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高齢猫が痩せる原因・対策・食事の与え方を解説

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「高齢猫が痩せるときは病気なの?」
「高齢猫が痩せる理由はなぜ?」
「高齢猫が痩せるのを防止するためにはどのような対策が必要なの?」
飼っている高齢猫が痩せてくると、病気なのではないかと心配になる飼い主さんも多いのではないでしょうか?
高齢猫は、若い猫と比べて痩せやすい傾向があり、またさまざまな病気のリスクが高まってくる年齢でもあるので、慎重な対応が必要です。
この記事では、高齢猫が痩せる原因・飼い主さんがとるべき対策・食事の与え方のコツについて解説します。
記事を参考に、高齢猫の加齢に伴う食欲低下や病気の早期発見に役立てていただけたら幸いです。

1.猫が痩せるのは高齢化のサイン!?

猫も高齢になると、痩せてくることがあります。

ただし、猫が痩せるにはさまざまな原因があるため、痩せてきたときの原因が高齢化によるものなのかどうかをチェックすることが重要です。

高齢化によって痩せるときの猫の症状は、次の通りです。

  • 食欲が増進する割には痩せていく
  • 飲水量が増加する
  • 性格が活発になる
  • 毛がパサパサしている
  • 時々下痢や嘔吐をする

高齢化によって愛猫が痩せるのは自然なことでもあり、緩やかに体重が減少するのも自然なことです。

年齢とともに消化吸収も衰えてくることもあり、しっかりごはんを食べているのに体重は減ってくるという傾向がでてきます。

しかし、状況によっては病気やケガが隠れていることもあります。

病気やケガが原因で痩せている場合には、治療や対策をすることで症状を改善し、体調を回復できる可能性があります。

また、高齢化によって痩せているときにも、対策をとることは大切です。

適切な対策をとることで体力低下を抑え、より健康的に長生きさせられる可能性が高いためです。

2.高齢猫が痩せる原因

高齢猫が痩せるのには、病気が原因であることがあります。

この章では、高齢猫が痩せるときの主な要因を4つ解説します。

2-1. 腎不全・糖尿病

高齢猫は、慢性腎不全になりやすいという特徴があります。

10歳以上の猫の約1割が腎不全を患っているといわれています。

腎不全は、腎臓が十分に機能しないことで起こります。

  • 水分の再吸収
  • 排泄
  • ミネラル成分の調節
  • ホルモンの分泌
  • 血圧

これらの調整がうまくできなくなり、尿の濃縮機能がバランスを崩し、多飲多尿になり、結果的に慢性腎不全になります。

病状が進行すると食欲が低下し、余計に体重も落ちてしまいます。

さらに、糖尿病と一緒に併発しやすい特徴があります。

糖尿病の症状に多飲多尿や食欲不振などもあります。

肥満の猫に後発しやすい傾向があり、病態が進行すると糖尿病も愛猫が痩せる可能性が高い病気です。特に肥満の猫は注意しましょう。

2-2. 甲状腺機能亢進症

甲状腺機能亢進症とは、甲状腺ホルモンが異常に分泌される病気で、10歳以上の高齢猫の約1割が患っているとされています。

甲状腺機能亢進症には、次の症状が見られます。

  • 非常に活発になる
  • 落ち着きが無くなる
  • 鳴き声が大きくなる

代謝が亢進する特徴があり、病状が進行すると体力・食欲が低下し、下痢・嘔吐などを繰り返すようになります。

結果的に、食欲が旺盛であるにもかかわらず、体重は落ちていきます。

2-3. 口内炎など口腔内のトラブル

口内炎などの口腔内のトラブルを発症すると、ものを食べるときの口内の痛みにより、食事が進まなくなってしまいます。

高齢猫は、歯周病菌・ウイルス感染・免疫力の低下などのさまざまな要因から、若い猫よりも口内炎などの口腔内のトラブルが生じやすい傾向があります。

軽度の口内炎であれば自然と治癒することもありますが、中には慢性腎臓病が背景に潜んでいたり、重度の歯周病により歯が溶けてしまったりすることもあるため、早期に対策をとった方が望ましいです。

2-4. 悪性腫瘍(がん)

高齢猫が痩せてしまう要因の一つには、悪性腫瘍(がん)もあります。

悪性腫瘍は進行が非常に早く、さまざまな部位にも転移するため、治療が難しい病気といえます。

高齢猫に特に多い悪性腫瘍にはリンパ腫と乳がんがあります。

悪性腫瘍になってしまうと、食欲が低下し痩せてしまいます。

良性腫瘍の場合には、転移がないため、早期に発見し治療をすれば完治する可能性もあります。

3.高齢猫が痩せるときに飼い主がとるべき対策

この章では、高齢猫が痩せるときに飼い主さんがとるべき行動を解説します。

基本的には、動物病院で専門家である獣医師に見てもらうことが重要であり、そのために日ごろからチェックをしてもらうことが大切です。

3-1. 動物病院で受診する

普段、生活をしていて何か異変に気が付いたら、早めにかかりつけの動物病院を受診しましょう。

高齢猫は、若い猫と比較をするとさまざまな病気や疾患のリスクが高くなるため、ちょっとした様子の変化の背景に病気が潜んでいることが多くなります。

早期に専門家の獣医師に診察をしてもらうことで状況を改善できる可能性が高くなるため、1日でも早く受診することが大切です。

特に注意をしたい症状は、以下の通りです。

  • ぐったりしている
  • 食欲が全くない
  • 下痢や嘔吐が止まらない
  • 尿が出ない

具体的に

「何時間連続で食べなかったら動物病院に連れて行くべき?」

「下痢はどのくらい様子を見るべき?」

といった点については、あくまでケースバイケースで判断しましょう。

例えば、一日中食事をとらずぐったりしていていつもより元気がないように見えるときには、すぐに動物病院を受診することをおすすめします。

3-2. 状態のチェック

速やかに動物病院で受診し、的確に状況を伝えるためには、日ごろの状態をチェックしておくことが大切です。特に、チェックしておきたい項目は以下の3点です。

  • 体重
  • 食欲
  • 体調(排便・排尿など)

これらの3項目について、普段との違いを伝えられれば、動物病院での診断も非常にスムーズになります。

4.高齢猫が痩せないための普段の食事の与え方

高齢猫が痩せないようにするためには、食事の与え方が重要です。

重い病気の場合を除き、食事をしっかりと摂ることで状況が大きく改善できるためです。

また、食欲の減退が気になっている飼い主さんは、愛猫が痩せてしまうのを予防する方法として、食事の与え方を参考にしていただけたら幸いです。

この章では、食事の与え方のコツを6つ紹介します。

4-1. 温めて香りを立てる 

猫の食欲は、嗅覚によって大きく影響されます。

高齢猫は、若い猫と比較して嗅覚が衰えがちであるため、温めて香りを立てることにより食欲を喚起することができます。

ただし、猫は高温のものが苦手です。

口の中や喉をやけどしてしまわないように、人肌程度の温かさにするようにしましょう。

カリカリのドライフードにお湯や温かい子猫用ミルクをかけるのもおすすめです。

温めて香りを立てるとともに、ふやかして飲み込みやすくするため、噛む力が衰えてきている高齢猫でもごはんをスムーズに食べることができます。

4-2. 小分けにして与える 

猫にとっては、ごはんを小分けにした方が食べやすいという特徴もあります。

猫は元々少量をこまめに食べる習性があるため、小分けの食事の方が自然な状態であるためです。

また、食事を小分けにすることは、食欲の面でも効果が期待できます。

小分けに個包装されたフードを使用すると、開封直後の風味豊かなフードを与えることができるため、猫が美味しいと感じやすいためです。

逆に、置き餌の形で食事をあげると、食が進みにくくなってしまうことがあります。

小分けで食事を与えてあげると同時に、飼い主さんが手でご飯を与えるなどの工夫をすることで、より愛猫がフードに食いつきやすくなる場合もあります。

4-3. ごはんを細かく砕く

カリカリのドライフードを細かく砕くことも、効果的な対策の一つです。

胃などの消化器官に衰えが見え始める高齢猫は、粒を小さくしてあげることで胃の負担が減り、ごはんが食べやすくなります。

ただし、粒を細かくし過ぎることにはリスクがあります。

高齢猫が一度に大量のフードを丸呑みしてしまい、かえって吐き戻してしまうというリスクです。

従って、飼い主さんが愛猫の食べるスピードや様子を見ながら、粒の大きさを調整することも大切です。

猫は食感によって食べるものを選ぶこともあり、ウェットフードやドライフードをふやかしたものなどに口をつけない猫の場合は、ごはんを砕く方法を試してみることをおすすめします。

4-4. ごはんの与え方を工夫する

高齢猫に対しては、ごはんの与え方の工夫も効果的です。

例えば、食事の回数を増やしてあげることも大切です。

高齢猫の場合、一度にたくさんのフードを食べることができず、食べることができても全部を消化できるとは限らないためです。

成猫の場合には、朝と夜の1日2回の食事が理想ですが、高齢猫の場合は様子を見ながら3回以上の食事に増やすと良いでしょう。

また、食事の際の環境として、食事の前後には激しい運動や遊びを避け、できるだけ穏やかな環境でフードを与えてあげることも大切です。

さらには、高齢猫の食欲を喚起する方法として、以下の方法を試してみるのも良いでしょう。

  • ドライフードの上に、鰹節やウェットフードなど香りの豊かなものをトッピングする
  • ドライフードとウェットフードをローテ―ションして、日常の食事にメリハリをつける

4-5. カロリーの高いごはんを与える

体重が減少傾向にある高齢猫に対しては、いつもよりもカロリーの高いごはんを与えることも大切です。

栄養価の高いごはんを効率よく摂取することで、体重の減少を抑えるという方法です。

ただし、高齢猫の場合には消化とのバランスを考えることも大切です。

高カロリーなフードは、猫の消化器官に負担になってしまうことがあり、フードによっては嘔吐や下痢をしやすくなってしまうこともあります。

年齢や体調に応じたフードを大前提として選ぶようにしましょう。

4-6. 食いつきのよいごはんを与える

栄養価の高いフードを与えても、そもそも高齢猫が口にしないと意味がありません。

従って、食いつきのよいごはんを与えるよう工夫することが大切です。

高齢猫の食いつきの良し悪しの指標としては、以下のポイントがあります。

  • 猫は子猫のときに食べていた風味のものを好む特徴がある(例えば、子猫の時にチキンのフレーバーのものを食べていた猫は、成猫になってもチキンのフレーバーのフードを好むなど)
  • 香り豊かなフード
  • 栄養バランスの良いフード(猫は、本能的に栄養バランスのとれたフードを好む傾向があるため)

しかしながら、実際にこれらの特徴は食べてみないと分からない部分もあります。

また、同時に年齢や体調に合ったフードを与えることも必要です。

結局、良さそうなフードをいくつか与えてみて、食いつきの良いフードを継続して与えることが解決策になります。

そこで、おすすめしたいのが以下のキャットフードです。

愛猫の年齢に合わせて健康に配慮した総合栄養食「ビューティープロ キャット」シリーズ。

加齢とともに減少する成分であるコエンザイムQ10や免疫力維持に効果的なGABA、高齢猫に大切な腎臓の健康サポートを実現するための脂肪酸DHAなどをバランスよく配合しています。

食べやすい小粒タイプで愛猫がいくつになっても楽しく食べられる味を追求したフードをぜひご検討ください。

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5.まとめ

高齢猫は、加齢による消化器機能の衰えや筋力の低下・病気などにより、痩せる傾向があります。

特に病気の場合には、早期に対応をすることで完治の可能性が高まるため、日ごろの愛猫の様子を飼い主さんが丁寧に観察し、異変に気付いた際には直ちにかかりつけの動物病院に相談することが大切です。

また、加齢による機能低下の場合には、食事の与え方を工夫したり、フードの内容を変更したりすることで食欲を喚起できるように工夫しましょう。

食事を摂ることでエネルギーをキチンと摂取できれば、高齢猫の体力低下を予防し、長く元気で過ごせる可能性が高くなります。

反対に、食欲が低下してそのまま痩せてしまうと、免疫が下がったり、体力が低下してしまったりして、結果的に病気にかかるリスクが高まってしまうこともあります。

高齢猫を飼っている飼い主さんは、ぜひ記事の内容を参考にしてみてください。

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