猫の平均寿命は種類によって違う?注意すべき病気&長生きの秘訣
#猫の平均寿命 #猫の寿命「猫の平均寿命って何歳?」
「猫の平均寿命は種類によって違うの?」
猫を飼うにあたって、このような疑問を抱く方は多いでしょう。
猫は人間よりも寿命の短い動物ですが、愛猫とは少しでも長く一緒に過ごしたいですよね。
そこで今回は、以下の内容について解説します。
・猫の平均寿命は何歳?
・猫の種類による平均寿命の違い
・気を付けたい病気
・猫の病気を予防&早期発見する5つの方法
・猫に長生きしてもらう4つの方法
猫の平均寿命に関する知識だけでなく、長生きの秘訣もご紹介します。
愛猫と少しでも長く暮らせるよう、必要な知識を身につけましょう。
1.猫の平均寿命は何歳?犬より長生き?
2019年度における猫の平均寿命は14.3歳です。
この平均寿命はアニコム ホールディングス株式会社が発行した「家庭どうぶつ白書2021」に掲載されています。
2019年度における犬の平均寿命は14.1歳のため、犬よりも猫の方がわずかに平均寿命は長いことがわかります。
猫と犬はいずれも鳥やうさぎと比べれば長い寿命ですが、人間と比べると短い寿命だといえるでしょう。
1-1. 猫の平均寿命の推移
「家庭どうぶつ白書2021」によると、猫の平均寿命は2019年度において14.3歳ですが、2009年度は13.7歳でした。
10年間で猫の平均寿命は6ヵ月延びたことになります。
獣医学や栄養学が進歩し、飼い主さんの健康意識が高まるにつれ、今後も平均寿命は延びていくと考えられるでしょう。
感染症を予防するワクチンや避妊・去勢手術の普及も平均寿命の延びにつながっていると考えられます。
1-2. 猫の寿命のギネス記録
ギネス記録には、最高齢の猫として38歳まで生きた猫が認定されています。
アメリカの家庭で飼われていた猫で、人間の年齢に換算すると168歳まで生きたことになります。
猫の平均寿命にはまだまだ伸びしろがありそうですね。
2.猫の種類による平均寿命の違いを解説
猫の平均寿命は「オス猫とメス猫」や「純血種と混血種」など、種類により大きく異なります。
猫全体の平均寿命だけでなく、種類ごとの平均寿命も知っておくと良いでしょう。
猫の種類による平均寿命の違いを解説します。
2-1. 飼い猫と野良猫の平均寿命
野良猫の寿命は3~5歳と言われており、飼い猫の平均寿命とはおよそ10歳の差があります。
夏の暑さや冬の寒さに晒され、食料の確保も難しいことを考えれば当然でしょう。
感染症・ケンカによるケガ・交通事故で命を落とす野良猫も多いようです。
誰かに拾われない限りは、ケガや病気の治療を受けられないことも平均寿命を縮めています。
2-2. オス猫とメス猫の平均寿命
「家庭どうぶつ白書2017」によると、
オス猫の平均寿命が13.7歳なのに対し、
メス猫の平均寿命は14.8歳です。
オス猫よりもメス猫の方が1年ほど平均寿命は長いですね。
オス猫とメス猫の平均寿命に差がある理由は、「オス猫の方が尿路疾患になりやすい」「オス猫の方が環境の変化にデリケートでストレスを感じやすい」など諸説あります。
放し飼いの場合は、「オス猫の方が縄張り争いでケガをしやすい」ことも寿命を縮める要因になっていると考えられます。
2-3. 純血種と混血種の平均寿命
「家庭どうぶつ白書2021」によると、猫の平均寿命は猫種別に異なっており、平均寿命が長い猫種のランキングは以下のとおりです。
- 第1位 日本猫 15.1歳
- 第2位 混血猫 15.0歳
- 第3位 ラグドール 14.9歳
- 第4位 ペルシャ(チンチラ)14.3歳
第5位以降の猫種の平均寿命は14.0歳以下であり、日本猫や混血猫よりも1歳以上、寿命が短くなっています。
猫種によっては同じ純血種同士を掛け合わせて生まれた猫の中には、特定の遺伝疾患を持って生まれるケースもあります。
長生きする猫を飼いたい場合は、日本猫か混血猫を検討すると良いでしょう。
2-4. 室内飼いと室外飼いの平均寿命
一般社団法人ペットフード協会の「令和3年 全国犬猫飼育実態調査」によると、
2021年の
「外に出ない」猫の平均寿命は16.22歳
「外に出る」猫の平均寿命は13.75歳です。
外に出る猫は交通事故に遭ったり、感染症にかかったりするリスクが高まるため、寿命が短くなる傾向にあります。
愛猫に長生きしてもらいたい場合は、室内飼いを選択すると良いでしょう。
3.猫が寿命を迎える要因は?死因となる3つの病気
現代の獣医学では治せない病気もあり、老衰ではなく、病気で亡くなる猫も多いのが実情です。
猫がなりやすい病気について知り、予兆に気づけるようにしておきましょう。
猫の死因となる3つの病気を解説します。
3-1. 死因になりやすいのは悪性腫瘍
猫の病気による死因で最も多いのは悪性腫瘍、いわゆるがんです。
しこりで動物病院に来院した猫の多くは悪性腫瘍だと言われているため、しこりを発見したらすぐに動物病院を受診しましょう。
乳腺・生殖器・皮膚のしこりはがんであることが多く、特に注意が必要です。
内臓(血液)に発生したがんは初期症状があまりなく、しこり等も発見できないため、気づくのが遅れます。
いつもと違う症状があらわれたら、早めに動物病院を受診しましょう。
手術・放射線治療・抗がん剤・免疫療法などの治療方法があり、がんの状態により治る場合もあれば、治らない場合もあります。
がんは早期発見早期治療が大切です。日ごろから健康診断をしましょう。
3-2. シニア猫に多い慢性腎臓病
猫の病気による死因で2番目に多いのが腎臓病で、急性腎臓病と慢性腎臓病があります。
急性腎臓病は急に元気がなくなり、嘔吐や痙攣などの症状があらわれます。
早急に治療すれば回復するケースが多くあるため、発症時には飼い主さんの素早い判断が求められるでしょう。
一方、慢性腎臓病はシニア猫に発症しやすく、初期症状がほとんどないまま、腎臓の機能がゆっくりと低下していきます。
低下した腎臓の機能は治療しても回復しませんが、薬の服用や食事療法などで病気の進行を遅らせられます。
多飲多尿・体重減少・嘔吐などの症状があらわれたら、慢性腎臓病を疑い、すぐに動物病院を受診しましょう。
慢性腎不全は、早期発見早期のケアが大切です。日ごろから健康診断をしましょう。
3-3. ウイルスを原因とする猫伝染性腹膜炎
猫の病気による死因で3番目に多いのはウイルスを原因とする猫伝染性腹膜炎(FIP)です。
多くの猫が保有している無害のコロナウイルスが体内で突然変異をおこし、強毒性のウイルスになることで発症します。
突然変異のため、予防方法はありません。
おなかや胸に水がたまるウェットタイプと、臓器に病変ができるドライタイプがあり、いずれにしても食欲不振や下痢嘔吐などの症状があらわれます。
致死率100%の病気とされてきましたが、最近は専用の薬が研究されていますので、希望が見え始めています。
4.猫の病気を予防&早期発見する5つの方法
近年、猫を室内飼いする家庭が増えています。
室内飼いの場合は、交通事故で亡くなるリスクがないため、いかに病気を予防するかがポイントです。
猫の病気を予防&早期発見する5つの方法を解説します。
4-1. ワクチン接種で病気を予防する
愛猫を感染症から守るために、生後2~3ヵ月以降からワクチンを接種しましょう。
猫ウイルス性鼻気管炎・猫カリシウイルス感染症・ 猫汎白血球減少症を予防する3種混合ワクチンは室内飼いでも年1回の接種が望ましいとされています。
他に、猫クラミジア感染症・猫白血病ウイルス感染症・猫免疫不全ウイルス感染症を予防するワクチンや、フィラリア・ノミ・ダニの予防薬があります。
これらのワクチン接種や投薬を受けるかどうかは、ライフスタイルに合わせて獣医と相談しましょう。
4-2. 避妊・去勢手術をする
避妊・去勢手術は、妊娠を防ぐだけでなく、病気を予防する効果もあります。
メスもオスも罹患する可能性のある乳腺腫瘍は、死に至る可能性の高い病気ですが、避妊・去勢手術により予防効果があります。
精巣・卵巣・子宮の病気を予防する効果も得られるでしょう。
また避妊・去勢手術により性ストレスから解放されることも、長生きにつながるとされています。
4-3. 室内でタバコを吸わない
猫がたばこの煙を吸うと心臓循環器系や呼吸器系などさまざまな健康被害につながります。
猫を飼う場合は室内でたばこを吸わないようにしましょう。
室内でタバコを吸うと、煙は空気より重いため、猫の行動範囲に煙が充満します。
猫は行動範囲が人間よりも下であることから、煙の被害を受けやすいと理解しなければなりません。
4-4. 定期的に健康診断を受診する
初期症状がほとんどあらわれない病気もあるため、定期的に健康診断を受けましょう。
1~7歳では年1回、8歳以上では半年に1回の頻度が理想です。
動物病院により検査項目は異なりますが、一般的には身体検査・血液検査・尿検査・糞便検査・レントゲン検査を実施する場合が多いでしょう。
また、キャットやドックでは、超音波検査や心電図検査など、より精密な検査を受けられます。
4-5. 愛猫の些細な変化を見逃さない
体調の変化にすばやく気づき、動物病院を受診すれば、病気の早期発見・早期治療につながります。
日常的にスキンシップをとり、体調の変化を見逃さないようにしましょう。
食欲の変化・多飲多尿・元気がない・血尿・下痢嘔吐・毛ヅヤがないなどの変化には特に注意が必要です。
5.猫の寿命を延ばしたい!健康的に長生きしてもらう4つの方法
猫も家族の一員であり、できるだけ長生きしてほしいと思うのが飼い主さんの心情でしょう。
いつかは寿命が訪れてしまいますが、長生きしてもらうために、飼い主さんにできることもあります。
猫に健康的に長生きしてもらう4つの方法を解説します。
5-1. 健康的な食生活を意識する
愛猫に長生きしてもらうには、健康的な食生活を意識する必要があります。
愛猫の年齢や体質に合ったキャットフードを選び、適量を与えましょう。
肥満になると糖尿病や関節炎などの病気になるリスクが高まります。
総合栄養食を主食として与え、おやつを与えすぎないことが大切です。
また、キャットフードのなかには、下部尿路の健康に配慮した商品や、避妊・去勢後用などの商品もあります。
愛猫の体調に合ったキャットフードを選ぶと良いでしょう。
5-2. ストレスのかからない環境を整える
愛猫の寿命を延ばすためには、ストレスのかからない環境を整えることが大切です。
隠れられる場所をつくり、いつでも飲める新鮮な水と清潔なトイレを配置しましょう。
老化や病気により運動機能が低下している場合は、トイレへのアクセスをしやすくするなど、愛猫が過ごしやすいように工夫する必要があります。
5-3. 適度な運動量を確保する
肥満や老化による筋力の低下を防ぐために、適度な運動量を確保しましょう。
猫は上下運動が不可欠なため、走り回れる広さよりも上り下りできる高さが必要です。
高さの異なる家具を組み合わせるのもひとつの方法ですが、家具を傷つけたくない場合は、キャットタワーを導入すると良いでしょう。
他にも、追いかけられるようなおもちゃを用意するのがおすすめです。
5-4. 口腔内のケアをおこなう
歯周病になると、痛みが出たり、歯が抜け落ちたりすることもあり、食生活に支障をきたします。
愛猫の健康を守るためには、猫用歯ブラシと歯磨き粉を使った毎日の歯磨きが重要です。
毎日行うのが難しい場合は、週2~3回を目安にしましょう。
愛猫が歯ブラシを嫌がる場合は、歯磨きシート・歯磨きガム・歯磨きトイなどを活用する方法もあります。
歯石は歯磨きでは取れないため、定期的に動物病院で歯科検診を受け、適切な処置を受けましょう。
6.まとめ
2019年度の猫の平均寿命は14.3歳ですが、将来的にはさらに寿命が延びていくと考えられます。
飼い主さんはワクチン接種・健康診断・日々の食事など、愛猫の健康を気遣う行動を心がけましょう。
愛猫に健康的な食事を提供したい飼い主さんには、「獣医師監修のキャットフード|ビューティープロ」がおすすめです。
最新の栄養学に基づいたレシピを採用しているため、安心して与えられるでしょう。
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