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犬の手作りごはんを完全解説|おすすめレシピも紹介

#犬の手作りごはん

「愛犬に手作りごはんを作ってあげたい」
「愛犬に手作りごはんを作るときの注意点はあるの?」
「愛犬にごはんを作るために、手作りレシピを知りたい」
家族の一員として、ペットの犬をかわいがる方も増えており、ドッグフードだけではなく手間をかけてごはんを作ってあげたいと考える方が増えています。
実際、犬は雑食できちんとおいしさが分かる動物ということもあり、手作りのごはんをしっかりと食べてくれる動物です。
とはいえ、犬ならではの必要な栄養素があったり、個々の好みや成長段階に応じたご飯を与える必要があったりするため、きちんとした知識に基づいて料理を作ることも大切です。
今回の記事では犬の手作りごはんの与え方や注意点について解説します。

1.犬の手作りご飯のメリット・デメリット

犬のご飯ごはんといえば、ドッグフードを与える人が一般的ですが、あえて手作りのごはんを与えることにどのようなメリットが考えられるのでしょうか?

反対に、手作りごはんのデメリットには、どのような点があるのでしょうか?

この章では、犬の手作りごはんのメリット・デメリットについて解説します。

1-1. メリット

愛犬に手作りごはんを与えることの主なメリットは4点あります。

①食材から水分を摂取できる

手作り食の野菜やごはんなどは、ドライタイプのドッグフードよりも水分摂取に適しています。ドライフードには、水分が10%程度しか含まれていませんが、生野菜やフルーツなどにはたっぷりの水分が含まれているので、おいしい食事を通じて自然に水分を摂取することができます。しかし、手作り食は水分量やかさが増えて、食べなければならない量が多くなってしまうので給与量の確認が必要です。犬は、人と比べて体温調節が苦手なため、きちんと水分摂取をしなければ熱中症になってしまったり、軽い脱水症状を起こしてしまったりするリスクがありますが、手作りごはんにより未然にケアすることができます。

②与えている食材・原材料を把握できる

手作り食を作る場合、食材や原材料を把握できるというメリットがあります。ドッグフードを与える場合には、基本的にはすべての原材料が混合になっているため、食品表示を注意深くチェックしなければどのような物質が入っているのかがわかりません。ただし、手作り食であってもウインナーや市販のポテトサラダなどの既製品を使用する際には、何から作られているのかをチェックする必要があります。

③出来立ての温かいごはんを与えられる

犬は、熱々のごはんを食べることはできませんが、人肌程度(38~40℃)のごはんを好んで食べます。犬が人間と同じように熱い食事を好むとは言い切れませんが、温かいごはんは香りがよく立つので、時間が経過してしまったドッグフードよりも食いつきがよくなる可能性が高くなります。

④健康状態に合ったごはんを与えられる

例えば、ダイエットに適した低カロリーの食事や病気の予防に適したごはんなど、愛犬の状態に合ったごはんを与えることで健康状態の維持に配慮することができます。

尚、健康面を考えた場合、犬の肥満はあまり望ましいものではありません。

肥満を解消するには、様々な対処法に取り組む必要がありますので、気になる方は下記の記事を参考にしてみてください。

【愛犬の肥満解消法】放置しておく4つのリスクと対処法

犬のダイエットはフードから!健康に理想的な体重にするための方法

1-2. デメリット

手作り食のデメリットとして考えられるのは、次の4点です。

①栄養バランスが崩れることがある

手作り食を与える場合には、たんぱく質・炭水化物・脂質などのバランスに配慮する必要があります。また、エネルギー必要量やたんぱく質必要量が十分満たされていてもミネラルの必要量やバランス、ビタミンの必要量は満たされていなかったということもあります。優れたドッグフードは、これらのバランスが調整されているため、ドッグフードのみを与えていても健康的なご飯ごはんを与えることができますが、手作りごはんの場合には飼い主さんがバランスを考える必要があります。愛犬にとって必要な栄養バランスがきちんと把握できている方や、獣医師の指示をきちんと受けられる方以外は、ドッグペットフードメーカーが販売している総合栄養食を使用しましょう。※総合栄養食・・・必要な栄養素が全てまかなえるペットフードのこと。

総合栄養食は原材料の栄養組成や質を考慮して、細かい計算と多くの試験(給餌試験や栄養分析、嗜好試験など)によって作られています。

②偏食を招く可能性がある

嗜好性の高いものをたくさん与えていると、偏食を招いてしまう可能性があります。犬は、特に肉や魚などの味を好むため、これらの味に慣れてしまうとドッグフードへの食いつきが悪くなってしまうことがあります。

 犬がご飯を食べないときの5つの対策法と注意すべきこと

③保存がきかない

ドライタイプのドッグフードと異なり、手作り食は保存がききません。食べなかったときにロスになってしまうほか、毎日手作り食で対応しようとすると手間も費用もかかってしまうという問題が生じます。

2.犬用手作りごはんを作るときの3つの注意点

犬用手作りごはんを作る際に、注意しておきたいポイントが3点あります。

これらのポイントを押さえておかないと、愛犬に愛情を与えられるどころか逆にトラブルの元になってしまいますので、ぜひチェックしてください。

2-1. 与えてはいけない食材がある

人にとっては有害ではないものでも、犬にとっては有害なものがあります。

中には、命にかかわる危険性のあるものもあるので、以下の食材は与えないようにしましょう。

<絶対に与えてはいけない食材>

  • チョコレート
  • タマネギ・ネギ
  • ブドウ・レーズン
  • キシリトール入りのガム
  • 鶏の骨

<注意が必要な食材>

  • レバー(豚・鶏)
  • ほうれん草
  • 煮干し・海苔
  • 生卵(白身)
  • 生肉

これらの食材を犬が食べたときの症状や細かな内容については、以下の記事にて詳しく解説しているので、興味のある方はぜひチェックしてください。

犬にあげてはいけない(あげるべきでない)10の食べ物

2-2. やけどに注意

人肌程度の温かい食べ物は、香りが立ち犬の食欲を喚起しますが、熱くし過ぎるとやけどのリスクが生じます。

犬は、人のように冷ましてから食べたり、温度の様子をみながら口をつけたりすることができないので、飼い主さんがやけどをさせないように注意しましょう。

程よい温度(38~40度)なら、食欲が増すので、最もおいしい温度のごはんをあげられるように工夫しましょう。

2-3. 人と同じ味付けにすると塩分過多になる

犬は、人間よりも塩分過多になりやすい動物です。

その最も大きな理由は、犬が汗をかかないことです。汗によって塩分を体外に排出しないため、人と同じものを食べていると塩分過多になってしまうということです。

従って、人のごはんの残り物をそのまま与えないことはもちろんですが、味付けの際にも塩の量に注意するように意識しましょう。

3.【年齢別】愛犬の手作りごはんのポイント

犬の手作りごはんを作る際に、前提として把握しておきたいことは栄養バランスなどを考えれば、慎重になる必要があるということです。

例えば、ご褒美の際に嗜好性の強いごはん(お肉など)を与える、あるいは獣医師の細かな指示に基づいて献立を考える、といった与え方をするように工夫しましょう。

また、愛犬のごはん作りは年齢や状況による調整も必要です。例えば、成長のステージによって次のように注意点が異なります。

  • 子犬・・・成長に必要な栄養素が必要。タンパクたんぱく質・カルシウム・リン。
  • 成犬・・・脂質や炭水化物を与えないように注意しながら、身体の機能や体重を維持できるように意識する
  • 老犬・・・脂肪の消化機能が弱くなってくるので、鳥のささ身など脂肪分の少ない食事が理想的

これらの注意点を踏まえて、ごはん作りができるようになると理想的です。

4.犬の手作りごはんのレシピ5選

実際に、犬の手作りごはんとしてはどのような料理があるのでしょうか?

この章では、具体的なレシピを5つ、ライフステージ・目的別に紹介します。

分量や与え方は、愛犬の年齢や状態に応じて、調整をしてください。

手作り食をつくる場合、食品中に含まれる栄養成分を把握するために食品分析表を参考にするとよいでしょう。

また、栄養要求量を求めるためやレシピの栄養成分のチェックをするためにペットフード公正取引協議会による栄養基準:AAFCOの栄養基準を参考にすることをおすすめします。

また、主なレシピとして5つ紹介していますが、十分な知識がない方は栄養の偏りのリスクがあるため、専門家の指示・アドバイスを受けるようにしてください。

4-1. 牛肉のトマト煮【対象:子犬~成犬】

子犬から成犬にとって、おいしく食べられる手作りごはんの一つが「牛肉のトマト煮」です。

調味料を加えずにそのまま煮込むだけなので、とても手軽に作れるレシピです。

【材料】

 牛肉、トマト、ピーマン、じゃがいも

【作り方】

 ①牛肉・トマト・ピーマン・じゃがいもを適当な大きさにカットします。

 ②鍋に水を入れ、①の具材を柔らかくなるまで煮込んだら完成です。

 ③じゃがいもは少し火が通りにくいので、あらかじめ電子レンジで温めておくか、少し先に煮込んでおくかなどの工夫をおこないます。※トマトはホール缶などを使用しても簡単に作れます。

4-2. 体重増加が気になる愛犬に|豆腐のあんかけごはん 【対象:成犬~~老犬】

ダイエットレシピとして紹介したいのは、低カロリーの豆腐あんかけごはんです。

だしの素を使用する際には、塩分過多に注意しましょう。

【材料】

 豆腐、卵、キャベツ、だし

【作り方】

 ①豆腐、キャベツを食べやすい大きさにカットします。

 ②お湯を沸騰させ、だしを取ります。

 ③キャベツが柔らかくなるまで煮込んだら、豆腐を入れます。

 ④卵を回し入れて、軽く煮立たせたら完成です。

4-3. ごほうびレシピ|蒸しサツマイモ卵あんかけ【対象:成犬~老犬】

甘味のあるサツマイモは、犬の中でも人気の高い野菜の一つです。

ごほうびレシピのラインナップの一つとして活用すると良いでしょう。

【材料】

 サツマイモ、豚ひき肉、しめじ、納豆、豆腐、卵、ピザ用チーズ、オリーブオイル

【作り方】

 ①サツマイモを皮付きのまま、輪切りにしてレンジで加熱します(500W5分程度)。

 ②豚ひき肉を茹でながらパラパラにほぐし、あらかじめ刻んでおいたしめじと一緒にぐつぐつ煮込みます。

 ③溶いた卵と納豆・豆腐をボウルの中で混ぜ合わせ、ゆであがった②と混ぜ合わせます。

 ④フライパンにオリーブオイルを引いて、③を弱火で加熱します。

 ⑤とろみが残っている状態で、ピザ用チーズをふりかけて、混ぜ合わせ、レンジで加熱したサツマイモを上に盛り付けます。

4-4. 消化に良いレシピ|鶏肉と野菜のおじや【対象:老犬】

老犬向けには、消化に良いレシピがおすすめです。このレシピも味付けはだしのみです。

【材料】

 鶏肉(ささみ)、にんじん、大根、キャベツ、ごはん、だし

【作り方】

 ①水を沸騰させてだしを取ります。

 ②鶏肉と野菜を入れ、ふたをして火にかけます。(野菜は、好みの野菜でOKです)

 ③沸騰したらあくを取り、火を止めてから余熱でお肉に火を通します。

 ④お肉を取り出した後、鍋にごはんを入れて、野菜が柔らかくなるまで煮ます

 ⑤材料に火が通り、とろみがついたら、野菜と混ぜ合わせて完成です。

4-5. 消化に良いレシピ|ひき肉とやさいの炒め物【対象:老犬】

老犬向けの消化の良いレシピを、さらに1品紹介します。

【材料】

 ひき肉、にんじん、まいたけ、ミニトマト、ブロッコリー、卵、オリーブオイル

【作り方】

 ①ひき肉をほぐし、にんじん・まいたけ・ミニトマト・ブロッコリーを細かくカットします。

 ②フライパンにオリーブオイルを引いて、①の具材を炒めます。

 ③溶いた卵を回し入れます。

 ④しっかりと火が通ったら完成です。

5.まとめ

愛犬に手作りごはんを与えたいという方が増えてきています。

その際には、栄養の偏りに注意しながら、適切な指示のもとに手作りごはんを与えることで、不足しがちなときの水分補給やダイエット・疾患がある際の対処など、目的に応じたメニューを考えてあげることが重要です。

記事内では、手作りレシピを与える際の注意点やポイントについても紹介しているので、手作りごはんに挑戦したい方はぜひチェックしてください。

<ポイント>

  • 与えてはいけない食材に注意
  • 人肌程度の温度で与えてあげる
  • 塩分過多に注意
  • ビタミン・ミネラルの補給
  • 定期的に身体検査を行い日々の手作りごはんがあっているのかをチェックする

また、栄養バランスに自信のない方は総合栄養食のドッグフードを活用するなどの対応も検討するのも一つの方法です。

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新型コロナウイルスウィルス禍以降、なかなか外出をしたり、外で思い切り楽しんだりする雰囲気になれないことも多いと思いますが、手作りごはんをご褒美にするなどして、愛犬との日常の生活をより良いものにしていきましょう。

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