飼い方・育て方

猫が食べてもいいものって何?食材別に解説

#猫がたべていいもの #猫が食べてはいけないもの

「猫って、キャットフード以外にどんなものなら食べていいの?」
「食べていいといわれている食材なら、どれだけ与えても問題ないの?」
猫の餌の内容について、悩んだり考えたりしている飼い主さんは多いと思います。
猫は元々肉食とはいえ、さまざまな食材を食べることができます。その反面、キャットフード以外の食品を与えるときには注意点も少なくありません。
この記事では、猫が食べてもいいものについて解説します。

1.猫の餌について最初に知っておきたいこと

「猫にどのような餌を与えればよいか?」

「どんな餌なら与えてもよいのか?」

という問題を考える前に、猫の餌について最初に知っておきたいことについて解説します。

1-1. 猫に必要な栄養素は人間と異なる

動物が健康に生きていくためには、ただごはんを食べてお腹を膨らませるだけではなく、栄養を摂ることが大切です。

ただし、注意しておきたいのは猫にとって、どんな栄養が必要であるかは人間とは異なるということです。

例えば、猫の3大栄養素は、たんぱく質・脂肪・炭水化物です。3大栄養素の内訳自体は人間と同じですが、理想的なバランスは次のように異なります。

 人間
たんぱく質35%18%
脂肪20%14%
炭水化物45%68%

人間と比較をすると、猫はタンパク質の必要量が多く、炭水化物の必要量が少ないという傾向が強く見られます。

これは、猫が本来は肉食動物であるためです。

また、猫と人間とでは体のつくりが異なるため、同じものを食べても同じように栄養を吸収できないことがあるということも覚えておきましょう。

例えば、ニンジンなどに多く含まれているβカロテンという栄養素を摂取したとき、人間は体内でβカロテンからビタミンAを合成することができますが、猫はできません。

猫がビタミンAを摂取するためには、βカロテンではなくビタミンAを直接摂取しなければならないということです。

以上のように、猫にとっての理想的な栄養バランスがあるということと、人間と同じように食べていても同じバランスで栄養を吸収できるわけではないということを踏まえて、餌をどのように与えるべきかを考えていきましょう。

このような考え方をすることで、食べ残しや人間のごはんを猫にあげるときに、少し立ち止まって考えるための一つのきっかけになります。 

1-2. 猫の食事で注意すべき3つのポイント

猫に食事を与えるとき、健康面に関して3つのポイントを押さえておくことが大切です。

これらのポイントを押さえておくことで、健康的でおいしいごはんを食べることができるためです。

・カロリーオーバーに注意すること(飼い猫は、飼い主さんが管理をしなければ肥満になってしまいやすいです。)

猫が肥満になりやすい要因は様々ですが、次のケースに当てはまる方は特に要注意です。

① 置き餌をして、猫が好きな時に好きな分だけ餌を食べられるようにしている(飼い主さんが1日の餌の量を管理している場合は問題ありませんが、餌の減り具合に合わせて補充するスタイルの場合、食べすぎてしまっていることがあります)

② 日常的におやつを与えている

③ 人間のごはんをおすそ分けしている

④ 同居の家族がごはんやおやつを猫に与えている

⑤ 運動不足(特に、近年は猫を室内で飼うことが推奨されているため、運動不足の猫が増えています。

猫は平面よりも上下の運動が必要であるため、キャットタワーなどの上下運動ができるグッズの利用がおすすめです)

人間にとって「肥満は万病の元」と言われますが、猫にとっても免疫が弱って病気になりやすくなってしまったり、運動不足を招いてしまったりするなどデメリットがたくさんあります。

・塩分過多に注意

栄養素の過剰摂取にも注意を払う必要があります。

例えば、人のごはんを餌として猫に与える際に注意したいものとして、食塩が挙げられます。

猫が1日に摂取すべき食塩の量は、体重や生活環境などによって異なりますが大体1~2g程度です。

例えば、おやつとしてちくわを1本与えた場合、1本のちくわには塩分が0.6~0.9g程度入っているため、ちくわを2本も食べればそれだけで1日の必要量を十分に摂取してしまうということになります。

塩分過多になってしまうと、腎臓の病気を引き起こしやすくなるなど、健康面でのデメリットが懸念されます。

過剰摂取に気を付けなくてはならないのは塩分に限ったことではないため、ビタミンやミネラルなどの場合であっても過剰摂取をしないようにするための意識や配慮は必要です。

例えば、獣医師の指示ではなく、ご自身の判断で栄養補給のためにサプリメントを与えているという飼い主さんは、栄養が過多になっていないか?バランスがきちんととれているのか?の判断が必要です。

また、過剰摂取を心配するあまり、反対に欠乏症になってしまう可能性にも気を付けなくてはなりません。

・猫の嫌いな味覚に注意(すっぱいもの、柑橘系、スパイスなど)

「おいしく味付けをしたつもりなのに、なぜかあまり食べてくれない・・・」上記のケースでは、猫の味覚に合わない餌を与えていないかを注意することも大切です。

猫の嫌いな味は、柑橘系やすっぱいもの、スパイスなどです。

せっかくごはんをあげても無駄にしてしまうのはもったいないので、味付けやトッピングに猫の嫌いなものが含まれていないかどうかをチェックしましょう。

参考:「環境省:飼い主のためのペットフード・ガイドライン ~犬・猫の健康を守るために~」

2.猫が食べてもいいもの

上述の注意点やポイントを踏まえて、猫に餌を与えるときにどのようなものを購入すれば良いでしょうか?

この章では、「猫が食べてもいいもの」について紹介します。

本来、猫は完全肉食なので、「総合栄養食」のキャットフードを食べていれば、健康的には何の問題もありません。

2-1. 野菜

レタス・キャベツ・かぼちゃ・きゅうり・トマト・水菜など猫は幅広く野菜を食べることができます。

野菜には、ビタミンやミネラルなどの猫の健康を維持するために必要な栄養素がたくさん含まれています。

猫に野菜をあげるときに注意したいのは

① 加熱すれば大丈夫な野菜

② 生食・加熱の両方大丈夫な野菜

があることです。加熱する場合は、人肌程度の温度まで冷ますことも大切です。

加熱すれば大丈夫なもの・・・アスパラガス・なす・トウモロコシ・インゲン・かぼちゃ・さつまいも・サトイモ・ブロッコリー・モヤシ

生食でも加熱しても大丈夫なもの・・・レタス・キャベツ・きゅうり・トマト・かぶ・オクラ・小松菜・大根・パセリ

また絶対に与えるべきではない野菜や、たくさん与えると健康不良の原因になる恐れのある食材があるので、注意しましょう。

●絶対に与えるべきではない野菜

  • タマネギ・ネギ・ニラ・・・少量でも中毒症状を起こし、吐き気などの原因になってしまうことがあります。お味噌汁に含まれるネギのエキスや、ハンバーグに含まれるみじん切りのタマネギなどにも要注意です。
  • 銀杏・・・皮膚炎を引き起こしたり、たくさん食べると呼吸困難を起こしてしまったりします。

●与えるときに注意が必要なもの

  • ほうれん草・・・シュウ酸を多く含み、尿結石の原因になってしまいます
  • ニンジン・・・栄養素の面では問題ありませんが、過剰に摂取すると嘔吐や下痢の原因になってしまうことがあります。
  • ジャガイモ・・・多量に摂取すると、消化器・神経系・泌尿器系に障害を引き起こす可能性があります。

2-2. 果物

スイカや梨・メロン・いちごなど、猫はフルーツも口にします。

多くの果物は、水分を豊富に含んでいるため、水分摂取の手段としても効果的です。ただし、フルーツを与える際にも注意点があります。

また、猫には甘味を感じるセンサーはついていないため、人間と同じようにフルーツを味わえているわけではないようです。

●与えてよいフルーツでも、基本的には少量にとどめること

フルーツをたくさん与えると、栄養素の偏りなどが懸念されるため、基本的には少量を与えるのにとどめてください。

  • スイカ/メロン・・・大さじ1杯程度。ただし、カリウムを豊富に含んでいるため、腎臓や心臓に疾患のある猫には与えないようにしましょう。
  • ・・・大さじ1杯程度ならOK。果肉が固いため、細かく刻んで与えてください。
  • りんご・・・大さじ1杯程度ならOK。糖分が多いため、与えすぎはNGです。少量なら、腸の働きを整える効果があります。

イチゴ・・・1/2個程度であればOK。食物繊維が豊富なので、腸内環境を整える作用があります。ただし、食べすぎると下痢を起こしてしまうことがあります。

●絶対に与えてはいけない果物

  • ブドウ・レーズン・・・中毒により少量の摂取で、死に至るケースがあります。
  • パパイヤ・マンゴー・・・アレルギーにより、口の中や唇などに炎症を起こしてしまうことがあります。最悪の場合、死に至ることもあります。
  • イチジク・・・中毒により口の中や唇に炎症を起こしてしまうことがあります。最悪の場合、死に至ることもあります。

●注意が必要なもの

  • バナナ・・・栄養価は高いですが、高カロリーなので与えすぎに注意が必要です。
  • パイナップル・・・食べたときに舌がヒリヒリしてしまうことがあります。

2-3. 穀物

猫に穀物を積極的に与える必要はありませんが、たんぱく質やビタミンの栄養補給のために与えてもOKです。

ただし、お米やパンはカロリーが高いにもかかわらずミネラルなどの栄養素が乏しいため、あまり望ましくありません。

例えば、猫まんま(ごはん・お味噌汁・鰹節)は、かつて猫に必要な栄養が摂取できるといわれていましたが、ミネラル分やたんぱく質が不足しています。

猫にとって大切な栄養素を含んでいる穀物は、下記のようなものが代表的です。

  • 枝豆・・・たんぱく質・ビタミンなど
  • 納豆・・・ビタミンK、ナットウキナーゼなど
  • きなこ・・・食物繊維、タンパク質など

2-4. 肉類

元々肉食である猫に対して、肉類を与えるのはOKです。

ただし、野生の猫は、生の肉をそのまま食べていたので、食肉されているお肉からは得られないミネラル成分なども摂取できていました。

「元々、肉食だったのだからお肉を食べれば必要な栄養が全部摂取できる」というわけではないことに注意しましょう。

また、野生の猫が生肉を食べているからといって、食肉を生のまま与えるのはNG。

生肉には雑菌が繁殖しやすく、頭痛や嘔吐の原因になってしまう可能性があるためです。

レバーは少量であればOKですが、ウインナーやベーコンなどの加工品は塩分が多いため、塩分過多の原因になってしまうことがあります。

2-5. 魚介類

魚介類は、火を通せば猫に与えてOKです。

特に、イカや甲殻類などは、猫が体内で合成できないタウリンをたくさん含んでいるので、タウリンの補充に効果的です。

タウリンが不足した場合、心臓や眼の病気になってしまうリスクが高くなります。

また、魚介類にはたんぱく質が豊富に含まれており、食材によってビタミンやミネラルなども豊富に含まれています。

また、魚介類は生のまま与えるのは厳禁です。

お刺身などには、興味をもつので盗み食いには注意してください。(特にあわび・サザエは、光線過敏症になり耳などの薄い皮膚部分が腫れ、壊死することもある。)

2-6. 乳製品

ヨーグルトやチーズ、ヤギのミルクは猫に与えてもOKです。

水を飲みたがらない猫の場合には、水分補給としても効果的です。

乳製品には、カルシウムやビタミンDなど、丈夫な骨を作るための栄養素が多く含まれています。

ただし、牛乳を与えると下痢をしてしまうことがあるため、厳禁です。

3.健康を優先するなら総合栄養食のキャットフードを

猫は様々な食材を食べることができますが、その反面注意点が多いことが理解できたのではないでしょうか?

食べていいものだからといって、深く考えずにそのまま与えてしまうと栄養バランスが大きく崩れてしまうためです。

では、栄養バランスを崩さずに栄養を摂取するにはどうすればいいでしょうか?

最もスムーズな解決策は、総合栄養食のキャットフードを中心に餌を与えることです。

総合栄養食とは、総合栄養食と水を与えていれば必要な栄養素を全て摂取できるペットフードのことです。

つまり、キャットフードの選び方によって、健康に配慮した食事が手軽に与えられるということです。

そして、上記で紹介した野菜や果物などの食材をトッピングやご褒美として与えることで、栄養の補給や食の楽しさを感じながら、猫に食事を与えることができます。

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4.健康に配慮したおやつを与えることも大事

ご褒美やちょっとしたアクセントにおやつを与えている飼い主さんも多いと思います。

ただし、市販のおやつは高カロリーである反面、栄養面ではバランスが取れていないものも少なくありません。

健康に配慮したおやつを与えるという意識がとても大切です。

健康に配慮したおやつの与え方は2種類あります。

① 不足しがちな栄養素を野菜などの食材から摂取する

猫用の市販のおやつではなく、野菜や果物などを食材として与えることも可能です。特にタウリンやビタミンAなど、猫が不足しがちな栄養素については、意識して補充すると良いかもしれません。

② 栄養バランスのとれたおやつを与える

猫用のおやつを選ぶ際にも、カロリーが多すぎないもの、たんぱく質などがきちんと摂取できるものを選ぶことで栄養のバランスを維持しやすくなります。

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5.まとめ

猫が食べてもいいものは、お肉や魚だけではなく、野菜や果物など非常に幅広いです。

しかし、食べてはいけないものがあることや、過剰摂取に注意すべき食材があることなど、注意点も少なくありません。

まずは基本的な食べていいものと食べてはいけないものを理解したうえで、栄養補助的に食べていい食材をプラスしていくと良いでしょう。

与える時のポイントは、細かくしたり、量を調整して、胃腸に負担が掛からないようにすることです。

下痢・嘔吐・便秘などの消化不良がみられた場合は控えましょう。

この時、メインの食材としたいのは、総合栄養食のキャットフードです。

総合栄養食と水分を摂取できていれば、必要な栄養を十分摂取できます。

そして、おやつの与え方にも注意して、健康的で楽しい食生活を楽しめるように意識しましょう。

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