スコティッシュ・フォールドの飼い方を解説|特徴や準備方法を解説
#スコティッシュ・フォールド #スコティッシュ #スコティッシュの食事「スコティッシュ・フォールドの飼い方を知りたい」
「スコティッシュ・フォールドを飼うにはどんな準備をしたらいいの?」
「スコティッシュ・フォールドを飼うときにはどんなことに気を付けたらいいの?」
猫にはさまざまな種類がいますが、それぞれ特徴や性格が異なります。
飼うために必要な準備や気を付けるべきこともそれぞれ異なるので、飼う前に特徴を知ってくことはとても大切です。
この記事では、さまざまな猫の人気アンケートで必ずと言ってよいほど、上位にノミネートされる人気種のスコティッシュ・フォールドについて、特徴を紹介したうえで、飼うために必要な準備や気を付けることを解説します。
特に初めてスコティッシュ・フォールドを飼う方は、ぜひ参考にしてください。
1.スコティッシュ・フォールドを飼う前にまずは特徴を知る
ペットショップで見ている限りは大きな違いがないように見える猫でも、特徴や性格によって飼い方や飼いやすさは大きく異なります。
幸い、スコティッシュ・フォールドは、人懐っこくて比較的飼いやすいという特徴があります。
とはいえ、接し方や関わり方によっては良くも悪くも猫にさまざまな影響を与える可能性がありますので、注意が必要です。
それでは、スコティッシュ・フォールドの基本的な情報を押さえておきましょう。
1-1. スコティッシュ・フォールドの概要
スコティッシュ・フォールドの基本情報は、次の通りです。
<体重:3~6kg>
猫としてはやや小柄ですが、スコティッシュ・フォールドはオス・メスの体重差が大きいこと(オスの方が大きくなる)や、体重が増加しやすいという傾向があります。子猫のときの成長の仕方としては、スコティッシュ・フォールドの子猫は1ヵ月で500g程度に、3ヵ月で1kg程度になります。
<寿命:10~13年>
猫の一般的な寿命が14~15年といわれており、平均よりもやや短めであることが分かります。しかし、個体差があるため、一概にはいえません。
<見た目の特徴:折れ耳とスコ座り>
スコティッシュ・フォールドの人気を高めているのが、折れ耳とスコ座りです。しかし、折れ耳はスコティッシュ・フォールド全体の3分の1程度、スコ座りはできる猫とできない猫がいるので、全ての個体がこれらの特徴を持っているわけではありません。
1-2. スコティッシュ・フォールドの性格
スコティッシュ・フォールドに見られる特徴的な性格は次の通りです。
- 人懐っこい
- 甘えん坊
- 穏やかでおとなしい
- 割と人の言うことを聞く
ただし、正確には個体差があるため、必ずこのような性格を備えているというわけではありません。
1-3. 一人暮らし・共働きでもスコティッシュ・フォールドは飼えるの?
スコティッシュ・フォールドは、やさしく温和な性格なので、一人暮らしや共働きの世帯でも飼いやすいという特徴があります。
また、頻繁にいたずらをしたり、家の中を暴れまわったりすることも少ないので、それほど広いスペースを必要としないという面もあります。
このような特徴から、スコティッシュ・フォールドは「犬に近い猫」ともいわれています。
ただし、繰り返しにはなりますが性格は個体差があるため、これらの傾向はあくまでも特徴です。
また、飼い主さんの接し方や関わり方によって、分離不安症などの症状が現れることもあります。
※分離不安症
愛着を持っている人(飼い猫の場合は飼い主さん)が、自分から離れてしまうことに対して、持続的に強い不安を感じてしまう症状のことです。分離不安症には、次のような症状があります。
- ひっきりなしに鳴く
- 食欲不振
- 執拗にグルーミング(毛づくろい)をおこない、被毛が少なくなる
分離不安症の原因はさまざまですが、飼い主さんとのコミュニケーション不足が原因になることもあるので、ペットとして迎え入れるからにはコミュニケーションがとれる状態で迎え入れることを意識しましょう。
1-4. スコティッシュ・フォールドに必要な手入れ
スコティッシュ・フォールドを迎え入れる際に意識しておきたいことは、小まめな手入れが必要であるということです。
なぜなら、スコティッシュ・フォールドは抜け毛が多いからです。
スコティッシュ・フォールドは短毛種と長毛種がありますが、短毛種であっても抜け毛が多い事には変わりないので、毛の長さに関わらず定期的にブラッシングすることを意識するようにしましょう。
ブラッシングをせずにそのまま放置してしまうと、部屋が汚れてしまうことに加えて、毛玉ができやすくなってしまう面もあります。
なお、子猫のうちはそれほど抜け毛が多くないので、特に心配する必要はありません。
2.スコティッシュ・フォールドの飼い方~準備・迎え入れ編
スコティッシュ・フォールドを迎え入れてから、準備不足に気が付いて困ってしまわないように、あらかじめ大事なポイントを抑えておくとよいでしょう。
この章では、スコティッシュ・フォールドを迎え入れる際におこなうべき準備について紹介します。
2-1. 準備をするもの
スコティッシュ・フォールドを飼う前に準備しておきたいものは、以下の通りです。
<生活のために必要な物>
- ケージ
- トイレトレー&猫砂
- ベッド・毛布など寝るための場所
<食事のために必要なもの>
- ごはん用の器
- 水飲み用の器
<体のケアのために必要なもの>
- ブラッシング用のブラシ
- 耳かき用綿棒
<その他、準備しておきたいもの>
- おもちゃ(猫じゃらし・ボールなど)
- キャリーケース
※ケージが必要か否かは飼い主さんの判断次第ですが、猫にとって安心できるスペースになることや体調不調時の休憩スペースになることから、準備をしてあげることをおすすめします。特に、飼い始めのときは猫がご家庭に慣れていない時期に、ケージを用意するメリットは大きいです。これらの他に、家の中で自然に運動が楽しめるようにキャットタワーを準備するのも良いでしょう。
2-2. スコティッシュ・フォールドの価格相場
一般的なスコティッシュ・フォールドの価格相場は、10~20万円です。
※スコティッシュ・フォールドは価格の幅が大きくなる傾向があり、ショーやコンテストに出演歴のある個体や、折れ耳の個体などは高価になる傾向があり、種類によっては、40万円程度になることもあります。安くスコティッシュ・フォールドを飼いたい方はブリーダーから直接買うことで価格を抑えられることがあります。
2-3. 迎え入れの時におこなうしつけ
スコティッシュ・フォールドに限ったことではありませんが、猫をペットとして迎え入れる際にはしつけが必要です。
特に、しっかりとしつけておきたいのは、以下の3つのポイントです。
・トイレ
猫は臭いでトイレの場所を覚えます。比較的すぐに覚えてくれるので、飼い始めたらすぐにトイレのしつけをしましょう。
・爪とぎ
爪とぎには、マーキングの意味もあるため、最初に家で爪とぎをすると継続的に繰り返すようになってしまいます。専用の爪とぎを購入しましょう。
・噛み癖
子猫は、歯が生えはじめたタイミングで、噛み癖がついてしまうことがあります。優しく注意することで、少しずつ噛み癖を矯正することができます。
3.スコティッシュ・フォールドの飼い方~日常生活編
続いて、スコティッシュ・フォールドの日常生活について解説します。
具体的には、ごはんの内容や与え方、散歩の必要性の有無やかかりやすい病気について解説しています。
3-1. ごはんの内容は?
スコティッシュ・フォールドに対しては、年齢に応じたキャットフードを与えます。
キャットフードの分量や頻度は、基本的には体重に応じて、キャットフードのパッケージの表示に沿って与えてください。
ただし、キャットフードは商品によって成分や特徴が大きく異なります。
スコティッシュ・フォールドの健康をサポートし、元気になるごはんとしては、次の3つの要件を満たしたキャットフードがおすすめです。
・グルコサミン・コンドロイチン配合
グルコサミンやコンドロイチン配合のキャットフードは、スコティッシュ・フォールドがかかりやすい関節炎や関節痛をケアできます。
・良質な動物性タンパク質配合
猫は、もともと肉食動物なので、良質な動物性タンパク質が配合されたものがおすすめです。動物性タンパク質の方が猫にとっては消化しやすく、栄養を吸収しやすいためです。
・低炭水化物
猫は、雑種に近い肉食動物なので、炭水化物を食べられないわけではありません。しかし、猫はもともと炭水化物をそれほど多く必要としないので、低炭水化物のキャットフードを選ばないと、過剰摂取になってしまいがちです。炭水化物を多く摂取すると、肥満や糖尿病のリスクが高まります。
3-2. 散歩のやり方・頻度・距離は?
スコティッシュ・フォールドは、日ごろの運動についてどのように対応すればよいのでしょうか?
スコティッシュ・フォールドは、おとなしい反面運動量が少ないため、肥満になりがちです。
肥満を未然に防ぐためには、以下の3点を意識して適度な散歩も良いでしょう。
- 気分転換やストレス解消を目的として、楽しみながら散歩する
- 散歩の際には、リードをつけて飼い主さんがコントロールする
- 散歩中に犬から威嚇されたり、自動車の音などにびっくりしてしまったりしてパニックになってしまうことを想定して、キャリーケースを用意しておく
頻度について特に目安はありませんが、1日に1回など運動不足にならないように定期的に散歩をするように意識すると良いでしょう。
猫に散歩の必要性があるかないかは、性格も関係しているようです。
穏和でマイペースなスコティッシュ・フォールドには適度な散歩もおすすめです。
猫の散歩は、性格を考慮して行うことが大切です。獣医師や専門家は、猫の散歩を推奨しているわけではありません。
犬より野生が残っている猫は何より脱走が心配ですから、散歩させる場合は注意点をよく守って行いましょう。
3-3. かかりやすい病気はあるの?
スコティッシュ・フォールドがかかりやすい病気としては、以下の4つの病気があります。
・骨軟骨異形成症
折れ耳のスコティッシュ・フォールドの遺伝子は耳以外の箇所にも変形をもたらしてしまうことがあります。四肢の関節の軟骨までもが硬くなり、関節炎を起こすものです。発症したら激しい運動をさせない、室内の段差をなるべく減らすなどのケアをしながら、四肢にかかる負担を減らすことが大切です。
・外耳炎
折れ耳のスコティッシュ・フォールドは、内部に湿度がたまりやすく、外耳炎になりやすくなってしまいます。また、耳を頻繁にかくといった症状もあります。
・尿路結石(尿石症)
尿結石は、尿路の中で石を形成してしまう病気です。頻尿や血尿などの症状が見られます。
・多発性嚢胞腎(のうほうじん)
遺伝性の腎臓病です。成長とともに腎臓内に「嚢胞」が形成され、最終的には「慢性腎不全」で命を失ってしまう病気です。スコティッシュ・フォールドは、病弱というよりも、特定の遺伝性疾患にかかるリスクが高いという方が正しいでしょう。定期的な健康診断で病気を早期発見することが大切です。
4.スコティッシュ・フォールドの飼い方~疑問・気を付けること
スコティッシュ・フォールドは、飼いやすい種類ですが、それでも特有の注意点があります。
特に注意したいのは、以下の点です。
・床の素材
軟骨や骨に異常が生じやすいことです。その結果、関節炎などを発症してしまうので、足に負担がかからないように床の素材に特に注意する必要があります。具体的な対策としては、フローリングの床にカーペットを敷くなど、骨や関節に負担がかからないようにすることが大切です。
・耳掃除をする
上述の通り、折れ耳のスコティッシュ・フォールドは外耳炎になりやすいという特徴があります。未然に防ぐために、定期的に耳掃除をするようにしましょう。
・折れ耳同士の交配で障害が生じる可能性がある
スコティッシュ・フォールド特有の問題としては、折れ耳同士で交配をすると、子どもに障害が遺伝する可能性があります。例えば、うまく歩けなかったり、しっぽが通常よりもさらに太くて短くなったりするなどの障害が生じることがあります。
5.まとめ
スコティッシュ・フォールドは、穏やかで飼いやすいといわれています。
初心者の方にも、一人暮らしや共働きの方にも比較的飼いやすい種類なので、猫を飼おうかと迷っている方にはとてもおすすめです。
とはいえ、猫を迎え入れるためには、必要なグッズの準備やしつけ、日常の世話は必要です。
スコティッシュ・フォールドを飼うときの事前準備から日常の飼い方まで一つひとつポイントを理解して愛猫とより良い日常を過ごしましょう。
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