飼い方・育て方

子猫へミルクをあげる方法|量や作り方・飲まないときの対処方法まで解説

#ミルク #子猫ミルク

「子猫を保護したけど、ミルクはどうあげれば良い?」
「ミルクの量や回数はどのくらい?」
生まれたばかりの子猫の食事は、ミルクです。
しかし飲ませる量や回数、与え方がわからず困っている方も多いのではないでしょうか?
子猫はとてもデリケートです。
そのため、栄養価の高い子猫用ミルクをしっかりと食事量与えないと、最悪命を落とす可能性があります。
この記事では、子猫にミルクをあげる方法や適切な量・回数だけでなく、飲ませるときのポイントや飲まないときの対処方法についても詳しくご説明します。

1.子猫用ミルクとは

子猫用ミルクは、子猫が健康に育つために必要な栄養素が含まれたミルクのことです。人用のミルクとは異なり、高たんぱく質・高脂肪に調整されています。

生後1ヵ月齢前の子猫は、子猫用のミルクが主な食事です。

水分補給の役割も果たします。

「温めた牛乳を与えれば良いのでは?」と思う方がいるかもしれませんが、牛乳には猫にとって消化しにくい成分が含まれています。

下痢や嘔吐 を引き起こす可能性があるため、与えないでください。

とてもデリケートな子猫にとって、下痢や嘔 は命に関わる症状です。

また成猫用や子犬用ミルクも成分が異なるため、おすすめできません。

必ず、子猫用のミルクを準備して与えましょう。

子猫用のミルクは、主に次の2種類に分けられます。

  • 粉末タイプ
  • 液体タイプ

それぞれについて詳しくみていきましょう。

1-1. 粉末タイプ

粉末タイプのミルクは、お湯で溶かし、その都度調整してミルクを作るタイプのものです。

販売されている子猫用ミルクの多くが、この粉末タイプです。

粉末タイプは液体タイプと比べて安価で、長期保存ができます。

また必要な分だけ作れるのもメリットでしょう。

一方デメリットは、毎回調整しなければならず、濃度が一定になりにくいことです。

頻回にミルクを与える場合、調合が面倒に感じることもあるでしょう。

さらに災害や断水・停電でお湯が準備できないときにミルクが作れないデメリットもあります。

多くのメーカーから粉末タイプの子猫用ミルクが販売されていますが、なかでも「ミオ 子猫のミルク」がおすすめです。

タウリンが強化され、栄養バランスが非常に優れています。

妊娠・授乳中の母猫や老猫ならびに体力をつけさせたい猫の栄養補給にも最適です。

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ミオ 子猫のミルク

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●哺乳期用総合栄養食。
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1-2. 液体タイプ

液体タイプの子猫用ミルクは、温めればそのまま飲ませられるタイプです。

あらかじめ調合されており、簡単に子猫に与えられます。

開封するまで常温で保存が可能です。

しかし長期保存はできず、猫に与える量を調整できません。

余ったミルクは衛生的に問題があるため、破棄してください。

また、粉末タイプと比べてコストがかかる点もデメリットです。

粉末タイプを使用したい方も、非常用として液体タイプのミルクを用意しておくと良いでしょう。

飼い主の体調が優れない場合や、災害などによってライフラインが使用できないときに重宝します。

2.子猫に与えるミルクの量と回数

子猫に与えるミルクの量と回数は、猫の日齢によって変わります。

おおまかな目安ですが、次の表を参考にしてください。

子猫の日齢1回の量1日の回数
生後1〜7日5~10cc8~12回
生後8〜14日8~15cc4~8回
生後15〜21日欲しがるだけ与えて良い1日に4~6回
生後22〜30日

離乳食を与えてからミルクを与える

ミルクを徐々に減らして離乳食メインとなるようにする

ミルクのメーカーや子猫の体重などによって適切な量は変わります。

パッケージに記載されている量を確認して与えてください。

また表の数値はあくまで目安とし、子猫の様子をみながら柔軟に対応しましょう。

日齢ごとで目安が変わりますが、保護した子猫などは生まれて何日なのかわからず判断しにくい場合があります。

その際、日齢を判定するだいたいの目安をご紹介します。

 

特徴

年齢

人間の手のひらにのるサイズ

被毛が生えそろっていなかったりボサボサだったりする

目が開かず、耳も聞こえていない場合がある(音に反応しない)

生後1週齢以内

目が徐々に開き、音に反応する

上体を起こしたり、歩き始めたりする

生後2週齢くらい

乳歯が生え始める

爪をしまえる

生後3週齢くらい

しっかり歩けるようになる

歯が生えそろってくる

生後4週齢〜1ヵ月くらい

これらはあくまで目安なため、早めに動物病院に連れて行き、正しい日齢や週齢を教えてもらうと良いでしょう。

3.子猫へミルクをあげる方法

実際に子猫にミルクをあげる方法についてみていきましょう。

ここでは、粉末タイプのミルクを想定してご説明します。

3-1. 準備するもの

まず、ミルクを子猫にあげる前に準備をしなければなりません。

以下のものを準備しておきましょう。

  • 子猫用ミルク
  • 子猫用哺乳器
  • 計量スプーン(付属のもの)
  • お湯(粉末ミルクを溶かす用)
  • タオルやガーゼならびにティッシュ

ミルクやお湯の量は、使用するミルクのパッケージを参考にしてください。

子猫の週齢が低い場合は、哺乳瓶を煮沸消毒してから使用しましょう。

哺乳器が浸かるほどの水を入れた鍋を沸騰させ、5分間哺乳器を煮沸消毒します。

やけどをしないように気をつけてください。

哺乳器は、子猫用のものを準備しましょう。

「ミオ 子猫用哺乳器」は、誰でも使用しやすい哺乳器です。

煮沸消毒に対応できるポリプロピレンでできています。

またスペアの乳首が1つ付いているため、万が一、乳首を紛失したり、破損したりしても安心です。

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●使いやすい子猫専用の哺乳器。
●煮沸消毒が可能で安心なポリプロピレン製。
●スペア乳首1個入り。

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3-2. ミルクの作り方・あげ方

準備ができたら、いよいよミルク作りです。

必ず手を洗ってから作り始めてください。

<ミルクの作り方>

1. ミルク用のお湯を一度煮沸させ、温度が60〜70℃くらいになるまで冷ます

2. 哺乳器に必要な量のお湯を入れる

3. 計量スプーンでミルクを計って哺乳器に入れる(量はパッケージに記載された分量)

4. よく振って混ぜる

ダマにならないように、しっかり混ぜてください。

猫の好みに合わせて濃度を多少調節できますが、基本的にパッケージに記載されている分量を守りましょう。

子猫の歯が生えてきたら、哺乳器の乳首を噛みちぎることがあります。

誤嚥する可能性があるため、乳歯が生えてきたらミルクはお皿に入れて与えるなど哺乳器を使用しないでください。

<与え方>

  1. ミルクを冷ます(37~38℃と人肌より少しあたたかいくらいの温度)
  2. 腹ばいにして飲ませる(このとき空気を吸い込まないように乳首をミルクで満たしてから咥えさせる)
  3. 口の周りにミルクがあふれたり、首を振るなど嫌がる素振りをみせたりしたらお腹いっぱいのサイン
  4. 口の周りについたミルクを拭く

飲ませるときは首を少し持ち上げるように、やや斜め上から乳首を口にあてがい、ゆっくりと飲ませましょう。

子猫の様子をみながらあげてください。

ミルクを飲ませ終わった後も、吐き戻しがないかなど注意深く観察しましょう。

4.子猫へミルクをあげるときのポイント

元気に育つように、子猫へミルクをあげる際に気をつけるべき点を4つご紹介します。

ポイントを押さえて、健康的に育てましょう。

4-1. お湯は適切な温度にして使う

ミルク作りに欠かせないお湯ですが、適切な温度にして使ってください。

一度沸騰させたあと、70℃前後まで下がったお湯を使って粉末ミルクを溶かしましょう。

温度が高すぎると、粉末ミルクに含まれる栄養素が損なわれる可能性があります。

逆に、温度が低すぎると溶けにくくなります。

また、子猫にあげるミルクは38℃前後にしてください。

熱すぎると子猫がやけどをしてしまい、冷たすぎると身体を冷やしてしまいます。

子猫は、まだ体温調節がうまくできません。

体温の低下は命を脅かすことになりかねないため、十分注意してください。

4-2. 作り置きしない

その都度ミルクを作るのは面倒かもしれませんが、ミルクの作り置きはやめましょう。

作り置きをしていると、雑菌が繁殖したりミルクが固まったりすることがあります。

特に雑菌が繁殖したミルクを子猫に与えるのは非常に危険です。

もったいないと感じるかもしれませんが、余った分のミルクは破棄してください。

4-3. 強引に飲ませない

ミルクをなかなか飲んでくれない子猫もいます。

しかし、飲まないからといって強引にミルクを飲ませないでください。

無理やり口に哺乳器を突っ込んだり、喉の奥に押し込んだりすると口の内が傷付くだけでなく、ミルクが気管に入って誤嚥する恐れがあります。

口を開いてくれない子猫には、まずは軽く指で口を開けてあげましょう。

そこに哺乳器の乳首を入れ、前後に揺らすようにしてミルクを搾り出してください。

ミルクの味を覚えれば、自然と口を開けてくれるようになるでしょう。

子猫の様子をみながら、適切な量を守ってミルクを飲ませましょう。

食事量を目安に、子猫の状態に合わせて飲みたいだけ飲ませてください。

4-4. 寝ている子猫を無理に起こす必要はない

週齢が低い子猫の場合、2〜3時間おきにミルクを与えることになります。

時間がきたら寝ている子猫を起こしてミルクを飲ませなければ…と考える方もいるかもしれませんが、無理に起こす必要はありません。

無理やり起こしても、眠たくて十分に飲めないケースがほとんどです。

子猫が起きるまで待ちましょう。

ただし、生後14日齢くらいまでは8時間以上時間が空くと低血糖になる可能性があります。

あまりにも長時間寝ている場合や、直前の授乳量が少ない場合は起こしてミルクを与えた方が良いです。

5.子猫がミルクを飲まないときの対処方法

ミルクを与えてもあまり飲んでくれないこともあるでしょう。

飲まないときにどのようにすれば良いのか、対処方法についてご紹介します。

5-1. 排泄を確認する

排泄を確認しましょう。

お腹が張っていると、ミルクを飲んでくれないことがあります。

人間でもお腹が張っていると食欲が低下しがちになるように、子猫もお腹が張っていると満腹だと感じて食欲が落ちます。

お腹をさすって確認してください。

おしっこと便が溜まっていたら排泄させてあげましょう。

ミルクを与える前に、排泄をすませてあげると良いです。

5-2. 健康状態を確認する

体調が悪くてミルクが飲めないのかもしれません。

健康状態をチェックしてください。

特に、生後3週齢くらいまでは子猫自身で体温調節がうまくできません。

体温が下がりやすく、体調を崩しやすいので体温管理をしっかり行いましょう。

毎回のミルク量や1日の体重増加量などを記録しておくと、子猫の体調不良に気付きやすくなります。

「ぐったりしている」

「口の中が乾いている」

「皮膚をひっぱるとなかなか元にもどらない」

「体温調整しても体温が低いまま」

などの症状があれば、すぐに動物病院に連れて行ってあげてください。

また、嘔吐 や下痢などの異変がある場合もすぐに獣医師にみてもらいましょう。

5-3. ミルクや哺乳器を変える

ミルクのメーカーや哺乳器を変えると飲んでくれることがあります。

同じ子猫用のミルクでも、メーカーによって微妙に味が異なります。

子猫の好みにあったものを探してあげましょう。

また、哺乳器の乳首があっていない可能性があります。

乳首の穴が小さすぎると吸い疲れてしまい、途中で飲まなくなることがあります。

逆に乳首の穴が大きすぎると、大量のミルクが流れ込んでくるため、誤嚥する可能性が。

もっとも適切な穴のサイズは、哺乳器を逆さまにしたときにミルクがにじみ出るくらいの大きさです。

哺乳器の乳首はあらかじめ穴が空いているものもありますが、自分で空けるタイプもあります。

調節して、子猫が飲みやすいようにしましょう。

生後間もない子猫は、哺乳器の乳首が大きすぎてうまく飲めないことがあります。

スポイトやシリンジなどを使って、舌の上にごく少量ずつミルクを乗せて飲ませてあげてください。

6.いつまで子猫にミルクを与えれば良い?

生まれてすぐの子猫の主食はミルクですが、いつまでミルクを与えれば良いのでしょうか?

子猫も人間の赤ちゃんと同様に、普通のエサを食べられるように離乳食を与えます。

だいたい、乳歯が生える生後3週齢くらいから離乳食を始めます。

いきなりミルクをやめるのではなく、徐々にミルクを減らして離乳食の量を増やしていきましょう。

離乳食にミルクを加えて与えると、スムーズに離乳食を始めやすいです。

また離乳食を始めて、卒乳までの目安はおおよそ7〜10日間。

生後2ヵ月までには卒乳させましょう。

ずっとミルクを飲ませていると、栄養価が高いため肥満になりやすくなります。

7.まとめ

子猫が健康に育つため、ミルクは欠かせません。

子猫は非常にデリケートなため、様子をしっかり観察しながらミルクをあげましょう。

子猫がミルクを飲まないときの対策方法をご紹介しましたが、何か異変を感じたら、迷わずかかりつけの動物病院でみてもらってください。

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