勢や適切な情報発信をおこなっているか否かをチェックしましょう。ISOなど、明確かつ取得が難しい規格や規定に合致している企業は、信頼性が高いといえます。

・食いつきがよいこと
香り強いフードが猫に好まれる傾向があります。猫にはそれぞれ好みがあり個体差もあるため、実際にフードを与えてみたときの反応を見ながら、最終的に食いつきを判断しましょう。

6.まとめ

キャットフードの選び方は、決して簡単ではありません。

しかし、真剣に愛猫にとってよいものを選ぶことは、将来の健康にもペットとのコミュニケーションのためにも大きな意義があります。

キャットフードには、さまざまな種類があることや個々の商品によってそれぞれ特徴や原材料がことなることを理解したうえで、愛猫にとってベストなフードを探してください。

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