飼い方・育て方

愛猫の抜け毛が気になるときのリスクと対策法!チェックすべきこと

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愛猫の抜け毛が気になる際、早急な対応が必要とされるケースと、特に心配のないケースがあります。しかし、飼い主さんの立場としては、急に抜け毛が増えると心配になるものです。

猫の抜け毛のリスクや原因について正しい知識を持っていれば、必要以上に抜け毛を恐れることもなくなるでしょう。また、適切な対処を取ることでリスクを最小化できます。

この記事は、猫の抜け毛対策に必要な情報全般をご紹介します。愛猫の抜け毛を不安に感じている飼い主さんは、ぜひ参考にしてください。

1)猫の抜け毛にはどんなリスクがあるの?

猫の抜け毛は、自然の摂理だと思われるかもしれません。しかし、その背景に大きなリスクが潜んでいるケースがあるのです。

愛猫がせっかく異変のサインを出しているにもかかわらず見逃してしまったら、取り返しのつかない事態になって後悔してしまいます。猫の抜け毛にはどんなリスクが潜んでいるのかを解説します。

 1-1. 感染症

猫の抜け毛に「感染症」が潜んでいるケースがあります。抜け毛につながる感染症で特に多いのは、「細菌感染」と「皮膚糸状菌症」です。

・細菌感染
多くの細菌は、猫に痒みを感じさせます。痒みから猫が爪で身体を頻繁に掻くと、肌が傷つき抜け毛につながります。猫の場合、細菌が感染しやすいのはなめやすい部分(腹部・四肢など)です。

・皮膚糸状菌症
皮膚糸状菌症は、皮膚に糸状菌が感染した状態のことです。糸状菌とは真菌いわゆるカビの一種で、痒みや痛みなどの症状はないものの、まとまった毛の塊が皮膚から浮いてきて、毛が抜け落ちます。円形の脱毛が点在することが多いです。治療が遅れるほど、患部が広がり抜け毛の程度がひどくなります。また、皮膚糸状菌症は人に感染する危険もあるため注意が必要です。人に感染した糸状球菌は痒みや湿疹などの症状が出ます。

早期に治療すれば重症化が防げるので、抜け毛が目立ってきたときは早急に動物病院で治療を受けましょう。感染症は重症化のリスク要因であると同時に、抜け毛の原因にもなります。

 1-2. 毛球症を招く

毛球症(もうきゅうしょう)とは、胃腸などの消化器に抜け毛が詰まってしまう猫特有の病気です。毛球症になると、体内の毛玉をうまく吐き出すことができず、食欲不振・嘔吐・体調不良などの症状が現れます。また、体内で被毛が大きくなって塊になってしまうと、体外への排出が難しくなり、最終的に外科手術が必要になるケースもあります。

毛球症は猫のグルーミング(毛づくろい)が原因なので、完璧に防ぐのは不可能です。グルーミングのときどうしても細かな毛を何本も飲み込むため、胃の中で飲み込んだ毛が絡まり合います。

抜け毛の多い猫や長毛種は毛球症になりやすいため、よりいっそう注意が必要です。

 1-3. 胃炎・食道炎を招く

毛球症の状態をそのまま放置していると、胃炎や食道炎を併発する危険があります。

・胃炎
胃の中の毛の塊が、胃の粘膜を刺激して炎症の原因になってしまいます。胃炎を発症した場合、嘔吐や下痢などの症状が現れます。

・食道炎
猫は、胃の中の異物である毛玉を吐き出そうとします。このとき胃酸が逆流し、食道に刺激を与えます。無事に毛玉を吐き出せれば問題ありませんが、うまく吐き出せずに何度も胃酸が逆流した場合、その刺激で食道炎を発症する危険があるのです。

食道炎の典型的な症状は、猫は頻繁に嘔吐を繰り返すほか、食欲が次第になくなってきます。最終的に元気がなくなり衰弱してくるため、早期の動物病院での治療が必要です。

2)猫の抜け毛が増える主な原因

猫の抜け毛が通常よりも増えるのは、以下の理由があります。

・病気・疾患・ストレス
・換毛期
・グルーミング
・加齢

それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

 2-1. 病気・疾患・ストレスによる抜け毛

猫の抜け毛を招く病気・疾患・ストレスの特徴を解説します。

・病気の症状
病気によって体調に異変が生じると、抜け毛の量が増えるケースがあります。抜け毛を招く代表的な病気は、皮膚炎・感染症・アレルギーなどです。
また、皮膚病の治療でステロイド薬を塗ったときに、薬の刺激で被毛が抜けることもあります。塗り薬を塗布した部分が気になり、なめてしまい皮膚炎になり脱毛してしまうケースもあります。

・ストレス
ストレスにデリケートな猫は、強いストレスを感じたときに抜け毛が増えてしまいます。ストレスの感じ方は個々で違いはありますが、典型的な例として生活環境が大きく変化したときや長期間に渡って不快な状況に陥ったときなどに、猫は強いストレスを感じます。ストレスは抜け毛以外にも体調不良・食欲不振・問題行動など、さまざまな問題を引き起こす危険があるため、早急にストレス要因を絞り込んで対応しましょう。

 2-2. 換毛期

換毛期とは、猫の毛が生え替わる時期のことです。具体的な時期は春と秋、気候が大きく変化する夏・冬の準備として換毛期が訪れます。

換毛期は毛が多く抜け落ちるものなので、過度な心配は不要です。ただし、換毛期は毛球症のリスクが高くなるので、専用のシャンプーやトリミングなど毛球症対策は必要になります。

 2-3. 過度なグルーミング

グルーミング(毛づくろい)は、猫にとって極めて自然な習性です。しかし、同じ部位を繰り返しグルーミングすると、大量の抜け毛につながります。

猫が同じ箇所を繰り返しグルーミングする場合、以下の原因が考えられます。
・強いストレスを感じている
・ナーバスな性格の持ち主である
・外傷や痒みがある

上記のように、精神的な理由もしくは身体的な理由が考えられます。日頃からナーバスな性格の猫の場合、グルーミング以外にもさまざまな兆候が見られるはずです。
また、外傷や痒みによるグルーミングの場合は、何らかの兆候やきっかけがあるでしょう。飼い主さんが日頃から注意深く愛猫を観察することで、異変をいち早く察知できます。

 2-4. 加齢

猫は加齢によって抜け毛が目立ってきます。ただし加齢によって抜け毛の量が増える訳ではありません。シニア猫になるとグルーミングの回数が少なくなり抜けた毛がそのまま体内に付着していたり、床に落ちたりします。その結果、抜け毛の量が増えているように感じるのです。

判断が難しいポイントとして、老猫になると病気にかかるリスクも高くなります。単にグルーミングの減少によって毛が抜け落ちているのか、病気や体調不良によって抜け毛が増えているのかを慎重に判断しなくてはなりません。

3)猫の抜け毛が気になるときには動物病院を受診すべき?

抜け毛の背景に病気や体調不良が潜んでいるときには、早期の治療が重要なポイントになります。その一方で、抜け毛が増えた位で動物病院を受診してもよいの?という疑問もあるでしょう。この章では、愛猫の抜け毛が気になるときの動物病院受診の判断ポイントをご紹介します。

 3-1. 受診すべきケース

動物病院に行く必要がないと確信できる場合を除けば、動物病院の受診をオススメします。

・頻繁に毛をむしっていて出血している場合
・皮膚に湿疹などの異常が見られる場合
・食欲不振や嘔吐などのそのほかの体調不良が生じている場合
・グルーミングをしない

上記に該当する場合は、一日も早く動物病院を受診すべきです。そのほか、普段と大きく様子は変わらないもののなんとなく気になる場合は、ためらうことなく動物病院を受診しましょう。

 3-2. 様子を見てもよいケース

様子を見ても問題ないのは、換毛期で毛が大量に抜けているケースです。環境や個体による差はありますが、春(3~5月)と秋(9~11月)の一定期間は、毛が大量に抜け落ちても焦る必要はありません。

紛らわしいポイントとして、日照時間や気候などの環境によって換毛期が左右されることがあります。また、若い年齢ではあまり抜け毛が目立ちませんが、年齢が上がっていくとの抜け毛が目立つようになってきます。また、換毛期の抜け毛とともに少しでも異変が生じているときは早急に動物病院を受診しましょう。

4)猫の抜け毛対策として飼い主さんがすべきこと

愛猫の抜け毛対策として、飼い主さんができるサポートもあります。サポートを飼い主さんが丁寧にすれば毛球症リスクの低減や皮膚の清潔維持などの効果が期待できます。この章では、4つのポイントをご紹介します。

 4-1. こまめなブラッシング

日頃から丁寧にブラッシングすれば、抜けやすい被毛を前もって除去できます。その結果、グルーミング時に愛猫が毛を飲み込むのを予防できます。

ブラッシングは、毛球症対策だけでなく日頃のコミュニケーションを深める手段としても有効です。ブラッシングの理想的な頻度は1日1回。もし可能であればシャンプーをするのもよいでしょう。シャンプーを嫌がる猫が多いので、様子を観察しながら無理のない範囲で試してください。

 4-2. 長い毛のカット

長毛種の猫は、毛球症になりやすいためトリミングサロンでカットを依頼しましょう。長い毛をカットすれば、毛球症対策だけでなく夏の暑さ対策にもなります。

慣れている方は、セルフでのトリミングを検討してもよいかもしれません。ただし、猫はカットの間じっとできないことも多いため、不慣れな方がカットをすると愛猫を傷つけてしまいます。

長毛種の猫は、毛が絡まって、毛の下の皮膚の部分に気が付かないうちに皮膚炎を起こしていることがあります。定期的にカットすることで早めに対処できます。カットになれている方であっても、顔や足など作業が難しい場所はトリミングサロンへの依頼をオススメします。

 4-3. 毛玉除去剤の利用

何度も愛猫が毛玉を吐くことを繰り返している場合など、毛球症が心配な方は、毛玉除去剤の利用もできます。毛玉除去剤とは、体内にたまった毛や毛玉を便と一緒に排泄するように促す薬剤です。比較的安価に市販されているので手軽に入手できます。

柔らかいジェル状になっており、そのまま少し舐めさせるだけでOKなので与え方も簡単です。警戒心が強く舐めるのを警戒する場合は、前足の指先に軽く塗っておけばOKです。(グルーミングの際に自動的に摂取してくれます)。毛玉除去剤を使用してもよいか心配な方は、かかりつけの獣医師に相談して使用を判断しましょう。

 4-4. こまめに部屋を掃除する

床に落ちている毛を愛猫が飲み込まないようにするため、部屋のこまめな掃除が大切です。部屋をきれいにすることで、ハウスダストやダニ・細菌などのアレルギーや感染症対策にもつながります。

猫は基本的にきれい好きな動物なので、日々快適に過ごせるように床をきれいにしておきましょう。さらに、床を日頃からきれいにしておくと抜け毛が増えたときに気がつきやすくなります。

抜け毛対策のなかで最も重要なのは、異変が生じたときにいち早く察知し、適切に対処することです。愛猫のためにも意識してこまめに掃除をしましょう。

5)愛猫の抜け毛対策には栄養管理にも意識を!

抜け毛対策に対する全く別のアプローチとして、栄養管理も大切です。猫の毛の成分の大半はたんぱく質から作られているため、日頃から十分にたんぱく質が摂取できる食事が大切です。また、被毛を元気に育てるためには、ビタミンやミネラルなどをバランスよく摂取することも効果的です。

キャットフードを購入する際に原材料表示をチェックして、栄養バランスの取れたものを選択してください。たんぱく質の基準値としてはAFFCOが成猫26.0%以上・子猫30%以上が推奨されています。

また、食べムラが生じたとき、栄養摂取量が不足しないような工夫も大切です。

6)まとめ

猫の抜け毛が急に増えたときには、その背後に病気・皮膚炎・ストレスなどが隠れていることがあります。また、抜け毛を猫が飲み込むことによって毛球症を発症するリスクも高まります。毛の生え換わりの時期の抜け毛は心配ありませんが、そうでない場合は早めの対処が最も重要な対策になります。

少しでも不安に感じた際には、ためらわずに動物病院を受診してください。また、ブラッシングや毎日の食事など、日頃のケアも重要

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