飼い方・育て方

メインクーンの特徴・性格・注意点|飼育方法を完全解説

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「メインクーンをペットとして迎え入れたい」
と思っている方にとって、メインクーンがどのような猫なのかがとても気になるのではないかと思います。
メインクーンは、ペットショップでも人気の猫種ですが、飼育数はさほど多くありません。(ペット保険のアニコムの推測値では、全国で1,675頭です)
この記事では、メインクーンの概要・飼育方法・飼育時の注意点などをわかりやすく解説します。
ペットフードの専門業者として、50年以上の実績をもつ「日本ペットフード株式会社」が、さまざまな観点から解説していますので、ぜひ参考にしてください。

1.メインクーンってどんな猫?

最初に、メインクーンの身体の大きさや特徴などの概要をご紹介します。

基本的な情報を正確に把握することで、迎え入れたあとの勘違いや思い違いを防止しましょう。

1-1. 概要

メインクーンは、イエネコの中で最も身体が大きくなる猫です。

体の大きさ:48~100㎝

体重:(オス)6~8kg/(メス)4~6kg

※個体によっては体調1m、体重10kgを超えるメインクーンもいます。

毛色の種類はとても豊富で全部で30種類以上あります。

そして、カラーの幅もクリームなどの白系からブラック系までさまざまです。

その中で、飼い猫として人気のカラーはブラウン系のカラーです。


メインクーンは、1年程度で大人(成猫)とほぼ同じ大きさになりますが、3歳ころまでは少しずつ成長します。

また、平均健康寿命は14歳程度です。


他の猫種と比較をするとやや短めなので「メインクーンは健康寿命が短い」といわれることがありますが、飼育環境や状況などにより平均健康寿命より長生きすることもあります。

飼い主さんは、愛猫の健康状態を保てるように日々のケア・食事・病気の看病など、さまざまな面に気を配らなくてはなりません。

1-2. 歴史

メインクーンは、アメリカにて自然発生した猫種です。

メインクーンの被毛が厚いのは、冬の寒さが厳しい東北部のニューイングランド州で生まれた品種であるためとも言われています。

ただし、メインクーンの歴史は非常に古く、起源についての詳しいことはわかっていません。

17世紀にはすでにペットとして飼育されており、19世紀頃には愛猫家からの人気を集めていました。

その後、いったん人気が低下して1950年頃には絶滅が心配されるほど個体数が減ってしまったものの、コンテストの開催などにより人気を盛り返し現在は再び人気猫種として知られています。

1-3. 特徴

メインクーンの外見上の大きな特徴は、ふさふさの被毛です。

被毛のボリュームがあるので、かなりゴージャスな印象を与えます。

メインクーンの被毛は、長さが不ぞろいなため「シャギーコート」ともいわれます。

体が大きくて、被毛がふさふさという点でメインクーンと共通しているのがノルウェージャンフォレストキャットです。

メインクーンとノルウェージャンフォレストキャットとの違いは以下の点です。

  • メインクーンは鼻筋が丸みを帯びているのに対して、ノルウェージャンフォレストキャットはまっすぐ。
  • メインクーンは一層のロングコートであるのに対して、ノルウェージャンフォレストキャットは二層。
  • メインクーンは耳に飾り毛があるが、ノルウェージャンフォレストキャットにはない。

1-4. 性格

メインクーンは、とてもペットに適した性格の持ち主です。

  • とても優しくて人懐っこい
  • 温厚
  • 賢い

身体が大きいため怖がられることもありますが、基本的にはとても穏やかです。

ただし、活発な一面があることも把握しておかなくてはなりません。

大きな体で走り回るため、運動不足のストレスを感じないように注意しなくてはなりません。

2.メインクーンの飼育のポイント

メインクーンを飼育する際には、メインクーンの特徴や性格に合った育て方をしなくてはなりません。

この章では、メインクーンに見合った飼育方法をご紹介します。

2-1. 十分なスペースを用意する

メインクーンは、とても身体の大きな猫種なので、ゆったりとしたスペースが必要です。

ましてや前章でご紹介したように、活発な一面も持ち合わせているので、家の中でも十分に運動ができるように意識をしなくてはなりません。

メインクーンが運動をするうえで大切なことは、高低差です。

2階建てのご家庭では、階段を使って高低差のある運動ができます。

集合住宅にお住まいの方はキャットタワーの購入を検討しましょう。

また、猫用のトイレやベッドなどの生活グッズに関しても、身体のサイズに見合った大きなサイズのものを選んでください。

2-2. ていねいなブラッシングが必要

フサフサの長い被毛をもつメインクーンに対しては、ブラッシングケアも大切です。

被毛のケアをしないと、抜け毛が大量に落ちたり毛球症の原因になったりすることがあります。

メインクーンは、特に毛玉ができやすい猫種なので要注意です。

ブラッシングの際に注意すべき点は以下のとおりです。

  • ロングコートの猫用のブラシを用意して、頭→首の後ろ→背中の順にブラシをかけます(慣れないうちは短時間から徐々に慣らしてください)
  • メインクーンは、スリッカーを使って丁寧に被毛をそろえます
  • ブラッシングのし過ぎもよくないため、少量ずつこまめにおこなうよう心がけてください

2-3. コミュニケーションをたくさんとる

メインクーンは、一人の時間を大切にする面もありますが、コミュニケーションはきちんと取りましょう。

特に大切なのは、一緒に遊ぶ時間です。

身体を動かして遊ぶ時間が取れていないと、運動不足に陥ったりストレスがたまったりするリスクがあります。

目標としては、1日あたり最低でも10~15分程度のコミュニケーションの時間をもつよう心がけましょう。

3.メインクーンの注意すべき病気

猫を飼育するさいに注意したいのは、病気です。

1年でも健康寿命が長い方が良いのは言うまでもありませんが、より重要なことは健康寿命の長さです。

メインクーンに特有のよく見られる疾患や病気もありますので、この章にてその特徴を覚えておきましょう。

症状や日頃の予防法についてもご紹介していますので、特にメインクーンを今飼育中の方は内容を参考にしてください。

3-1. 肥大型心筋症

肥大型心筋症は、心臓の筋肉の異常により心臓がうまく機能しなくなる病気です。

猫の心臓病の中で特に多く、有病率は15%程度にも上ります。肥大型心筋症になると、身体に血液がいきわたらなくなり、病気が進むと心不全起こし、血栓症により後肢が麻痺するといった症状により突然死してしまうこともあります。

残念ながら、肥大型心筋症の原因は明確になっていません。

若い猫からシニアまで幅広い年齢に発症しており、遺伝性の可能性があるのではないかとも言われています。

肥大型心筋症は、大半が無自覚ということもあり、検査が難しいという面もあります。もし肥大型心筋症が見つかった場合、完治の見込みは低いです。

治療法としては、血栓ができないように投薬治療をおこなうことになります。

病気が進行してから気づくことが多い病気ですので、定期的な心臓のエコー検査で症状が出る前からケアしてあげることが重要です。

3-2.  多発性のう胞腎

多発性のう胞腎は、腎臓のなかに液体の詰まった袋(のう胞)がたくさんでき、正常な腎臓組織や機能に負担がかかり機能低下してしまう病気です。

程度の軽い段階では無症状ですが、重症化するにつれ腎臓の機能不全の症状が現れます。

具体的には、食欲不振・脱水・嘔吐・貧血などの症状です。

多発性のう胞腎に関しても残念ながら、完治の方法はありません。

また、遺伝的な要因が大きいと考えられており、予防法についても今のところはっきりしたものは見つかっていません。

飼い主さんとして重要なことは、一刻も早く動物病院を受診することです。

腎不全の症状が出る前にも、定期的な腎臓のエコー検査で見つけることができます。

異変にすぐに気が付けるように、日頃から愛猫の食欲・元気・行動パターンなどをていねいに観察しておきましょう。

3-3.  毛球症

ブラッシングの項目でご紹介したように、メインクーンの被毛は絡まりやすい特徴があります。

毛球症とは、メインクーングルーミング(毛づくろい)と一緒に飲み込んだ被毛が胃や腸に蓄積することです。

その結果、胃や腸でさまざまな機能不全を起こしてしまい、食欲不振・嘔吐・吐き気などの症状を催します。

重度の場合は、動物病院にて外科手術が必要になることもあります。予防法は、日頃からのブラッシングを丁寧におこなうことです。

また、毛球症対策として猫草・サプリメント・毛球症対策用フードを用いるのもよいでしょう。

頻繁に毛玉がたまってしまう場合には、まずは動物病院の獣医師に相談してください。

3-4.  熱中症

厚い被毛に覆われているメインクーンは、熱中症対策にも注意しなくてはりません。

意識すべきポイントは、以下の点です。

  • 長時間連続して遊ばないように気をつける
  • 気温が高いときにはエアコンを使用し、適宜水分補給をおこなう
  • クールマットや保冷材などの、熱中症対策グッズを使用する

熱中症で、急激に体温が上昇した場合は命にかかわることもあります。

また、熱中症の症状によってごはんが食べられなくなったりぐったりとしていたりするときは、速やかな対応が求められます。

早急に動物病院を受診して指示を仰いでください。

4.メインクーンのフードで注意すべき点

最後に、メインクーンの普段のフードにて注意すべき点を3点ご紹介します。

メインクーンにとって普段の食生活は、健康状態を維持するためにもとても大切なことです。

また、フードは飼い猫にとって最大の喜びの一つでもあるため、飼い主さんとのコミュニケーションの面でもとても大切です。

4-1. 豊富なたんぱく質

メインクーンの丈夫で健康な身体を維持するためには、たんぱく質の摂取が重要です。

なぜなら、たんぱく質は筋肉・内臓・被毛・爪などの身体を構成する大半の栄養素であるためです。

さらに、臓器や筋肉を動かしたりするためにもたんぱく質が必要です。

メインクーンに必要なたんぱく質は、お肉や魚などを原料としたフードから摂取できます。

良質なたんぱく質を含んだフードを選んだうえで、パッケージに記載された分量を守ってエネルギーを摂取しましょう。

4-2. 健康的な被毛の維持のための栄養素

ゴージャスな被毛を美しく保つために重要な栄養素は、次のものです。

  • たんぱく質
  • コラーゲン
  • N-アセチルグルコサミン

コラーゲンやN-アセチルグルコサミンは、キャットフードによっては食品添加物として加えられています。

添加物は、必ずしもすべてよくないものだとは限りません。

「添加物=悪いもの」という偏見をいったん忘れて、愛猫にとって本当に必要なフードを見つけましょう。

4-3. 全年齢対応

メインクーンにフードを与える時には、全年齢対応のものを選びましょう。

メインクーンは3歳頃まで成長をし続けます。

成長期の期間が長く、また成猫になっても多くのたんぱく質を必要とするためです。

飼育しているうちに高齢になり食欲が減退してきた場合は以下の対策が取れます。

  • フードを食べやすいものに替える(粒を小さく、ふやかしやすく、噛みやすいもの)
  • 愛猫の好みのフードやおやつをトッピングするなどして食べやすくする
  • ローテーションにウェットフードなどの嗜好性の高いメニューを加える


また、フードを食べない原因に病気が潜んでいることもあります。

急に理由もなくごはんを食べなくなったときなどは、動物病院にて獣医師の先生に相談しましょう。

5.まとめ

メインクーンは、フサフサした被毛と大きな体の特徴をもつ、アメリカ原産の猫です。

身体は大きいですがとても穏やか・素直で、元気いっぱいの性格の持ち主です。

メインクーンが、家庭の中で元気に過ごせるように、飼い主さんは十分なスペースを確保するようにしましょう。

また、毛づくろいや普段の食生活について意識することも大切です。

いくつかの注意点はありますが、病気のリスクや飼育のしやすさなどは飼い猫としては標準的で、比較的飼育のしやすい猫といえるでしょう。

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