猫の手作りごはんのすべてが分かる!メリットと注意点
#猫の手作りごはん「愛猫に手作りごはんを作ってあげたい」
「愛猫に手作りごはんを与えるときのポイントや注意点はどんなこと?」
「愛猫の手作りごはんには、どんなレシピがあるの?」
家族の一員として猫と一緒に暮らすときには、愛猫のごはんにもこだわりたくなるものです。
猫は、臭いなどに敏感で、おいしいごはんに対してはすごく食いつきも良いので、なおさら手作りで腕を振るいたくなるものです。
この記事では、猫の手作りごはんの概要や注意点を紹介したのちに、おすすめのレシピについて紹介します。
猫の手作り料理は、栄養バランスなどを考えると専門知識も必要になるため決して簡単ではありませんが、日常の愛猫とのコミュニケーションなどに手作り料理のレシピを活用してください!
1.猫の手作りごはんを知る前に食事の基本を押さえる!
最初に、猫の食事の基本について押さえておきましょう。
猫ならではの食事のスタンスや特性を知ることで、必要な栄養素やごはんの与え方についての理解が深まります。
愛猫の手作りごはんを作る前に役立つ知識になるはずです。
1-1. 猫はもともと肉食!
野生の猫は、元々肉食です。
具体的には、ネズミなどの小動物を食べて生きています。
「肉食」といえば、スーパーマーケットや食肉店でパックのお肉を与えてあげれば、野生の猫と同じような栄養が摂れるのでは?と思うかもしれませんね。
しかしながら野生の猫の場合は肉だけではなく、内臓や骨などを一緒に食べることで必要な栄養素を摂取しているので、パックのお肉から必要な栄養が全て摂れるというわけではありません。
1-2. 意識的に摂りたい栄養素はたんぱく質とタウリン
猫にとって、食事から摂取するべき栄養素の特徴として、たんぱく質とタウリンを意識的に摂取すべきという特徴があります。
たんぱく質を意識的に摂取すべきであるということについては、猫が元々肉食であることに起因します。
猫は雑食である犬や人間と比べて多くのたんぱく質を必要としているということです。
【必要な栄養素の比較】
猫:たんぱく質・26.0%・脂肪・9.0%
犬:たんぱく質・18.0%・脂肪・5.5%
※これらの他に、猫は炭水化物・ビタミン・ミネラルといった5大栄養素、そして水分が必要です。
また、人や犬は体内でタウリンを合成することができますが、猫にはできないため、日ごろのごはんからタウリンを意識的に摂取する必要があります。
タウリンが不足してしまうと、網膜が正常に機能しなくなるという眼の障害や心筋症という心臓の疾患を引き起こしてしまうことがあります。
タウリンは、エビ・タコ・イカ・エビやマグロ・カツオなどの血合いの部分に多く含まれています。
※エビやカニは、タウリンが含まれていますが、猫が食べるとビタミンB1が破壊されます。ビタミンB1は、筋肉や心臓の働きを正常に保つために必要な栄養素なので、タウリンが摂取できるとはいえ、エビやカニを猫に与えるのは控えるべきです。
1-3. 肉食だけど雑食に近い
猫は肉食の動物ではありますが、元々内臓や骨などから幅広く栄養を摂取していました。
また、野菜を与えれば喜んで食べる猫は多いです。
従って、猫は完全な「肉食」というより、やや「雑食」に近い肉食であるといえます。
なお、肉食であるはずの猫が、野菜を食べる理由には諸説ありますが、以下が代表的な説です。
- 毛玉を吐き出したいため(胃腸が弱っている時)
- 嗜好性(食感が好き)のため
- 不足した栄養を補給するため
いずれにしても、パックのお肉や魚の切り身だけを食べていても必要な栄養を補うことができないため、手作りフードやフルーツなどを与える場合には栄養バランスなどを意識して加える必要があります。
※良いキャットフードは、必要な栄養素が全てバランスよく摂れるように調整されています。
2.猫の手作りごはんの3つのメリット
この章では、猫の手作りごはんの3つのメリットについて解説します。
メリットを意識すれば、ごはんを作る際の手間に意味を感じながら料理を作ることができます。
2-1. 安心できるごはんを与えられる
愛猫のごはんを手作りにすることで、使用する材料や調味料を把握して、安全なごはんを与えることができます。
また、キャットフードを使用するとき、商品によっては着色料や香料などの食品添加物が多く含まれていることがありますが、手作り食では添加物の使用を控えることができます。
ウインナーなどの加工品を不使用にすることで、添加物については、0に近づけることも可能です。
また、ダイエットや体の疾患など、愛猫の状態に合わせて栄養素や摂取カロリーを調整することも可能です。
2-2. ごはんから水分補給ができる
猫は、元々砂漠で暮らしていた動物であるということもあり、それほど多くの水分を必要としませんが、それでも水分が必要ないわけではありません。
猫にとって必要な水分の量は体重1kgあたり20~45ml程度ですが、水分を摂取したがらない猫の場合はそれでも水分不足になってしまうことがあります。
手作り食の場合、レシピにもよりますがカリカリのドライフードなどと比較すると食事の中で水分を自然に摂取出来ます。(特にお肉やお魚、フルーツや野菜、ごはんなどには多くの水分が含まれています)
※カリカリの場合、水分含有量は約10%。
2-3. ごはんを通じてコミュニケーションが取れる
嗜好性の強い手作りごはんは、猫にとってごほうびのような意味を持つことがあります。
例えば、嫌がる動物病院の検診を終えた後や、しつけが成功したときなど、ポイントに応じて効果的に手作りご飯ごはんを与えることで、猫とのコミュニケーションを深め、互いの信頼関係を高めることができます。
3.猫の手作りごはんのデメリット・注意点
猫の手作りごはんには、デメリットや注意点について把握しておくことも必要です。
この章では、特に注意やデメリットについて3点解説します。
3-1. 食べてはいけない食材がある
猫が食べてはいけない主な食材は、以下の通りです。
<絶対に与えてはいけない食材>
- タマネギ・ネギ・ニラ
- 銀杏
<与えるべきではない食材>
- エビ・蟹
- ほうれん草
- ニンジン
- ジャガイモ
これらについて、与えてはならない理由や詳細、猫が食べられる野菜などについては、下記の記事で詳しく案内しているので、興味のある方はぜひチェックしてください。
3-2. 手間がかかってしまう
手作り食の大きなデメリットとしては、手間がかかってしまうことです。
また、作るのに手間がかかるだけではなく、保存がきかず、鮮度が落ちてしまうと猫がごはんに口をつけなくなってしまうことが多いため、作り置きができないというデメリットもあります。
3-3. 栄養の偏りに注意する必要がある
日常的に、愛猫のごはんを手作りする際には、栄養の偏りについて注意することも大切です。
というのも、猫にとって理想的な栄養バランスは、人間とは全く異なるため、専門的な知識あるいは獣医師からのアドバイスが必要だからです。
特に、子猫に対しては、成長のために必要な栄養素を食事できちんと摂取しなくてはならないため、非常にデリケートな管理が必要です。
基本的なスタンスとしては、ペットの栄養学などの専門的な知識を持っているか、あるいは獣医師のアドバイスがあるケースを除いては、たまにごほうびごはんとしてあげる程度にとどめておくのが良いでしょう。
あるいは、獣医師の先生の細かなサポートがあれば、手作り食の栄養管理が可能であるといえるかもしれません。
また、人間のごはんの残り物を与えるときには、塩分や糖分の過多に対する注意も必要です。
猫は、塩分・糖分の過多になりやすいため、基本的に人の食べ残しや余りをそのまま与えた場合には、塩分・糖分過多になってしまいます。
4.【年齢別】猫の手作りごはんで意識をすること
猫の手作りごはんで、意識をすべきことについてですが、大前提としてとても難易度が高いということを理解しておく必要があります。
中途半端な知識で手作りごはんを作り、猫に与えてしまうと、猫が例えおいしそうに食べている場合であっても、栄養バランスが取れていなかったり、猫にとって好ましくない食材が使われていたりするなどの問題がある場合が考えられます。
基本的には、獣医師の先生に相談をしたうえで、キャットフードと併用するなどの使い方をすることがおすすめです。
また、その際には、愛猫の発達状況に応じて、次の工夫をすることが必要です。
- 子猫・・・消化器官が未熟で一度に食べられる分量が少ないため、少量でも消化が良く栄養のあるもの
- 成猫・・・体重増加に注意
- 老猫・・・消化の良いもの、柔らかいものを意識して与える
これらを意識したうえで、具体的なレシピやキャットフードを選ぶことが大切です。
5.猫の手作りごはん|おすすめレシピ
最後に、猫の手作りごはんとしておすすめのレシピを3点紹介します。
獣医師の先生のアドバイスを参考にして、これらのレシピについても愛猫との生活の中に取り入れていただけたら幸いです。
5-1. 手軽に作れる|チキンとキャベツ【子猫~成猫】
最初に紹介するのは、子猫から成猫までに対してとても簡単に作ることのできるごちそうメニューです。
【材料】
鶏むね肉、キャベツ、オリーブオイル、猫用缶詰
※子猫やダイエット中の猫に対しては、鶏むね肉の代わりにささ身を使用すると理想的です。
【作り方】
①鍋に水を入れ、鶏肉に火が通るまで茹でます。
②キャベツが柔らかくなるまで茹でます。
③鶏肉とキャベツを適当な大きさにカットします。
④器に盛りつけて、③にゆで汁をスプーン3~4杯をかけて、火にかけます。
⑤オリーブオイルをかけます。
⑥猫の缶詰をトッピングします。
5-2. 栄養満点|納豆トマトごはん【成猫】
納豆トマトごはんは、成猫がしっかりとお腹を満たして、栄養を取ることもできるメニューです。
【材料】
豚肉、トマト、納豆、オリーブオイル、茹でたささみ
【作り方】
①豚肉、トマトを食べやすい大きさにカットします。
②フライパンにオリーブオイルを引いて、豚肉とトマトにしっかりと火を通します。
③器に茹でたささみを細かくほぐしたものをよそい、納豆とオリーブオイルを②をかけたら、完成です。
5-3. ダイエットにも使えるトッピング|かつお節レタス【成猫~老猫】
かつお節レタスは、とても手軽に楽しめるダイエットご飯ごはんです。
子猫の場合は、大人になるに向けての必要なエネルギーを摂取しなくてはならないため、食事のカロリー制限に引っかかってしまう可能性が高いです。
【材料】
かつおぶし
レタス
茹でたささみ
【作り方】
①レタスを食べやすい大きさにカットします。できるだけ小さくカットしましょう
②ちぎったレタスにかつお節をふりかけます。
③茹でたささみを細かくほぐしてトッピングします。
主食のキャットフードの割合を減らすことで摂取カロリーを減らすことができます。
6.まとめ
愛猫に手作りごはんを与えることで、コミュニケーションを深めることができます。
もともと肉食動物である猫のごはんを考える際には、次のポイントを意識する必要があります。
- たんぱく質とタウリンを意識して摂取する。
- 塩分や糖分の摂りすぎに注意する。
- 与えてはいけない食材に注意する。
これらを踏まえた上で、手作りごはんからの水分摂取を意識することも大切です。
ただし猫の手作りごはんは、栄養バランスの偏りが無いようにすることが難しいという特徴があります。
まずは、茹でたお肉やお魚の骨を取り除き身をほぐしたものをおやつやトッピングにすることから慣らすのもいいですね。
基本的には、獣医師の指示のもとに献立作りをおこなうか、特別なときのごほうびメニューやトッピングとして、今回紹介したメニューを活用していただけたら幸いです。
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