飼い方・育て方

猫を飼うのは大変?最初に知っておくべき5つのポイント

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「猫を飼うのは大変」というイメージをもっている方は少なくないと思います。
だからこそ、猫を飼いたい気持ちがとても強いにもかかわらず、実際に飼うにはいたっていないという方も珍しくありません。
では、猫を飼う際に大変なこととは、いったいどのような点でしょうか?
そこで、猫を飼育する際に大変であると感じられがちな5つのポイントと、猫の飼育が大変だと感じやすい方のタイプをご紹介します。
これらを参考にしていただくことで、猫の飼育にどれほどの負担があるのかを具体的に予想し、猫を飼えるかどうかの判断に役立てていただければ幸いです。
また、最後には猫を飼育することで得られる効果についても触れています。
猫を飼うことでしか得られないとても大きなメリットなので、ぜひ最後までご覧ください。

1.猫を飼うときに大変な5つのポイント

猫を飼う際は、動物の命を預かるという点でどうしても大変なことがいくつか生じます。

「飼ってから後悔しても取り返しがつかないから、なかなか猫を飼うという決断ができない」という方もいるかもしれません。

そこで、具体的にどのような大変なことがあるのかを把握できれば、猫の飼育ができるか否かの判断がしやすくなります。

この章では、猫の飼育に必要な5つのポイントについて解説します。

1-1. しつけが難しい

猫は、犬のように社会性の高い動物ではないため、簡単にしつけできません。

むしろ、指示を聞いたりごはんを待ったりするようにしつけるのは、現実的にはほぼ不可能です。

サーカスに出演する猫が話題になったこともありますが、猫の本能をうまく利用して見せることでサーカスのプログラムとして成り立たせているようです。

つまり、猫は飼い主さんの生活に合わせて生活を変えられないため、飼い主さんが猫に合わせなくてはならなくなります。

ときには部屋の中が汚れたり、爪とぎによって柱・ソファー・カーペットなどに、被害が生じたりすることもあるかもしれません(爪とぎの問題は、代替の爪とぎや工夫で被害を抑えることは可能です)。

また、猫が物を壊したり誤食したりするリスクから、飼い主さん好みの家具・電化製品・観葉植物を部屋に置けなくなるケースもあります。

特に、観葉植物は猫にとっては強い毒になるものもあるため、注意が必要です。

1-2. 環境

猫を飼育することは、家族が一人増えることを意味しており、飼い主さん自身の行動が猫の都合によって制限される場面も生じます。

具体的なシーンをいくつか紹介します。

  • 昼寝をしたりくつろいだりしているときに、猫が近くによってきて鳴いたり、ごはんを要求してきたりする
  • 仕事や旅行のために長く家を空けるときに、猫を預けるか飼い主さん自身のスケジュールを調整して早く帰ってくるかをしなくてはならなくなる
  • 休日の朝にゆっくりしようと思っていたら、猫に起こされる(毎朝のごはんを楽しみにしている猫が多いため、休日の朝に猫に起こされる飼い主さんは少なくありません)

しつけ・生活習慣の調整・ペットホテルの活用などによって調整は可能ですが、どうしても行動が制限される場面は生じます。

1-3. お金がかかる

猫の飼育には、一定の費用がかかります。

猫でお金がかかるポイントは、以下の3つに分けられます。

  • 飼育スタート時(猫の価格・グッズ購入費用・健康診断など)
  • 毎月かかるもの(ごはん・消耗品・光熱費など)
  • その都度かかるもの(病気の治療費・ペットホテルの費用など)

猫1匹にかかるお金は、飼育の方法や猫の健康状態などによっても大きくことなりますが、ペット保険大手のアニコムの調査では、猫飼育にかかる費用総額は158,680円と発表されています。

猫にかかる費用は、「猫の飼育費用を解説|飼う前に知っておきたいお金のこと 」の記事で解説しています

1-4. 手間がかかる

猫を飼育するには、手間もかかります。

特に注意しなくてはならないのは、ごはんの準備とトイレです。

・ごはん

毎日、ごはんの準備をしなくてはなりません。猫は偏食の傾向が強いため、まずは安定して食べてもらえるごはんを探すだけでも大変な場合があります。

・清掃

猫はきれい好きなので、環境を清潔に保っていないとさまざまな問題が生じやすいです。特に、ごはんを食べるスペースとトイレは清潔に保つようにしましょう。清掃できていない場合、猫がごはんを食べなかったり、トイレ以外の場所で排泄したりするようになるリスクもあります。また、おうちの中の猫の抜け毛をお掃除することにも気を配った方がよいでしょう。お洋服に毛が付いたり、ソファーやクッションなどにも毛が絡まって付くので常に毛を取り除く作業があります。

 1-5. 病気やケガのときには看病が必要

猫が病気やケガをしたときの看病は、飼い主さんの役目です。

重い病気やその前兆の症状が出ている時には、早めに動物病院を受診できるかどうかによって、回復のスピードや病状の進行が大きく変わることもでてきます。

時には、仕事やプライベートのスケジュールを調整して、猫を動物病院に連れていかなくてはならない状況もあるでしょう。

また、病気の際にはいつものごはんを療養食に変更したり、いつもよりも慎重に様子を観察したりするなど、ご家庭での対応も求められます。

2.猫を飼うのが大変に感じる飼い主さんのタイプ

猫の飼育が大変かどうかは、最終的には飼い主さんの主観やライフスタイル次第であり、飼い主さんの考え方や生活習慣によって差が生じます。

ここでご紹介する4つのタイプに当てはまるからといって猫の飼育に適していないというわけではありませんが、適切な対策を取るために照らし合わせながらチェックしてください。

2-1. 常に言うことを聞いてほしい

前章で触れたように、猫は気ままに行動する動物です。

犬のように飼い主さんの指示を聞くわけではありません。

また、猫はとても気まぐれなので遊んでほしがる時もあれば、放っておいてほしいときもあります。

あくまでも猫の機嫌に合わせてコミュニケーションをとるべきであり、飼い主さんの気分に寄り添ってくれるとは限らないことを理解しておきましょう。

つまり、常に自分の気持ちに沿った行動をしてほしいという方の場合は、猫の飼育時にはストレスを感じるかもしれません。

2-2. 出張や長期の不在が多い

出張や長期の不在が多い方は、家を留守にする際、その都度考えなくてはなりません。

出張や長期の不在が多い方は、留守の間に猫をどこに預けるのかを考える必要があります。

単に預ければ済むという話ではなく、いくつかの点を意識する必要があります。

  • ペットホテルを利用する際には、宿泊費用がかかる
  • 友人や知人に預かってもらう際には、急に体調が悪くなったときの対応について、あらかじめ相談しておかなくてはならない
  • 短期間とはいえ、環境が変わることで猫がストレスを感じてしまう可能性がある

これらの対処が困難な場合、飼い主さんの負担が増えますので飼育について再検討しましょう。

2-3. 経済的に余裕がない

前章でご紹介したように、猫を飼育するためには費用がかかります。

元々生活に余裕のない方が猫の飼育をした場合、十分なごはんや環境を準備できなかったり、病気のとき動物病院に連れて行ってあげられなかったりする可能性があります。

一旦、ペットの飼育を引き受けた以上は、最後まで面倒を見るのが飼い主としての最低限の責任です。

猫を飼育していない状態で生活費に余裕のない方は、支出の見直しや経済状況の改善ができるまで、猫の飼育を保留にした方がよいかもしれません。

2-4. 大変な一面を理解していない

この記事をご覧いただいている方は問題ないと思いますが、猫を飼う予定の方のなかには、猫を一生飼育する覚悟ができていない方や、なんとなくの気分で飼おうとしている方もいます。

そのような方々の場合、理想と現実のギャップを感じてしまい、途中で猫の飼育が負担に感じることがあります。

事前に上記の問題点をご家族と話し合い、飼育できるのかをしっかり検討しましょう。

3.猫の方が犬を飼うよりも大変でない点

1匹の動物の命を預かる以上、猫の飼育が「全く大変ではない」ということはありません。

ただ、例えば代表的なペットである犬と比較した場合、猫の飼育の方が小さな負担で飼育できるというのも事実です。

この章では、3つの観点から犬と猫との飼育を比較します。

3-1. 散歩が必要ない

犬と猫の飼育の違いを比べた際に、最大の違いともいえるのが、猫は散歩の必要がないことです。

犬の場合、毎日30分~2時間程度の散歩が必要であるため、飼い主さんはその時間や体力的な負担を感じることになります。

また、犬は被毛の汚れや臭い対策のために、月に1度程度のシャンプー(トリミング)が推奨されます。

一方、猫には散歩の必要性がありません。

ただし、気分転換のために、少し外の空気を吸わせてあげた方が良い場合もあります。

また、猫は自分自身で身体を舐めてきれいにできるため、犬ほどシャンプーが必要ありません。

3-2. 病気にかかりにくい

あくまでも犬と比較をした場合ですが、猫の方が病気をしにくい傾向があります。

環境省が公表している「飼う前も、飼ってからも考えよう 」によると、病気やケガの治療のためにかかる年間費用の平均は以下のとおりです。

  • 犬・・・80,912円
  • 猫・・・49,875円

平均費用ベースでの比較ではありますが、かなり大きな差が開いています。

費用の問題だけでなく、ペットが健康でいてくれることで、飼い主さんが日々安心して過ごせるという面もあるでしょう。

参照 環境省:「飼う前も、飼ってからも」

3-3. 費用が安い

3点目は、食費・ファッション(洋服やトリミングなど)・予防注射などにかかる費用についても、猫の方が犬より安く抑えられます。

平均値としては、猫にかかる費用は犬にかかる費用の半額程度になるともいわれます。

ペットにどの程度費用をかけるのかはご家庭の状況やペットの健康状態にもよるため一概にはいえませんが、経済的負担を小さく抑えられるのは大きなメリットであるといってよいでしょう。

4.猫を飼うのは大変だけど、一緒にいると幸せになれる

ここまで、猫を飼育する際のネガティブな側面を中心にチェックしました。

しかし、猫と一緒に生活することは、他の何にも代えがたい幸せを得られる効果があります。

ペットを飼う幸せについて、感覚的なこととして捉えられがちですが、実は猫と一緒に生活することが幸福感につながることは、科学的にも証明されています。

また、猫を好んで飼育している人は、なによりも毎日の生活で猫とコミュニケーションをとり癒しを得ています。

人間にとっての最重要テーマともいえる健康や癒しが得られるという点においても、猫の飼育には計り知れないメリットがあります。

5.まとめ

ご紹介したように、猫を飼育するには大変な点もあります。

  • しつけがほとんどできない
  • 飼い主さん自身の行動が制限される
  • お金や手間がかかる
  • 病気やケガのときに看病が必要

そして、これらの大変なポイントは、飼い主さんの生活習慣や経済状況などによって意味合いが大きく異なります。

一方で、猫は犬と比較した際に病気にかかりにくく、かかる手間・費用が少ないという傾向もあります。

なにより飼い主さん自身が癒され、健康面で大きなメリットを得られる効果があるため、一方的な視点から「猫の飼育は大変」というのは、やや偏った見方かもしれません。

猫を飼うことを検討中の方は、大変なポイントを理解したうえで、この記事の内容をふまえて前向きに検討していただけたら幸いです。

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