置き餌は猫にとって望ましくない!?理由と対処方法を解説
#猫の置き餌 #猫の置き餌トラブル #置き餌猫のごはんの与え方には、置き餌スタイルと決まった時間に決まった量の餌を与えるスタイルとの2種類があります。
飼い主さんの生活習慣などからごはんの与え方が決まっていることも多いと思いますが、置き餌スタイルは猫にとって望ましいとは言えません。
「そうはいっても、決まった時間にごはんを出すなんて、難しそう・・・」
「猫が決まった時間にごはんを食べてくれるなんて信じられない」
などなど、置き餌でごはんを与えている飼い主さんにとっては、どのように切り替えられるのか想像もつかないかもしれません。
この記事では、置き餌が猫にとってあまり望ましくない理由を解説したうえで、置き餌から決まった時間の食事への切り替え方法や、どうしても切り替えが難しいときの最低限の対処法について解説します。
猫の肥満や食事の際の衛生面が気になる飼い主さんにも、ぜひ参考にしていただきたい内容です。
1.猫の置き餌が望ましくない5つの理由
猫にごはんを与えるときに、時間を決めずに、置き餌で与えている方も少なくないと思います。
「決まった時間に猫にご飯を準備したり、下げたりしている余裕がない・・・」
「置き餌をやめる方法が分からない・・・」
などの理由から、どうしても置き餌をやめられないという飼い主さんもいると思いますが、結論からいえば置き餌は望ましいものではありません。
まずは、置き餌が望ましくない5つの理由について紹介します。
1-1. 理由① 衛生的ではないため
置き餌が望ましくない理由の一つ目は、衛生的ではないことです。
長時間、ごはんを置いたままにしておくと、たとえ室内であってもかなりの汚れやゴミが付着してしまいます。
また、食べ残したものを、時間が経過した後にまた食べるということになり、このとき猫の唾液から雑菌などが餌(ごはん)の中で繁殖してしまっている可能性もあります。
ドライタイプのペットフードであれば菌の繁殖も抑えられますが、ウェットタイプのものは雑菌が好む湿度も豊富で、猫が口をつけた部分をそのまま口にすることからも、より慎重な対処が必要です。
また、衛生面について考える際には、器をこまめにきれいに洗うことも重要です。
1-2. 理由② 鮮度が落ちてしまうため
置き餌は、鮮度が落ちてしまう点からもおすすめではありません。
はっきり言えば「おいしくなくなってしまう」ということです。
ドライフードを空気中に長時間出しっぱなしにしておくと湿気ってしまいます。
反対にウェットフードを長時間出しておくと、乾燥してしまいます。
また、時期によっては腐ってしまうこともあります。
どちらにしても、おいしくなくなってしまうことで猫の食いつきが悪くなってしまい、結局捨てることになってしまったり、食事がおいしくないものになってしまったりすることになります。
1-3. 理由③ 肥満の原因になってしまうことがあるため
置き餌は、肥満を招く原因になることも知られています。
猫が欲しがるタイミングで餌を継ぎ足ししていると、一日にどれだけの量を与えたのかを管理できなくなってしまい、オーバーカロリーになってしまうリスクがあるためです。
また、家族が各々ごはんをあげてしまうことで、オーバーカロリーによる肥満のリスクは余計に高まります。
猫も肥満になってしまうと動きが鈍くなってしまったりするなど、デメリットが非常に大きいので、肥満になってしまう前に対策をすることが大切です。
1-4. 理由④ 置き餌にすると体調不良に気が付きにくくなるため
ごはんの時間を決めれば、猫の様子の変化がハッキリとわかります。
「いつもと同じ餌を同じタイミングで出したのに、なぜか食いつきがよくない・・・」
「いつもは完食するのに、今日は半分しか食べていない」
このように「異変」をすぐに察知できれば、すぐに動物病院に連れて行って、早期の段階で診察をしてもらうことができます。
しかし、置き餌にすると、猫が自分の好きなタイミングで好きな量だけ食事をする習慣が身についてしまうため、よほど注意深く観察しておかないと「いつ」「どれだけ」食事をしたのかがはっきりわからないという状態になってしまいます。
健康状態を細かくチェックするためにも、置き餌はあまり望ましくないといえます。
1-5. 理由⑤ 複数飼育をしているときには置き餌がトラブルの原因になることも
複数飼育をしているときには、置き餌がトラブルの原因になってしまうことがあります。
ごはんをめぐって猫同士がけんかをしてしまったり、力関係の弱い猫がごはんを食べることができなくなってしまったり、といった事態に陥ってしまうということです。
また、複数飼育の場合は、単独飼育の場合よりもさらに1頭あたりの食事量が分からなくなってしまいます。
理想は1頭に1皿用意し、1回分の食事量を各々に準備する。
また、食べるスピードによりお部屋を分けて給餌するのも方法のひとつです。
同じタイミングで給餌することで、他の猫と競い合ってダラダラと食べなくなることもありますので工夫してみましょう。
2.猫の置き餌をやめる方法
ここまでのデメリットを見て「置き餌ではなくて、決まった時間に決まった量をあげるように切り替えよう!」と決意した方もいらっしゃると思います。
しかし、実際に置き餌をやめるのは簡単なことではありません。
この章では、置き餌をやめるためのコツを4点紹介します。
2-1. 少しずつ切り替える
決まった時間にごはんをあげる場合、最終的には朝・夕の2回、朝・夕・夜の3回などの回数になるのが理想的です。
しかし、猫は好きな時に好きな量だけちょっとずつ食べるのが本来の性質です。
従って、これまで好きな時に自由にごはんを食べていた猫が、急に自由にごはんを食べられなくなると、それ自体が大きなストレスになってしまうことがあります。
そこで、無理なく置き餌をやめるには、少しずつ置き餌から決まった時間への食事に切り替えていくことです。
最初から1日に2回に切り替えるのではなく、6回→4回→3回といったように段階的にごはんの回数を減らしていくことで、徐々に慣れさせる方法です。
2-2. 猫の目につかないところにゴミを捨てる
置き餌をやめたときに猫がストレスを感じてしまうと、次のような行動に出ることがあります。
- ゴミをあさってしまう
- ペットフードの袋(パッケージ)に食いついてしまう
- 人のごはんを食べたがる
このような行動を起こさせないためには、ペットフードやゴミなどを猫の目に触れないようにすることも大切です。
具体的に取れる方法は、次の通りです。
- ゴミ袋は猫が入れない部屋に片づけておく
- 食べ物のゴミはフタ付きのゴミ箱に入れる
- ペットフードは、猫の前で開封しない
以上を長期的に継続することで、猫は食事の時以外にはごはんを食べることができないということを正確に理解できるようになります。
2-3. 食べない時にはすぐに下げる
決まった時間にごはんを与えるように切り替えてごはんを与えても、出したときに食べないことはよくある事です。
この時、食べないからといってずっと下げずに残したままにしていると、結局、置き餌の状態と変わりない状態になってしまいます。
また、食べなければごはんが下げられないという風に猫が認識してしまうと、猫は自分の好きなタイミングでごはんを食べるようになります。
特に最初のうちはごはんが残ったまま下げることになってしまい「もったいない」「猫がかわいそう」という気持ちになってしまいますが、その気持ちをグッと我慢して、15分程度で見切りをつけて下げるように徹底しましょう。
繰り返しているうちに、猫も「出されたときに食べなければ、ごはんを全部食べられない」ということを理解するようになります。
2-4. おやつをうまく活用する
置き餌をやめるときには、おやつの活用も理想的です。
猫の好むおやつを用意してあげることで、空腹のストレスを和らげてあげることができます。
とはいえ猫の好みは様々のため、どれが猫の好みに合うおやつか、選ぶことは難しいかもしれません。
市販されているおやつには様々なタイプのものがありますが、おやつも与えすぎると逆に今度はごはんを食べなくなってしまうことも心配になってきます。
弊社の「コンボ プレゼント キャット おやつ」は、小分けのパッケージになっているので、与えすぎるということもありません。
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3.猫の置き餌がやめられないときに最低限守っておきたい2つのこと
置き餌はあまり望ましくないとは思っていても、飼い主さんの生活習慣や家事の都合などから置き餌がやめられないこともあります。
そのような場合、無理に置き餌をやめようとすると逆に猫にとっても飼い主さんにとっても負担のみが大きくなってしまい、良いことはないでしょう。
置き餌がやめられない場合には、次に紹介する2点を守って、できるだけ置き餌のデメリットを小さくすることが大切です。
3-1. 1日のごはんの量を決めておく
置き餌による肥満のリスクを抑えるためには、1日のごはんの量は必ず適量を守ることです。
キャットフードを使用する場合には、体重などに応じて目安の分量がパッケージに記載されているので、年齢や運動量などと照らし合わせながら、1日に与える量を決めて管理しましょう。
その都度その都度与えているとどれだけごはんを与えたのかが分からなくなってしまうため、1日の量をあらかじめ小分けにしておけばどれだけ与えたか分からなくなる事態を防ぐことができます。
「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」には、1日あたりの摂取カロリーの目安が細かく記載されています。
40週齢・体重5kgの猫の場合、1日の必要カロリー数は400kcalとなっています。(ただし、運動量や体調・個体差などを踏まえてカロリー数を考える必要があるため、上記の数値はあくまで目安です)
3-2. 衛生面や鮮度を常に気にしておく
ごはんの衛生面や鮮度については可能な限りよく注意しておきましょう。
廃棄することはもったいなく思えるものですが、衛生面や味の良さを考えて、思い切って廃棄することも大切です。
また、置き餌の場合に限ったことではありませんが、ごはんの保存状態もとても大切です。
猫はお味や風味が敏感です、食欲不振の原因になることがあります。
開封後は、品質に影響が生じる可能性があるため、できるだけ早く使い切るようにすること、冷暗所で保存することなど、品質を保てるように意識しましょう。
4.おやつを与えるときにはカロリーに注意
上述の通り、置き餌をやめるときにはおやつを使用することが効果的です。
しかし、おやつを与えることでオーバーカロリーにならないように注意することも大切です。
おやつにもカロリーが含まれていることや、おやつの割合が多くなると偏食を助長させてしまう可能性も踏まえて、管理を行いましょう。
おやつの分量の目安は、1日に摂取する総カロリーの1~2割以内です。
上述の「飼い主のためのペットフード・ガイドライン」の1日の摂取カロリー目安分量に照らし合わせると、40週齢・体重5kgの猫の場合、1日におやつで摂取してもよいカロリーは40~80kcalということになります。
猫用のおやつは、商品によってカロリーもマチマチですが、意識して低カロリーなおやつを選ばないと、それほどたくさん与えているつもりはなくてもあっという間にカロリーオーバーになってしまっていることは珍しくありません。
例えば、猫用ビスケットには1枚あたり30~40kcalのものもあり、1~2枚のみで1日のおやつの適量をオーバーしてしまうことになります。
5.まとめ
置き餌スタイルは、猫にとって以下の5つのデメリットが想定されます。
① 衛生的ではない
② 鮮度が落ちてしまい、おいしくなくなってしまう
③ 肥満の原因になってしまうことがある
④ (飼い主さんが)猫の体調不良に気が付きにくくなる
⑤ 複数飼いをしているときに、トラブルの原因になる可能性がある
このようなデメリットを避けたい場合、置き餌スタイルから少しずつ決まった時間の食事に切り替えていくのも良いでしょう。
ただし、決まった時間の食事に切り替えるのは、猫にとって大きなストレスであることを理解する必要があります。
飼い主さんは、猫の気持ちに寄り添ったうえで、少しずつ、おやつなどを効果的に使用しながら切り替えを進めていきましょう。
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