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猫の食欲不振の原因は?動物病院へ行った方がよい判断ポイントや対処法もご紹介

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猫が食欲不振になった場合、多くの原因が考えられます。
「味やにおいが気に入らない」といった「気まぐれ」の場合もあれば、病気が原因で食欲不振に陥っていることもあります。

また、食欲不振は、ストレスや加齢などといったその他の原因も考えられるため、動物病院へ連れて行くか迷う方もいるでしょう。

そこで本記事では、以下の内容をご紹介します。

・猫が食欲不振になる原因
・動物病院へ連れて行くか判断するためのポイント
・様子見でも問題なさそうなケース
・食欲不振の猫への対処法

愛猫の食欲不振が心配な方は、ぜひ参考にしてください。

1. 猫が食欲不振になる主な原因

猫が食欲不振になる原因は、病気・ストレス・加齢などのほか、新しい食事への警戒などが多い傾向です。
そのため、猫が食欲不振になったときに、動物病院へ連れていくか迷うこともあるでしょう。

そこで、まずは猫が食欲不振になる主な原因について解説します。

1-1. 病気

神経の機能不全や嗅覚の喪失、腫瘍、心不全、体の痛みなど、病気が原因で食欲不振になることがあります。
また、口腔の障害や舌・下あごの麻痺、失明、食道炎、破傷風など、さまざまな病気やケガも食欲不振になる原因の1つです。

動物病院に行ってもすべてを一度に検査してくれることは難しいため、ある程度原因を絞るには日々の体調について把握されている方が病院へ連れていきましょう。

1-2. ストレス

引っ越しや留守番の回数の増加、ペットホテルに預ける、新しい家族を迎えた、新しい食器を使い始めたなどの環境によりストレスを感じ、食欲不振になることがあります。
これは猫だけではなく、犬や鳥などほかの動物にもよくあることです。

この場合は、ごはんを置いたまま様子を見てください。
最初はごはんを食べなくても、落ち着いたらそのうち食べ始めることがあります。

その他には、猫がリラックスできる環境を事前に整えておきましょう。
ペットホテルに預けるときや引っ越しの際は、普段から愛用している毛布やおもちゃを用意するなどしてください。
いつものおもちゃなどがあれば、安心感を抱きやすいためストレスの軽減が期待できます。

1-3. 加齢

加齢も食欲不振の原因の1つです。

加齢によって基礎代謝が低下し、必要なカロリーが減るため食事量が減少します。

また、嗅覚や味覚の衰えによって食欲不振になったり、常用薬によっても食事の好みが低下したりすることもあります。

さらに、高齢になると口内環境も悪化しやすく、歯周病や口内炎で食欲不振の原因になることも。
この場合は、ドライフードからウェットフードに変更したり、ドライフードをお湯でふやかしたりするなどの工夫が必要です。

キャットフードは年齢に合わせて、シニア用に変えてください。

1-4. 新しい食事への警戒

猫は警戒心が強く、初めて見る食べ物に対して慎重になりやすい動物です。
そのため、好き嫌いが多いといわれています。

猫は、初めて目にする食べ物は危ないという意識を持っています。
そのため、キャットフードを変えると食べてくれないことも珍しくありません。

また、味やにおいが気に入らないと、食べないこともあります。
新しいごはんに変えるときは徐々に慣らしていったり、猫の好みに合った物を選んだりしましょう。

その他にも「フードボールが気に入らない」などの原因が隠れていることもあります。
フードボールを変えたあとに食欲不振になったら、元のものに戻してみるとよいでしょう。

1-5. おやつのあげすぎ

おやつをあげすぎているとおなかがいっぱいになり、ごはんが食べられなくなります。
ごはんの前におやつを食べているとしたら、おやつをあげる時間を調整してみましょう。

おやつのあげすぎでごはんを食べない場合、肥満や栄養素の不足、偏食などへの心配が懸念されます。
猫の健康を保つためにも、おやつを与えすぎないよう注意してください。

また、隠れてキャットフードを勝手に食べていないかも確認しておくとよいでしょう。
戸棚や引き出しにしまっていても食べてしまうことがあるため、油断は禁物です。

1-6. 消化器官内に毛玉が溜まっている

毛玉がたまると一時的に食事量が減ることがあります。
毛玉のたまりが原因の場合は、毛玉が出ると食事量が戻るので安心してください。

これは猫のそれぞれの体質によるため、よく観察して一定のサイクルができ上がっているのかを確認しておきましょう。

2. 猫の食欲不振で動物病院へ連れて行くべき判断ポイント

猫の食欲不振の原因はさまざまですが、なかには体の不調が原因であることもあります。
食欲不振とともにこれからご紹介する症状があれば、動物病院へ行くことをおすすめします。

2-1. 食べてはいけない物を口にしていないか確認する

猫が食べてはいけない物を食べてしまったとき、中毒症状の初期段階として食欲不振や嘔吐・下痢が見られます。
猫が食べてはいけない食べ物は、主にネギ類、アボカド、ぶどう、甲殻類、キシリトール、チョコレートなどです。
これらを食べてしまうと中毒症状を引き起こす恐れがあります。

その他、食べ物以外を誤食した場合も早急に動物病院へ連れて行きましょう。特に、ウェットティッシュなどに使用されているプロピレングリコール(PG)は猫にとって有毒であるため、特に注意が必要です。
食べた物が体内にとどまったり、口の中や体の中を傷つけてしまったりしたことが原因で、食欲不振になっている恐れがあります。
誤食物が体内にとどまれば開腹手術が必要になる場合もあるため、早めに動物病院で診察を受けてください。

2-2. 長時間にわたり食欲不振が続いている

長時間にわたり食欲不振が続いている場合は動物病院へ行ってください。
食欲不振が続いている場合、月齢別に次の時間を様子見の目安としましょう。

・1~2か月齢は8時間以内
・2~3か月齢は12時間以内
・3~4か月齢は16時間以内
・1歳以上は24時間以内

上記はあくまでも目安です、いつもと違う様子がみられたら動物病院へ相談することをおすすめします。

特に、子猫の場合は注意しましょう。
子猫は成猫よりも低血糖になりやすく、半日程度食べないだけで体調が悪くなることもあります。

子猫のうちは家で誰かが面倒を見るか、外出時はペットカメラなどで行動を見守ると安心です。
しかし、すぐに動物病院へ行きたくても、時間によってはかかりつけの動物病院の受付時間を過ぎていることもあるでしょう。

そのときは、夜間救急動物病院を探してください。
インターネットで「夜間 動物病院」で検索をすれば、近くの夜間救急動物病院を探せます。

2-4. 嘔吐や下痢の症状がある

嘔吐や下痢など消化器症状がある場合、胃腸炎や感染症を起こしている恐れや異物の誤飲が疑われます。
これも食欲不振になる原因の1つであるため、なるべく早く動物病院へ連れて行きましょう。

また、高齢の猫が水をよく飲んで薄いおしっこをたくさんする、またよく吐いている場合は、腎臓に病気がある恐れもあります。

なお、若いオス猫は尿路閉塞によって食欲不振になり突然嘔吐することがあります。
これらの症状は緊急性が高いため、すぐに動物病院へ連れて行ってください。

猫が嘔吐する原因は、尿路閉塞以外にもあります。
詳しく知りたい方は「猫がごはんを吐くときの原因と対策|動物病院に行くべき?」をご覧ください。

2-5. 咳や口を開けて呼吸をする

食欲不振の猫が咳をしたり、口を開けて呼吸したりしている場合は、心臓などの病気が考えられます。
特に肥満の猫は、肥満が原因で病気になることもあるため要注意です。

この他にも、活動性の低下や後ろ足が突然麻痺する症状もあるため、そのような動きが見られたらすぐに動物病院へ連れて行きましょう。

3. しばらく様子を見ても問題なさそうなケース

食欲不振であっても、すぐに動物病院へ連れて行かなくても問題ないケースもあります。
ごはんは食べないものの、普段通りの生活をしていて元気そうであれば、しばらく様子を見てもよいでしょう。
下記では、しばらく様子を見ても問題なさそうなケースを説明します。

3-1. 元気でうんちやおしっこに問題がない

いつも通り活発に動いており、うんちやおしっこにも問題がなければしばらく様子を見ても問題ないでしょう。
猫トイレを掃除する際に、うんちやおしっこの状態や頻度をよく確認してください。

猫は、病気やケガ以外にもストレスや食事の変化によってごはんを食べないことがあります。

ごはんを変えたあとに食欲不振が見られた場合は、ドライフードをふやかしたりウェットフードにしたり、猫が顔を入れたときにひげが当たらないようなフードボールに変えたりしましょう。
その他、鮮度のよいキャットフードを用意するなどして食欲不振の改善を図ってください。

3-2. ごはんは食べないがおやつは食べる

ごはんは食べずにおやつは食べる場合、ごはんの味やにおい、フードボールが気に入らないなどの原因が考えられます。

初日は1割、2日目は2割……とごはんの量を徐々に増やしたり、猫が気に入るごはんやフードボールを探したりすることで食欲不振の改善を図れます。

新しいごはんを探すときは、少量パックを複数種類購入するのがおすすめです。

少量ずつ試せるため、猫の好みに合った味やにおいのキャットフードを探しやすくなります。

猫がごはんを食べずおやつばかりを食べて困っている人は、「猫がごはんを食べないのにおやつを食べるときの対応方法とは」をご覧ください。
猫の健康リスクの対処法と偏食を改善する際の注意点などを解説しています。

4. 食欲不振の猫への対処法

猫が食欲不振になってしまったら、まずは環境を整えたりごはんに問題がないか確認したりしてください。
環境や食事の変化によって一時的に食欲不振になっている場合は、これで改善を目指しましょう。

なお、先ほどご紹介したように様子見できる時間はそれほど長くはありません。
飼い主から見て食欲不振以外に変わったことがないように見えても、様子見できる時間を超えたら動物病院へ連れて行きましょう。

4-1. 環境を整える

環境を変えたあとに食欲不振が見られた場合は、以前の状態に戻したり環境を整えたりしてください。

また、食事の場所も重要です。
人目につかない狭い場所や誰もいない場所などの方が、猫は安心してごはんを食べられます。

先住猫と仲が悪く安心してごはんを食べられない場合は、ごはんを食べる場所と時間をずらしましょう。
目が合わないような場所にごはんを用意し、先住猫に先にごはんを与えることで優位であることを示せばけんかしにくくなり、安心してごはんを食べられるようになります。

以前の状態に戻したり、食事の場所を変えたりしても食欲不振が治らないときは、遊んでストレスを解消しましょう。
体を動かすことでストレスが解消し、食欲がわきやすくなります。

4-2. ごはんに問題がないか確認する

環境に問題がなければ、ごはんの鮮度・におい・柔らかさ・温かさに問題ないか確認してください。
鮮度や温度によってにおいが変化し、食べるのを避けている恐れがあります。

また、これまでのごはんに飽きているかもしれません。
ごはんの味を変えたりふやかして柔らかくしたりするなどして、変化をつけてみましょう。

ドライフードの場合は、ささみのゆで汁などでふやかすのもおすすめです。
柔らかく食べやすくなり、ささみの味と香りで食欲を刺激します。

なお、食欲不振ではなく、もともと食が細い猫もいます。
その場合は、栄養価の高いキャットフードを与えてください。
エネルギー量が高くて栄養バランスが取れたキャットフードであれば、少量でも十分に栄養を摂取できます。

5. まとめ

猫が食欲不振になる理由は、病気やケガのほかにも、ごはんの味やにおいが気に入らないなどの理由もあります。

しかし、これは猫が新しい物に対して警戒心の強い動物だからです。
いきなり新しいごはんに変えると食べないこともよくあるため、新しいごはんと今までのごはんをブレンドしながら、徐々にシフトしましょう。

「ごはんを食べないだけで特に問題なさそうだな……」と思っても、長時間ごはんを食べなければ動物病院へ連れて行くことをおすすめします。
特に子猫は低血糖を起こしやすいため、ごはんを食べる時間を決めてしっかりと食べさせましょう。

猫の食欲不振は、体の不調が原因のこともあれば、ストレスなど精神面が原因のこともあります。
いずれにしても何らかの問題があるケースが多いため、原因を突き止めて改善を図りましょう。

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