ペットフードについて

穀物は猫に良くない?良いキャットフードを選ぶためにも知っておきたいこと

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「猫は肉食動物なので穀物は与えるべきではない」
「穀物の入っていないグレインフリーのキャットフードは、健康に良い」
上記のように、穀物=猫にとって悪であるといった考えを耳にされたことのある方は多いのではないでしょうか?
しかし、これらの意見は必ずしも正解とはいえません。
猫は穀物を消化して栄養を吸収できます。
しかし、どの食材に関してもいえることですが、与え方や分量などが非常に重要です。
この記事は、ペットフードのメーカーとして60年以上の実績をもつ「日本ペットフード株式会社」が、猫にとっての穀物の是非について解説します。
多くのキャットフードに含まれている穀物についても言及していますので、ぜひ参考にしてください。

1. 穀物は猫にとって必要な栄養素!

穀物は、猫にとって必要な栄養素です。

厳密に言えば、猫はもともと肉食動物であり本来は穀物を食べていたわけではないため、穀物を食べなくてもある程度生きていくことは可能です。

ただし、穀物の摂取量を0にして必要な栄養素をバランスよく摂取するのは簡単なことではありません。

実際、野生のネコ科の動物は獲物を捕らえたときに、お肉の他に内臓・骨・獲物の胃の中にあるものを口にしています。

こうして、お肉以外の部分を口にすることで、栄養バランスの取れた食生活を送っています。

飼い猫の場合は、基本的な栄養源は毎日のキャットフードです。

キャットフードのなかには、肉類や魚類などたんぱく源となる主原料・穀物・野菜などが幅広く配合され、栄養バランスが整えられています。

特に「総合栄養食」として販売されているキャットフードに関しては、水以外の必要な栄養素の大半をまかなえる、非常に栄養価の高いフードです。

また、キャットフードを食べる習慣ができたことで、昔に比べて飼い猫の平均寿命が延びたとも考えられます。

穀物を含んでいないキャットフードとしては、グレインフリーのフードや、缶詰めなどのウェットフードなどがあります。

しかし、グレインフリーのフードは全般的に高価格帯ですし、缶詰めなどのウェットフードだけで栄養素をすべて摂取するのはかなり大変です。

総合すると、飼い猫に対して穀物をまったく与えないのは全く意識をしないかぎりは難しいことです。

あえて穀物をそのまま与える必要はありませんが、穀物はキャットフードに配合されています。

2. 猫と穀物に関する誤った情報

猫に穀物を与えることについては、さまざまな誤った情報があります。

この章では、特に多い3つの誤解について解説します。

2-1.  猫は穀物から栄養を摂取できない

猫は肉食動物ですが、小麦粉やとうもろこしなどの穀物を消化してたんぱく質やミネラルなどの栄養素を摂取できます。

したがって、猫が穀物から栄養を摂取できないというのは誤りです。

ただし、生の穀物を消化することはできません。

したがって、生のお米・麦・豆類などは絶対に与えないでください。

また、きちんと加熱や加工をしたとしても、猫は炭水化物の消化を苦手としていることに代わりはありません。

雑食に近いとはいえ、猫は肉食動物だからです。

したがって、穀物を多量に与えると消化不良を起こして、嘔吐や下痢などをする場合があります。

2-2.  穀物は猫のアレルギー物質

猫が、穀物を食べてアレルギー反応を起こすリスクがあることは確かです。

しかしながら、一部のインターネットサイトに書かれているような「猫は穀物にアレルギー反応を示す可能性が高い」といった論は、正確な根拠に基づいたものではありません。

猫に限らず動物の食物のアレルギーについては、現在分かっていないことが多く、穀物にアレルギーリスクが高いと証明されているわけではありません。

猫は、お肉や卵にアレルギー反応を示す可能性の方が高いと考える説もあります。

詳細が分かっていない以上、断言はできませんが猫が食物アレルギーの反応を示した場合、身体の痒み・吐き気・嘔吐・下痢などの症状が現れます。

なんからの不調の症状が現れたら、かかりつけの動物病院を受診し、指示に従ってください。

2-3.  穀物を配合したキャットフードは粗悪?

穀物が比較的安価に、安定的に仕入れられる食材であることは事実です。

しかし、だからといって粗悪品であるとはいえません。

むしろ、良質なキャットフードは最善の栄養バランスを考慮したうえでお肉や魚などの主原料・穀物・野菜などをうまく配合しています。

獣医師監修のビューティープロ キャット 」シリーズに関しても、穀物・肉類・魚類などをうまく配合して、栄養バランスを整えています。

ただし注意しなくてはならないのは、キャットフードによってはあまり栄養バランスに配慮されていない商品もあるということです。

肉類や魚類などのたんぱく質を豊富に含む食材があまり配合されておらず、穀物を主原料とするようなフードの場合は、確かに粗悪なフードであるといえます。

重要なポイントは、穀物が使用されているか否かよりもどのようなバランスで配合されているかです。

3. 猫にとって穀物のメリット

穀物が多くのキャットフードに使用されていることは、穀物ならではのメリットがある点も見逃せません。

この章では、猫にとっての穀物のメリットを解説します。

3-1.  食物繊維が豊富

多くの穀物は、食物繊維を豊富に含んでいます。

食物繊維には、大きく分けて水に溶ける水溶性と水に溶けにくい不溶性の2種類があります。不溶性の食物繊維は、胃や腸で水分を吸収して大きくふくらみ、腸を刺激して蠕動(ぜんどう)運動を活発にし、便通を促進します。

猫にとって、食物繊維は腸内をきれいにして病気や体調不良のリスクを軽減してくれるというメリットだけでなく、毛玉対策においても大きな意味があります。

毛玉対策とは、猫が毛づくろいなどの際に飲み込んで体内にためてしまった毛玉のケアのことです。

ケアをしないとたまった毛玉がどんどん大きくなり、食欲不振・体調不良・嘔吐・毛球症などの原因になります。

穀物の食物繊維は、毛玉を体外に排出することで健康を維持できます。

3-2.  同じフードを続けやすい(キャットフードの場合)

穀物は、ペットフードメーカーが安定的に仕入れられるということもあり、栄養価の高いキャットフードを安価に購入できます。

価格を安価に購入できるというのは、同じフードを継続しやすいということです。

どんなに健康に良いものであっても、日常的に継続できる価格帯でなければ意味がありません。

むしろ、良いキャットフードであることが分かっているにもかかわらず、価格の面で手が出しづらいのは、飼い主さんにとってもストレスでしょう。

もちろん、商品や販売店の価格設定にもよりますが、穀物が配合されることで続けやすい値段になることは確かです。

3-3.  栄養バランスを整えられる

お肉や魚は猫にとって栄養バランスの良いものと考えられがちですが、動物性たんぱく質に偏るのがよくない場合もあります。

例えば、お肉や魚はたんぱく質を豊富に含んでいるため、多量に摂取をすると腎臓に負担がかかります。

必要なたんぱく質摂取量を満たしつつ、脂質・ミネラル・ビタミン・炭水化物を満たすには、穀物の配合が効果的です。

4. 種類別に見る猫にとっての穀物の与え方

猫には、いったいどのように穀物を与えれば良いのでしょうか?

この章では、猫に与える穀物について種類別に解説します。

4-1.  米

お米は、デンプンにミネラルやたんぱく質を豊富に含んでいます。

従って、炊いたお米であれば与えても問題ありません。

おやつやフードのアクセントとしてスプーン1杯程度であれば与えても問題ないでしょう。

また、雑穀米や五穀米などは、ミネラルを豊富に含んでいます。

4-2.  麦・大麦・小麦粉

麦・大麦・小麦粉などの麦製品は、キャットフードにもよく配合されていることから分かるとおり、害のある食べ物ではありません。

ただし、人間が普段口にしている小麦粉を原料とする食べ物を与える場合には注意が必要です。

  • パスタ
  • うどん
  • パン
  • 洋菓子

上記のような小麦粉を主原料とする食べ物の大半に塩や砂糖が多量に用いられているためです。

塩は腎臓への負担・砂糖は肥満リスクにつながるため、人間用のフードは与えないでください。

また、小麦粉はアレルギーリスクの高い食べ物として知られています。

小麦粉を配合したキャットフードでアレルギー反応が生じた場合には、大麦やクオーツ麦などアレルギーリスクの少ない原料のフードに差し替える場合があります。

動物病院の獣医師の指示に従って、対応してください。

4-3.  とうもろこし

とうもろこしについても生でなければ与えても問題ありません。

とうもろこしからは、炭水化物・ビタミン・カリウム・食物繊維などの栄養素を摂取できます。

特にとうもろこしの粒のまんなかにある胚芽部分は、ビタミンB1をはじめとした豊富な栄養素を含んでいます。

ただし、缶詰のコーンを与えるのはNGです。

缶詰のコーンは、保存や味付けのために食塩が足されているため、猫にとっては腎臓に負担がかかります。

4-4.  じゃがいも

じゃがいもは、茹でて柔らかくしてから与えましょう。

ゆでたじゃがいもはとても消化がよく、ビタミン・鉄分・マグネシウムなどの栄養素を摂取できます。

また、食物繊維も豊富です。

ただし、じゃがいもには皮・芽・未熟な実には毒素が含まれていますので、大きく成長したものをしっかり皮をむいて与えてください。

また、フライドポテト・ポテトチップスなどの油分・塩分の多いものや、人間用に味付けをしたものは猫の身体に負担が大きいため与えないでください。

4-5.  豆類

豆類は、たんぱく質やビタミンを豊富に含んでいます。

生の状態で与えることはできませんが、しっかり茹でてペースト状にしたものや、納豆・豆腐などの加工品であれば与えても問題ありません。

4-6.  そば

そばについても少量であれば、与えても問題ありません。

そばには、ビタミンB群・ルチン(血液をさらさらにするポリフェノールの一種)・コリン(肝機能を正常に保つために作用するアミノ酸)などが含まれています。

食物繊維も豊富です。

ただし、そばにアレルギー反応を示すリスクもあるため、必ず少量からスタートしましょう。

5. 猫に穀物を与える場合の注意点

穀物を適量与えることは猫にとってもメリットが大きいのですが、穀物の割合が多くなるとデメリットが生じます。

この章では、猫に穀物を与える場合の注意点を解説します。

5-1.  ミネラル・たんぱく質が不足する

猫に与えるフードのうち、穀物の割合が多くなると、ミネラルやたんぱく質が不足する可能性があります。

どちらも猫の成長や健康維持のために不可欠な栄養素であるため、バランスを欠いた食事を続けていると成長不良や将来的な疾病につながるリスクもあるでしょう。

基本的に、栄養バランスの整っているキャットフードを与えていれば問題になることはありませんが、以下の2点に該当する場合は要注意です。

・価格の安価な穀物を主原料としたキャットフードを使用している

このようなキャットフードは、パッケージ写真を見ると、あたかもお肉や魚を主原料としているように見えます。しかし、相場よりも大幅に価格が安価なこと・裏面の原材料表示にてたんぱく質の含有量が少ないことなどから、キャットフードの品質を把握できます。

・好んで穀物を原料とした食材をよく食べており、その代わりキャットフードにあまり口をつけない

素材として穀物を与える場合は、あくまでも食事の補助やおやつとして与えましょう。穀物が食事のメインになっている場合、栄養不足になるリスクがあります。

5-2.  無理に与える必要はない

キャットフードを選ぶ際には、栄養バランスが整っているものを選ぶことが重要ですが、あえて穀物を意識して選ぶ必要はありません。

また、白ごはんや豆腐などを意識的に与える必要もないので、あくまでも好んで食べる場合のおやつ程度の位置づけで考えていればOKです。

なぜなら、栄養バランスの整ったキャットフードには、必要な栄養素がほとんど含まれているためです。

6. まとめ

以外に思われるかもしれませんが、猫は肉食動物であるにもかかわらず穀物から栄養を吸収できます。

猫は穀物の栄養吸収を得意としていないことから、与え方や分量には注意しなくてはなりませんが、穀物はキャットフードにも使用されているように栄養バランスを整えるためにも必要です。

獣医師監修のビューティープロ キャット 」シリーズは、お肉と魚のたんぱく質やとうもろこしや小麦粉などの穀物がバランスよく配合されています。

栄養バランスのとれた食いつきの良いキャットフードを探している方に、すごくオススメのキャットフードですので、ぜひお試しください。

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